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Funds(ファンズ)を現役投資家が徹底的に詳しく解説!

Fundsはどんな投資で、他のソーシャルレンディングと何が違うのか?

すでにFundsで投資済みの現役投資家の僕が徹底的に詳しく解説します!

タロウさん
タロウさん

それではさっそく始めます!

なお、この記事はかなり長いです。時間のない方は見出しを見ながら、興味のある部分だけ読み飛ばしていってください。
また、最終段落で重要な内容を箇条書きでまとめています。
この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

Fundsはサービス名

Fundsは投資サービスの名称です。

まずはこちらからサイトをご覧ください。→ Funds(公式サイト)

Fundsという会社があるのではありません。

ファンズ株式会社が運営するソーシャルレンディングの名称がFundsです。

Fundsは普通のソーシャルレンディングと違う

Fundsは他のソーシャルレンディングと何が違うのか?

ちょっと長くなりますが、核心の部分ですので詳しく説明します。

Fundsのスキーム

Fundsでのお金の流れ:往路

Fundsではまず、ソーシャルレンディングで資金を集めたい企業(以下、ファンド組成企業)が案件を組成します。

そして、第二種金融商品取引業者であるファンズ株式会社(旧クラウドポート)に投資の募集を依頼します。

それを受けてファンズが投資家に対して案件の募集を行い、集まったお金をファンド組成企業に渡します。

この際、投資家とファンド組成企業との間で匿名組合契約が結ばれます。

そして、ファンド組成企業が資金を必要とする借り手企業にお金を貸します。

お金の流れは「投資家→ファンズ→ファンド組成企業→借り手企業」です。

Fundsでのお金の流れ:復路

借り手企業は借りたお金で事業を行い、運用期間が終わると利息を付けてお金を返します。

そして、先ほどと逆のルートでお金が流れ、投資家が元本と分配金を受け取る、という仕組みです。

「なんだよ、普通のソシャレンじゃん。┐(´д`)┌ ヤレヤレ」と思ったあなた、ここからが本番でござる。

Fundsは募集係と貸付係を分離

Fundsと普通のソーシャルレンディングとの大きな違いは2つあります。

1つ目は募集係と貸付係の完全分離です。

普通のソーシャルレンディングでは同一企業

多くのソーシャルレンディング業者では、

  • 案件を募集し投資家からお金を集める業者(以下、募集係
  • 集まったお金を企業に貸し付ける業者(以下、貸付係

この2つが実質的に同一企業です。

例えば、不動産系ソシャレンで一番人気のOwnersBookの場合、

  • 募集係:ロードスターキャピタル社(第二種金融商品取引業者)
  • 貸付係:ロードスターファンディング社(貸金業者)

です。

両社は別法人ですが、

  • ファンディング社はキャピタル社の100%子会社
  • 両社の所在地、代表者は同じ

つまり、募集係と貸付係は実質的に同一企業です。

Fundsでは別企業

では、Fundsはどうなのか?

