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ソーシャルレンディングの借り手情報の開示が必要不可欠と感じた案件

クラウドバンクから新しい案件が募集されました。

この案件、ものすごく応募したかったのですが断念しました。

そして感じたのですが、借り手情報の開示は必要不可欠です!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億3千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

借り手情報の匿名化

読者諸兄姉はもちろんご存知のことと思いますが。

ソーシャルレンディングには貸金業法が適用されます。

このため、金融庁から借り手情報を匿名化するように、ソシャレン各社に指導が入っています。

その結果、お金を貸す相手がどういう企業なのかなど、融資の詳しい内容を僕たち投資家は知ることができません

このことが、今回の僕の投資判断にモロに影響しました。

投資を断念した案件

案件の概要

その案件はこちらです。

中小企業支援型ローンファンド第380号

案件の概要は以下の通りです。

タイプ 事業資金の融資
今回募集額 2,500万円
利回り 6.8%
運用期間 6ヶ月
担保 融資先企業の株式
担保評価額 不明
担保順位 不明
貸付総額 不明
LTV 不明

事業内容

融資先は貿易業者であるBH社です。

BH社は当該融資金を使って日本の中古鉄道車両を海外に輸出し、その収益から返済を行います。

海を渡る日本の鉄道車両

ご存知の方も多いと思いますが、日本の多くの中古鉄道車両が発展途上国に輸出されています。

基本性能が高くメンテナンスもよくされているため、日本でお払い箱となった車両でも、途上国では現役として十分通用するからです。

ここ最近でもアルゼンチンから丸ノ内線車両が里帰りしたとかありましたよね。

BH社はこの事業に携わるようです。

担保が信頼できない

僕は鉄オタまではいきませんが鉄道好きです。なのでこの案件が出たときに、猫まっしぐらカルカン並みに飛びつきました。

しかし、内容をよく見て断念しました。理由は担保です。

担保は借り手企業の株式

下はクラウドバンクの説明画面から借りてきた当該案件のスキーム図です。

クラウドバンクがBH社に融資し、BH社は車両を運搬する海運業者に支払いを行います。

車両が届いたあと、現地の輸入者がBH社に支払いを行い、それを原資にBH社はクラウドバンクに返済を行います。

その融資に際しての担保なのですが、BH社の株式に対する質権設定と、BH社の代表者による連帯保証だけなんです。

担保情報が見えない

この担保で投資できますか?

クラウドバンクは同じ案件を繰り返し募集しますので、今回の鉄道案件で募集総額がいくらになるか、つまり、BH社への融資が総額いくらになるか分かりません。

また、BH社が現金など返済に使える資産をいくら持っているかも分かりません。

いくら借りるか分からない、いくら返せるかも分からない。

そんなBH社の株式が担保ですよって言われて、どうやって安心して投資しろと言うのでしょうか?無理っすよ、無理無理。

投資しようがない

売り手と買い手の情報

BH社の内容が分からないならば、せめて売り手と買い手の情報が欲しいです。

例えば今回の案件が、JR東日本からインドネシアのジャカルタ都市鉄道への売却であれば、僕は一括で200万円投資します。300万円でも良いです。

ジャカルタは東京メトロや東急から日本の中古車両の導入実績があります。

JR東からもすでに数百両を導入済みで、さらに今後も導入の予定があり、最終的には千両を超えるはずです。

実績十分、この先の予定も現実にある。そのJR東→ジャカルタ案件であれば、極端な話、担保無しでもOKです。

今回の案件はブラックボックス

でも、匿名化があるのでクラウドバンク側としてもそういった情報を出すことができません。

売り手も買い手も分からない。融資総額も返済可能額も分からない。担保でいくらカバーできるかも分からない。

何も分からない状態で、担保は融資先企業の株式だけ。

こんなブラックボックス状態で投資するほど、僕は自分の運の良さを信じていません。

情報開示が急務

僕はクラウドバンクで投資したいですし、今回の案件は鉄道好きとしても魅力があります。

でも、詳細な情報が分からない以上、ギャンブルに手を出すわけにはいきません。

逆に言うと、情報が十分にオープンになっていれば、僕は今回の案件に投資していたかもしれません。

すでに金融庁は情報開示の方向を示していますが、一刻も早く実現されることを願います

★公式サイト → クラウドバンク

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