「ジャストフィット」不動産クラファンになって新登場！

不動産クラウドファンディングに新たな業者が登場しました。

その名は「ジャストフィット」。

どんな業者か紹介します。

 

 

ジャストフィットの概要

まず最初に、ジャストフィットがどんな不動産クラファン業者かを説明します。

プチ解説 業者とは？

 

基本情報

ジャストフィットの基本情報

ジャストフィットの基本情報は以下の通りです。（2024年8月25日現在、利回りと運用期間は直近1年間の傾向）

プチ解説 利回りとは？

プチ解説 運用期間とは？

プチ解説 最低投資額とは？

後述しますが、9月に運用期間1年、最低投資額1万円の案件が募集される予定です。

プチ解説 案件とは？

 

ジャストフィットは不動産クラウドファンディングという投資です。

投資の仕組みや特徴などについては、こちらの記事を参照してください。

【5分でわかる！】不動産投資型クラウドファンディングとは？

不動産投資型クラウドファンディングとは「ネットで少額から簡単にできる不動産投資」です。不動産クラファンの仕組みや投資の流れ、利回りの水準、手間がかかるかなどを、知識ゼロの初心者向けに分かりやすく解説します。

asean-info.net

2021.06.11

 

ジャストフィットの沿革

ジャストフィットは2021年11月に第1号案件の募集を行いました。

 

その後、6号まで募集されましたが、いずれも契約手続きは手間のかかる書類郵送ベース。

また、投資額は1口100万円で最低3口から。（1号は最低10口）

 

ジャストフィットは手軽にできる投資ではありませんでした。

そこで、インターネットベースの契約ができるように行政に申請を行い、2023年11月に手続きが完了。

2024年8月18日から不動産クラウドファンディングとしてのサービスを開始しました。

 

運営会社

運営会社はシマダアセットパートナーズ

ジャストフィットの運営会社はシマダアセットパートナーズです。

 

シマダアセットパートナーズは不動産開発会社です。

2007年にシマダハウスの不動産開発・分譲部門を分離して設立されました。

設立当初は戸建分譲住宅からスタートしましたが、その後、投資用不動産、介護・保育施設、飲食施設へと開発する物件を増やしてきました。

さらに、古くなったホテルの再生や、介護施設入居者を対象とした旅行業など、手掛ける事業領域も広げています。

 

シマダアセットパートナーズはシマダグループのグループ企業です。

シマダアセットパートナーズが担当するのは土地の仕入れから設計、建築まで。

建てた住宅や保育施設、ホテルなどの管理、運営は、他のブループ会社が担当しています。

 

シマダアセットパートナーズの経営状況

シマダアセットパートナーズの2023年10月期の売上高は84億円でした。（単位：百万円）

営業利益率は10%台後半と高めです。

順調に業績を伸ばしています。

 

シマダグループ

シマダグループは同グループの中核企業です。

 

シマダグループの前身は1952年に設立された島田精米店です。

祖業は米屋でした。

ジャストフィットのキャラクターはマイメロディですが、リボンの結び目が米粒になっているのは、このことに由来しています。

 

高度経済成長期の1961年に建売住宅の販売で不動産業に進出。

賃貸管理、ホテル運営などに事業領域を広げ、現在ではグループ全体で6つの事業を行っています。

 

募集状況

次にジャストフィットの募集状況です。

 

募集実績

ジャストフィットではこれまでに1案件の募集が行われています。（2024年8月25日現在）

任意組合型の案件で最低投資額は100万円でした。

後述しますが、第2号は匿名組合型の案件として募集される予定です。

プチ解説 任意組合型と匿名組合型とは？

 

利回りと運用期間

上述の通り第1号案件は利回り3.6％、運用期間5年でした。

第2号は3.2％、1年の予定です。

 

手数料

ジャストフィットの手数料は以下の通りです。

プチ解説 会員登録とは？

プチ解説 入金、出金とは？

 

匿名組合型であれば投資家が負担するのは入金時の振込手数料だけです。

なお、ジャストフィットの振込先はGMOあおぞらネット銀行の口座です。

GMO銀行から振り込めば入金時の振込手数料は無料になります。

●公式サイト：ジャストフィット

ジャストフィットのデメリットとリスク

ここからはジャストフィットの良くないところを見ていきます。

 

利益と元本の保証がない

空室続きで家賃が入らず、分配金を受け取れない可能性があります。

また元本保証がなく、最悪の場合はお金が1円も戻ってきません。

ノーリスクの美味しい儲け話ではないことは理解しておきましょう。

プチ解説 分配金とは？

プチ解説 元本とは？

 

運営会社が非上場企業

ジャストフィットの運営会社であるシマダアセットパートナーズは非上場企業です。

上場企業系の業者に比べて信用面で劣ります。

プチ解説 上場企業系とは？

 

償還実績がない

ジャストフィットでは書面契約ベース時代に6案件18億円の募集が行われています。

しかし、いずれも運用中でまだ償還実績がない状態です。

プチ解説 償還とは？

 

ただし、6案件とも分配は予定通り行われています。

 

成立前書面の公開は募集開始後

成立前書面が公開されるのは募集が始まってからです。

事前に内容を確認することはできません。

募集が先着方式で募集額が多くない場合、書面を読んでいたら投資できない可能性があります。

プチ解説 成立前書面とは？

プチ解説 先着方式とは？

 