募集係はファンズです。

しかし、貸付係はファンズでもファンズのグループ会社でもありません。

Fundsの利益相反管理方針の中で、

  • ファンズの親会社・子会社を貸付係にしない
  • 貸付係との間に資本関係や取引関係などがある場合は募集時に明示する

と、定められています。

ですので、Fundsでは基本的に募集係と貸付係は完全な別企業です。

このことによるメリットは2つあります。

それぞれの本業に専念できる

まず、募集係のファンズは、案件の募集やFundsの宣伝などに専念できます。

そして、貸付係のファンド組成企業は、案件の組成や貸し付け、借り手企業の管理などに専念できます。

つまり、お互いの得意分野、やるべき業務に専念できるということです。

募集係と貸付係の分離で不正を防止

もう一つのメリットは不正防止です。

募集係と貸付係が同一企業だと、お互いの監視や牽制が働きづらくなります

もちろん、すべてのソシャレン業者がインチキをするわけではありません。

OwnersBookが最たるものですが、大半の業者はしっかりとした仕事をしています。

しかし、ラッキーバンク事件における同族企業への不適切な貸付けのように、募集係と貸付係が同一企業であると問題が発生しやすいことは事実です。

Fundsでは募集係と貸付係を完全に分離することで、不正を起こりにくくしています。これは投資家として安心できる要素です。

借り手企業は貸付係のグループ会社

普通のソーシャルレンディングとの2つ目の大きな違いは、貸付係と借り手企業との関係です。

普通のソーシャルレンディングでは貸付係と借り手企業は無関係

普通のソーシャルレンディングでは、貸付係と借り手企業は別法人であることが多いです。

そして、借り手企業が開示されない業者や案件では、僕たち投資家は借り手企業について情報を得ることができません

金融庁による匿名化指導があった頃は、それが数々の問題を生み出しました。

Fundsでは借り手は上場企業のグループ会社

これに対してFundsでは、借り手企業は上場企業のグループ会社です。

例えば、JR東日本が貸付係で、JR東日本のグループ会社が借り手企業になります。

そして、Fundsでは貸付係、借り手企業ともに何という会社かが開示されます。

ですので、普通のソーシャルレンディングのように貸す相手が分からないという問題が発生しません

「借り手がJR東日本で貸付会社がグループ会社」のように左右が逆になる場合もあります。

Fundsでは貸金業の登録は不要

なお、本来であれば貸付係が借り手企業にお金を貸しますので貸金業の登録が必要です。

ただしFundsの場合、貸付係と借り手企業はグループ会社の関係にあります。

このため貸金業法の規定により、貸金業の登録がなくても融資を行うことができます

Funds(公式サイト)

Fundsとmaneoファミリーとの違い

ここまで読んで、賢明な読者諸兄姉はお気付きでしょう。

maneoファミリーと同じじゃね?

maneoファミリーの仕組み

案件の募集係は金融商品取引業者でなければできません。

しかし、金商業の登録は簡単ではありません。(貸金業は比較的容易)

そこで、maneoファミリーでは、

  1. 金商業者のmaneoマーケットが案件の募集を行い
  2. 集まったお金を貸付係のファミリー各社に渡し
  3. ファミリー各社が借り手企業に貸す

という仕組みになっています。

つまり、maneoファミリーとは募集業務の代行システムです。

Fundsも仕組みは同じ

では、Fundsではどうでしょうか?

  1. 金商業者のファンズが案件の募集を行い
  2. 集まったお金を貸付係のファンド組成企業に渡し
  3. ファンド組成企業がグループ会社に貸す

という仕組みです。

実は、募集業務の代行システムという意味で、maneoファミリーとFundsはまったく同じなのです。

ではFundsはmaneoファミリーと同じなのか? 違います。

Fundsは貸付係を厳選

Fundsではまず、貸付係を厳選しています。

上場企業に限定

maneoファミリーでは貸付係の選定がいい加減でした。

その結果、グリーンインフラレンディングのような業者が貸付係になってしまいました。

これに対してFundsでは、貸付係を上場企業とそのグループ会社に限定しています。

Fundsは貸付係を上場企業に限定することで、まず安全性を担保しています。

専門家チームが審査

そして、その上場企業を貸付係にして大丈夫かを、社内の基準をもとに審査します。

その際、弁護士、公認会計士、元銀行員、元株式アナリストからなる専門チームが審査を担当します。

Fundsでは金融のプロが審査を担当することで安全性を高めています。

これまでにFundsで募集を行った上場企業

これまでにFundsで募集を行った上場企業は以下の9社です。(2019年1月現在)

企業名 上場市場 募集総額
アイフル 東証一部 5,000万円
イートアンド(大阪王将) 東証一部 5,000万円
インテリックス 東証一部 6億9,000万円
イントランス マザーズ 3,000万円
Kudan マザーズ 3億円
サンセイランディック 東証一部 5,000万円
デュアルタップ 東証二部 6,890万円
フィル・カンパニー マザーズ 1億円
明豊エンタープライズ ジャスダック 1億7,920万円

Fundsは借り手企業も審査

さて、貸付係は信頼できるとして、借り手企業はどうでしょうか?

上場企業のグループ会社と言えども、もしかしたら問題があるかもしれません。

そこでFundsではさきほどと同じ基準で専門家チームが借り手の審査も行っています。

Fundsで僕たち投資家のお金が渡る相手は、貸付係、借り手企業ともにFundsの審査をクリアした企業だけなのです。

Fundsの仕組み自体はmaneoファミリーとまったく同じです。

しかし、

  • お金を渡す相手は厳選された上場企業だけである
  • グリフラやJCサービスのような企業は含まれていない

ここがFundsとmaneoファミリーとの最大かつ決定的な違いです。

LCギャランティファンドと同等?

なお、maneoファミリーの中でLCレンディングは別格と見なされています。

特にLCギャランティファンドは、親会社でジャスダック上場企業のLCホールディングスの連帯保証が付きます。

このため、LCグループの社債に相当するくらいの安全性があるとされています。

Fundsもアイフルなど上場企業については、LCギャランティファンドに近い構造となっています。

ですので、社債並みの安全性があるのかもしれません。

ただし、社債タイプ=安全とは限りません。

その企業の経営状態などのチェックは必要です。

Fundsの利回りと運用期間

さて、ここからはFundsの特長などを見ていきます。

まずは利回りと運用期間です。(上場企業案件に限る、以下同)

  • 利回り:1.8~5%
  • 運用期間:5~12ヶ月

利回りははっきり言って低めです。

10%を超えることもあるクラウドクレジットのような高利回りを求める人にとっては、Fundsはアウトオブ眼中でしょう。

逆に僕のような安全第一主義の人にとっては、5%あれば御の字ですよね。

運用期間が5ヶ月からと短い点は、元本回収至上主義の僕は諸手を挙げてウェルカムです。

Fundsの情報開示は1週間前から

案件の詳細情報は重要事項説明書や契約約款も含めて、募集の1週間前から開示されます。

1週間あれば僕たち投資家も余裕を持ってしっかり調べることができますよね。

しっかり調べて納得した上で投資できる。

そういう環境を整えている点は、投資家保護の観点から非常に好印象を受けます。

Fundsの応募方法は先着方式と抽選方式

Fundsの応募方法には先着方式と抽選方式の2つがあります。

先着方式

いわゆる早い者勝ちです。

Fundsのではサービス開始からずっとクリック合戦状態が続いています。

抽選方式

クリック合戦対策として2019年7月から導入されたのが抽選方式です。

抽選方式では次のように投資できる人が決まります。

  1. 募集期間中はいつでも応募でき
  2. 募集期間終了後
  3. すべての応募者の中から
  4. 投資できる人を
  5. 抽選で決める

なお、Fundsの抽選方式では募集額の一部が抽選方式で行われ、残りは先着方式で行われます。

Fundsの口座はデポジット型

デポジット型とは?

投資の仕方ですが、いわゆるデポジット口座型です。

Fundsの中に自分用の投資口座(デポジット口座)が開設され、まず自分の銀行口座から投資口座にお金を振り込みます。

そして投資をするたびに、投資口座からFundsの口座にお金が移動します。

例えば最初に投資口座に50万円入金し、ある案件に20万円投資すると、投資口座の残高が30万円になるって感じです。

そして、運用期間が終わると、元本と分配金が投資口座に戻ってきます。

あとからでも入金できる!

Fundsがユニークなのは、投資口座にお金がなくても投資できる点です。

例えばOwnersBookもデポジット型ですが、投資口座にお金がなければ投資できません。

また、口座に10万円しか残っていなければ、10万円しか投資できません。

これに対してFundsでは、お金がなくても案件に応募し、期限内にお金を振り込むことで投資できます

さらに、口座に10万円しか残っていなくても30万円で応募して、あとから追加で20万円を振り込むことが可能です。

これは画期的!

出金手数料が無料

デポジット型の場合、投資口座内のお金を自分の銀行口座に引き出す際の出金手数料は、多くの業者で有料です。

これに対し、Fundsは出金手数料が無料です!

出金手数料が無条件に無料なのはFundsとクラウドバンクの2社だけです。

これはうれしい!

Fundsには敗者復活戦がある

先ほど「あとからでも入金できる」と書きました。

もし応募した人が期限までに入金しなかったらどうなるのでしょう?

仮に人気殺到の案件でタッチの差で間に合わず、投資できなかったとします。オーマイガー!

ところが、この案件に500万円応募していた人が、期限までに入金しなかった。

この場合、この500万円は募集額として復活し、再度応募可能となります。よっしゃ!

募集開始時に用事があって応募できないとか、クリック合戦に破れて投資できないとか、あり得ますよね。

そういう人でもFundsならば、再挑戦のチャンスがあるということです!