利回りが低め

ジャストフィットの利回りは3％台です。

非上場企業系の業者は利回り5～6％台が中心ですので、ジャストフィットの利回り水準は低めです。

3％台ならばジョイントアルファやGALA FUNDINGなど上場企業系の業者があります。

この利回りではあえてジャストフィットを選ぶ理由に乏しいでしょう。

 

償還までが長い

元本の償還は運用が終了した月の翌々月です。

仮に8月1日に運用が終了した場合、償還は10月末日以前ですので、資金拘束は最長で3カ月になります。

 

現在、不動産クラファン業界は償還までの期間を短くする流れにあり、らくたまは運用終了翌日、TAMBOは3営業日後です。

ジャストフィットは業界の流れに逆行しています。

●公式サイト：ジャストフィット

ジャストフィットのメリットと特長

次はジャストフィットの良いところです。

 

劣後出資比率が高い

ジャストフィットの劣後出資比率は30％です。

劣後出資比率が高いので安全性が高まります。

プチ解説 劣後出資比率とは？

 

途中解約できる

ジャストフィットは運用期間中の出資持分の譲渡という形で、事実上の途中解約が可能です。

譲渡相手はジャストフィットの会員に限られますが、譲渡相手をジャストフィットに紹介してもらうこともできます。

費用が55,000円かかる上に、譲渡価格が投資額を下回る可能性もありますが。

いざとなったら逃げられるのは大きなメリットです。

プチ解説 途中解約とは？

プチ解説 出資持分とは？

プチ解説 譲渡とは？

 

マスターリース契約がある

案件によってはマスターリース契約があります。

分配金をほぼ確実に受け取れるので、安全性が高いです。

プチ解説 マスターリース契約とは？

 

アップサイド配当の可能性がある

アップサイド配当とは予定の分配金とは別に分配が行われることです。

例えば、物件が高く売却できた場合に、予定の利回り分とは別に売却益の一部を受け取るといったパターンがあります。

 

ジャストフィットでは任意組合型でアップサイド配当付きの案件が募集されたことがあります。

匿名組合型でもアップサイド配当付きの案件が出るかもしれません。

 

手数料が少ない

ジャストフィットは手数料が少ないです。

 

入金時にGMOあおぞらネット銀行から振り込めば、振込手数料は無料です。

なので、匿名組合型ならば手数料をすべて無料にできます。

 

あと入金方式

事前入金方式の業者の場合、次のような問題が起こります。

ジャストフィットは投資できることが決まってから振り込むあと入金方式です。

投資できずに資金が寝ることはありません。

プチ解説 事前入金とは？

プチ解説 デポジット口座とは？

●公式サイト：ジャストフィット

ジャストフィットの注意点

ジャストフィットで投資する際の注意点です。

 

任意組合型には手を出さない

任意組合型は相続対策商品

ジャストフィットには任意組合型の案件があります。

ここでは説明を省きますが、任意組合型は相続税の節税など相続対策に使われる金融商品です。

ジャストフィット自体、当初から相続対策商品として販売されてきました。

 

デメリットが多い

任意組合型は相続において様々なメリットがあります。

その一方でデメリットも非常に多いです。

 

任意組合型は無視

相続対策であれば任意組合型はおすすめです。

しかし、相続対策が目的でないならば、任意組合型には投資するメリットが一切ありません。

8月に募集された任意組合型の案件を見ると…

 

わざわざこの案件に投資しなくても、5％、1年、最低1万円の案件が他社でいくらでもありますよね？

しかも、無限責任で劣後出資なし、確定申告ガチ面倒。

任意組合型は相続対策以外では百害あって一利なしです。

投資しないことをおすすめします。

 

会員登録の注意点

ジャストフィットの会員登録の方法は他の業者と同じです。

2点だけ注意点を。

 

携帯アドレスは不可

会員登録の際に携帯電話会社のメールアドレスは使用できません。

以下は使えないので注意してください。

 

登録完了までの所要期間

会員登録の申請から完了までにかかる期間は以下の通りです。

●公式サイト：ジャストフィット

ジャストフィットのまとめ

以上、ジャストフィットについて見てきました。

 

今後に期待

あくまでも現時点でですが、ジャストフィットは魅力に欠けるというのが率直な感想です。

非上場企業系の業者で、特に際立ったメリットもなく、利回りは3％台。

これでは安全重視派には上場企業系で同じく3％台のジョイントアルファや、4～5％のLSEED、KORYO Fundingの方が安心感があります。

逆に儲け重視派にとっては、同じ非上場企業系で5％台のFUNDROPやみらファンもあるわけで。

あえてジャストフットを選ぶ理由がないよなと。

 

ただ、運営母体が60年以上の経験と実績を持つ不動産業者です。

建売住宅からホテル、介護施設まで幅広い物件種を持っています。

しかも、物件の開発から運営、賃貸管理と、不動産クラファンを運営するノウハウは十二分です。

他のタイプの案件を作ることは可能なはず。

今後より魅力的な案件が出てくることを期待しましょう。

 

次回募集は9月2日

なお、次回の募集予定がすでに発表されています。

 

投資対象は銀座の区分マンションです。

劣後出資30％とマスターリース契約で安全性を高めています。

募集開始は9月2日です。

プチ解説 区分マンションとは？