Fundsの最低投資額は1円

Fundsでは1円から投資できます

もちろん、1円だけ投資する人はいないでしょうが、1円単位であることには意味があります。

それは、分配金の有効活用です。

デポジット口座方式では、202円とか364円みたいな端数が投資口座に貯まります。

その貯まったお金を再投資する際、現在、投資単位が最も小さいのはクラウドバンクPocket Fundingの1,000円です。

ですので、1,000円未満のお金は投資に回すことができません

Fundsは1円単位で投資できるので、202円や364円といった端数の分配金もすべて投資に使うことができるのです。

資金をムダなく使えるのは投資家として嬉しいですよね。

Funds(公式サイト)

Fundsはノンリコースローンではない

これは非常に大きいです。

まず、ノンリコースローンについてザックリと説明します。

ノンリコースローンとは?

借り手企業がある事業を行うために貸付係からお金を借りました。

ところが、その事業が上手くいかなかったり損失が出たとします。

その場合、借り手企業の金庫に現金で100兆円あっても、借り手企業は返済する必要はありません

返済の責任範囲が限定される。これがノンリコースローンです。

ノンリコースローンは投資家にとって不利

ノンリコースローンは僕たち投資家にとって非常に不利です。

借り手企業が返済しないのですから、投資家のお金は戻ってきません。

借り手企業にお金があるのに戻ってこないって納得いきませんよね。

ですが、実は普通のソーシャルレンディングではノンリコースローンがけっこうあるのです。

Fundsはリコースローン

これに対してFundsでの貸付係から借り手企業への貸し付けは、ノンノンノンではないリコースローンです。

借り手企業は融資対象事業が上手くいかなかったり損失が出ても、自社の資金を使って貸付係に返済する義務があります。

ですので、借り手企業の事業の状況に関係なく、投資家のお金は戻ってきます

これは非常に大きな安心材料です。

借り手企業が倒れたらアウト

ただし、リコースローンなのは借り手企業だけです。

もし借り手企業の経営が傾いて貸付係に返済できなくなった場合、貸付係は借り手企業に代わって返済してはくれません

ここはしっかり理解してください。すべてに対してリコースローンなのではありません。

借り手企業が倒れたら僕たちのお金は戻ってきません。

ただ、貸付係は上場企業などであり、借り手企業はそのグループ会社です。

返済不能といった事態にならないように、貸付係から借り手企業への監督や指導は当然行われます。

また、グループ会社が経営破綻で借金を踏み倒したとなると、親会社の信用に関わります

ですので、借り手企業が返済しない可能性はかなり低いと考えられます。

Fundsは分別管理を徹底

Fundsは分別管理を徹底しています。

分別管理とは?

投資家から預かったお金と自社の資産とを、別々の銀行口座で管理することを、分別管理と言います。

分別管理をすることで資金の不正流用などを防ぐことができます。

ソーシャルレンディングでは募集係と貸付係は分別管理を行います。

しかし、借り手企業が分別管理をすることは必ずしも保証されていません

グリーンインフラレンディング事件では、借り手企業のJCサービスが分別管理を行っていなかったため、投資家の被害が拡大しました。

トリプル分別管理

Fundsでは募集係のクラウドポートと貸付係のファンド組成企業だけでなく、借り手企業についても分別管理が義務付けられています。

僕たち投資家のお金は3段階すべてで分別管理されており、資金の不正流用を防いでいます。

投資家サイドに立ったFundsの姿勢

これは僕の主観です。

意外と言ったら失礼ですが、かなり投資家サイドに立った姿勢だと感じられます。

リスクの指摘が細かい

まず、Fundsのサイトではリスクについての記載が他社に比べて多いです。

例えば、どういう場合に元本が毀損されるか、3つのパターンに分けて説明しています。

そのうちの2つは元本毀損であり、リスクを明確に示しています。

またFAQの中では、クラポーが倒産した場合なんて質問まであります。

普通書きたくないですよね。

リスクを強調している

下の画像もFundsサイト内のものですが、けっこうスゴくないですか?(赤線は僕が付けてます。)

かなりリスクを強調した表現だと思います。

特に投資初心者に対しては、こういう明確な注意喚起って必要ですよね。

短期案件を勧めている

一番ビックリしたのがこれです。

ソシャレンは投資したら満期が来るまでお金を引き出せません。

なので、特に投資初心者は運用期間が短い案件に投資すべきです。

それをFundsはサイト内で勧めているのです。

ソシャレン業者としては、長期案件に投資してくれた方が手数料が多く入って儲かります。

短期ばかりだと儲けが減ります。

なのにわざわざ短期を勧めている

かなり本気で投資家のことを考えているように感じます。

Fundsの強制返金制度

Fundsには強制返金制度があります。

3ヶ月間ログイン無しで返金

Fundsの強制返金制度は次のようなものです。

  1. Fundsの会員が
  2. 3か月の間に
  3. 一度もマイページにログインしなかった場合
  4. デポジット口座の中にあるお金は
  5. 投資家の銀行口座に返金される

強制返金をする理由は投資家保護です。

「分別管理=安全」ではない

ファンズは投資家から預かったお金を分別管理します。

しかし、仮にファンズが破産した場合、分別口座に預けられた投資家のお金は破産管財人の管理対象となります

そして場合によっては(と言うか多くの場合)、投資家のお金が戻ってこなくなるのです。

強制返金制度の目的は投資家保護

しばらくFundsを使っておらず放置状態にしていて、ファンズ破産!と聞いて慌てて引き出そうとしたが時すでに遅しって、あり得ますよね。

そういう形で投資家が被害に遭うことがないように、Fundsでは強制返金することにしています。

強制返金は決して嫌がらせではなく、投資家のお金を保護するためなのです。

強制返金制度は事前予告がある

もちろん、問答無用でいきなり返金するのではありません。

長期に渡ってログインがない場合、まずFundsからログインするようにメールで連絡があります。

それでもログインがない場合に初めて強制返金されます。

もちろん、返金に伴う振込手数料はFundsの負担です。

強制返金制度は非常に良い制度

この強制返金制度は、2018年12月に導入を発表したクラウドクレジットに続いて2社目です。

投資家保護を主眼においた非常に良い制度だと思います。

Fundsの会員登録で一工夫

会員登録の仕方は他の業者と同じで、サイトで申し込み簡易書留が届いたら登録完了です。

やるな!と思ったのは簡易書留です。

なんと、Fundsから書留が発送されるタイミングで、書留の追跡番号をメールで連絡してくれます。

申し込んだあと、なかなか書留が届かなくて気になってしょうがないって経験ありますよね?

Fundsは追跡番号を知らせてくれるので、日本郵便のサイトで配達状況を確認できます

細かいことですが、こういう投資家に対する小さな気配りはうれしいです。

Fundsのその他の細かい点

Fundsのその他の細かい点を箇条書きで。

  • 分配金は源泉徴収された上で支払われます。
  • 早期償還の場合もあります。
  • 投資家の応募が最低成立金額に達しなかった場合、投資した資金はデポジット口座に返金されます。
  • 投資家がデポジット口座に振り込んだお金は、平日10時、12時、15時に着金が確認された分について、1時間以内にマイページに反映されます。
  • 15時以降や土日祝日の場合は、翌営業日10時に反映されます。
  • デポジット口座からの引き出しは、マイページ上で引き出しを申請した翌営業日に、投資家の銀行口座に振り込まれます。

Funds(公式サイト)

Fundsへの評価

Fundsに対する僕の評価ですが、かなり良いと思っています。

気合いを入れて立ち上げた

ファンズは相当気合いを入れて、そして同時にかなりナーバスに、Fundsを立ち上げたように感じます。

藤田雄一郎氏の経歴

ファンズ社長の藤田雄一郎氏は、早稲田大学商学部を卒業後、新卒でサイバーエージェントに入社しました。

退社して起業した後、2013年に日本クラウド証券に執行役員として入社し、クラウドバンクの立ち上げに当たってマーケティング戦略を担当しました。

取締役に就任したあと2016年に退社し、ソーシャルレンディングサービスの比較サイトであるクラウドポートを設立しました。

日本最大のソシャレン比較サイト、情報サイトであるクラウドポートを立ち上げた藤田氏は、言わばソシャレンを知り尽くした業界を代表する人物です。

柴田陽氏の経歴

ファンズの共同創業者であり取締役の柴田陽氏は、東大経済学部を卒業後、新卒でマッキンゼーに入社しました。

2016年に藤田氏とともにクラウドポートを設立しましたが、東大在学中とマッキンゼーを辞めてクラウドポートを設立するまでの間に、起業家として5つのサービスを立ち上げ、楽天などに売却しています。

こちらもそれなりに名前が通った若手の連続起業家です。

失敗できない

かたやソシャレンを知り尽くした業界を代表する人物。かたや負け知らずの連続起業家。

そんな2人が日本最大のソシャレン比較サイトであるクラウドポートの看板を引っさげてソシャレンに参入する。

これ、絶対に失敗できないですよね?

失敗したら赤っ恥も良いところ。2人とも経歴に大きなキズが付く。

プレッシャー半端ないどころの話じゃないと思うのです。

下手なことはできない

もう一つの要因は、Funds開始当時のソーシャルレンディング業界を取り巻いていた環境です。

不祥事の1年

実はファンズはサービス開始の1年以上前から二種金登録の準備、それはつまりソシャレン新サービスの準備を進めてきました。

で、その1年の間に何が起こったか?

みんクレ、ラキバン、グリフラ、ガイア。

他にもSBIで元本毀損、maneoで延滞、トラレンで行政処分、CFFは延滞だったっけ?

ソシャレン業界で不祥事が相次いだのです。

投資家の不信感は頂点に

最悪の1年を通して、ソシャレン投資家のソシャレン業者に対する不信感は頂点に達しています。

そんな中で業界を代表するファンズが新サービスを立ち上げる。

今度こそまともな業者が誕生か?と投資家は期待を寄せます。

そこで下手なサービスを立ち上げた日には、投資家からフルボッコ間違いなし。

絶対に投資家を裏切れない。下手なことはできない。

相当ナーバスになってサービスを設計したのではないかと思います。

Fundsは投資家サイドに立ったサービス

失敗できない、投資家を裏切れない。この2つの強烈なプレッシャー。

1円から投資できるとか、出金手数料は無料だとかは言うまでもなく、リスクがあることを強調したり、短期案件を勧めたり、クラウドクレジットが導入したばかりの強制返金制度を採り入れたり。

失敗しないためには絶対に投資家を敵に回せない。

可能な限り投資家サイドに立ったサービスにする必要がある。

そういう強い意識、ある種の強迫観念があって、投資家に非常に有利なFundsというサービスが誕生したのではないでしょうか?

Fundsは投資先として有望

さて、長くなりましたので最後にまとめます。

Fundsの良い点

まず、良い点です。

投資先としての信頼性

  • 貸付係と借り手企業は上場企業グループに限定
  • 貸付係、借り手企業ともファンズが厳しく審査
  • リスクの強調など投資家サイドに立った姿勢

投資したお金の安全性

  • 募集係と貸付係の完全分離(不正防止)
  • 借り手企業に返済義務(リコースローン)
  • トリプル分別管理
  • 投資家保護のための強制返金制度

投資家の利便性

  • 運用期間は5ヶ月からと短期がある
  • 案件情報は事前開示
  • デポジット型だけど、あとから入金もOK
  • 出金手数料が無料
  • 抽選方式と敗者復活戦がある
  • 最低投資額は1円(分配金をムダなく再投資)
  • 口座開設時に書留の追跡番号を通知

Fundsの弱点

弱点を挙げると以下の3点です。

  • 利回りが1.8~5%と低め(大儲けは期待できない)
  • 借り手企業が返済不能だと元本毀損
  • クリック合戦で投資しにくい

Fundsは有望

グリーンインフラレンディングやクラウドリースなど、ソーシャルレンディングでは投資家の被害が続いています。

そんなソーシャルレンディングで最も重視すべきは安全性です。

Fundsは募集企業を上場企業に限定したり、審査を厳格化するなど、安全面に非常に配慮したサービスです。

利回りは低めですが、安全性の高い投資先だと判断します。

もちろん、投資するかしないかは案件次第ですが、投資先として有望です。

Fundsの今後に期待しましょう!

★公式サイト → Funds(ファンズ)

コメント

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

デビュー案件

業者が運営を開始後、初めて募集する第1号案件のことを、このブログではデビュー案件と呼んでいます。

このブログが独自に使っている用語であり、一般用語ではありません。

デビュー案件は一般に安全性、利回りともに高いことが多いです。

また、運営開始直後で会員がまだ少ないため、競争率が低く投資しやすいです。

デビュー案件はおすすめだと僕は思っています。

軍用地案件

軍用地案件はソーシャルレンディングのPocket Fundingが扱っている案件です。

担保が投資用不動産として人気が高い軍用地であるため、元本をほぼ確実に回収できることから、安全性が非常に高い人気の案件です。

なぜ、軍用地案件で元本をほぼ確実に回収できるのかは、この狭いスペースでは説明できません。

3分で読めますので、こちらの記事を参照してください。

軍用地案件の安全性が高い理由

1棟アパート、1棟マンション

不動産クラウドファンディングで「1棟アパート、1棟マンション」という表現を使う場合、アパートやマンション丸々1棟が投資対象であることを表します。

逆に投資対象が部屋単位である場合は「区分マンション」という表現を使います。

(区分アパートというのは聞いたことがありません)

海外案件

ソーシャルレンディングでは投資家のお金を借りるのが海外の企業であったり、借り手が日本企業であっても資金使途が海外企業への出資であるなど、投資家のお金の最終的な行先が海外である案件を海外案件といいます。

不動産クラファンでは投資家のお金で取得するのが海外の不動産である案件を海外案件といいます。

一般に海外案件は利回りが高い一方、海外ゆえにリスクが高くなることが多いです。

投資においてリターンとリスクはワンセットであり、ハイリターン・ローリスクはありえません。

初心者は海外案件には手を出さないことを強くおすすめします。

分散投資

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分散投資とは、利用する業者や投資する案件、案件のタイプなどを集中させず、複数に分ける投資手法のことです。

例えば、ソシャレンで1つの業者だけを使っている場合、その業者が倒産するとすべての資産を失うことになります。

また、不動産クラファンで東京の物件だけに投資していると、東京の地価の下落が全投資額に影響を及ぼしますよね?

分散投資をすることで大きな被害を防ぎ、万が一の場合でも被害を小さく済ませることができます。

事故

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分配金の支払いや元本の償還が遅れたり、元本が戻ってこなくなるなどのトラブルを、このブログでは「事故」と表現しています。

業者

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングの運営会社のことを、このブログでは「業者」と呼んでいます。

FundsやCREAL、バンカーズ、いずれも業者です。

Fundsのサイトの画像

「事業者」という表現を使っているメディアもあります。

満了

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで募集額満額の応募が集まることを、このブログでは「満了」と表現しています。

募集額1億2千万円の案件で、応募が1億2千万円集まった状態が満了です。

満了のイメージ画像

「完売」という表現を使っているメディアもあります。

担保順位

1つの担保に複数の貸し手がいる場合の、貸したお金を回収する優先順位のことです。

例えば、評価額1億円の土地を担保に3者が下のように融資したとします。

担保順位 貸し手 融資額
第一順位 悪徳銀行 6千万円
第二順位 腹黒信金 2千万円
第三順位 山田さん 1千万円

借り手が返済できなくなり担保を処分するも、8千万円でしか売れなかった。

この場合、まず悪徳銀行が6千万円を回収、次に腹黒信金が2千万円を回収します。

第三順位の山田さんは1円も回収できません。

ソシャレン業者の担保順位が低い場合は注意が必要です。

源泉徴収税

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは、業者が20.42%の所得税を引いてから投資家に分配金を支払います。

この20.42%の所得税のことを源泉徴収税といいます。

引かれた源泉徴収税は業者が税務署に納めます。

壁芯面積

マンションの部屋の面積を測る際に、壁の中心線を基準に出した面積を壁芯面積といいます。

一方、我々が普通に使う壁の内側の線を基準に出した面積は内法面積です。

壁芯面積と内法面積の説明図

1口単位と最低口数

1口単位とは投資できる金額の単位です。

例えば1口=10万円の案件では、20万円、70万円と10万円単位で投資できます。

ですが、13万円や99万円では投資できません。

最低口数とは投資する際に最低限必要な口数です。

例えば以下の案件の場合、

  • 1口単位:1万円
  • 最低口数:2口

最低2万円から1万円単位で投資できます。

右田さん
右田さん

2万円の次は3万円だよ。

こんな感じに別ウィンドウが開き、ここで用語の解説などをします。

右下の「close」か別ウィンドウの外の部分をタップすると、別ウィンドウが閉まり記事に戻ります。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

逆に成立は応募が集まり案件を実行できるようになることです。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系の業者」とは、業者自身やその親会社などが上場企業である業者を指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと多くの投資家に認識されています。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

ソーシャルレンディングの仕組み

そして、借り手企業が支払う利息が、投資家が受け取る分配金となります。

一方で、借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこないことも。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。