衝撃のニュースが入ってきました。
JトラストがLCレンディングを買収です!
Jトラストグループ総帥の藤澤信義氏の狙いを探ります。
ビックリしました!
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Jトラストのプレスリリース
今回の買収についてJトラストが11月20日にプレスリリースを出しました。
主なポイントは以下の通りです。
- JトラストがLCレンディングの全株式を取得しグループ会社化する
- 株式の取得はJトラスト子会社のプロスペクト・エナジー・マネジメント社(PEM社)が行う
- LCレンディングの発行済全株式を親会社のグローム・ホールディングス社から取得する
- 取得予定日は2020年12月1日、取得株式数は198株、取得価額は1万円
- PEM社は12月1日付で日本ファンディングに社名を変更
子会社を通してですからJトラストから見ると孫会社ですね。
要はLCレンディングがJトラストのグループ会社になるということです。
まさかLCがJトラスト傘下になるとは!
LCレンディングとは?
LCレンディングを知らない方のために、同社について簡単に紹介します。
知っている方は飛ばしてください!
maneoファミリーの優良業者
LCレンディングは物流不動産などを手掛けるLCホールディングス(現グロームホールディングス)が運営していたソーシャルレンディング業者です。
LCホールディングスはジャスダック上場企業で、当時としては珍しい上場企業が運営するソシャレンでした。
グループ会社への貸し付け案件がほとんどで、中でもLCギャランティファンドは上場企業の連帯保証付き案件として高い人気を誇りました。
僕もLCギャランティ専門で主力投資先としていました。
トータルで1千万円近く投資しました!
maneo騒動で営業終了
しかし、maneoファミリーであったことが最後まで響きました。
一連の騒動の中で、maneoマーケットがリファイナンス案件を認めないことに方針転換。
確かにLCレンディングの案件はすべてリファ案件でしたが、遅延は一切なく上場企業の連帯保証付きです。
しかし、maneoマーケットにシステムを依存している以上どうしようもなく、新規案件の募集を終了したのです。
LC投資家のマネマへの怒りが爆発でした!
全案件満額償還で有終の美
リファイナンス資金をLCレンディングで調達できなくなったことで、LCホールディングスは資金ショートの事態に。
一時は「継続企業の前提に関する注記(GC注記)」を出すまでに追い込まれました。
しかし、最終的には中国企業から資金を借り入れて全案件を満額償還。
最後に上場企業の意地を見せ、多くのLC投資家に惜しまれながら営業を終了しました。
LCGFはソシャレン最強の案件でした!
Jトラストによる買収の狙いは?
さて、JトラストはなぜLCレンディングを買収したのでしょうか?
同グループ総帥である藤澤信義氏の狙いを探ります。
Jトラストグループの現状
その前に、Jトラストグループのソシャレン、クラファン事業がどのような状況なのか、現状を整理します。
SAMURAI FUND
まず、藤澤氏と同氏の資産管理会社であるNLHG社が大株主であるNexus Bank(ジャスダック上場、旧SAMURAI & J PARTNERS)。
その子会社のSAMURAI証券がソーシャルレンディングのSAMURAI FUNDを運営しています。
SAMURAI FUNDはJトラスト100%子会社の日本保証の連帯保証付き案件で人気です。
僕も投資しました!
maneo
次にNLHDが85%の株式を所有するmaneoマーケットが運営するmaneo。
名前を聞くだけで体調に異常をきたすという方も多いのではないでしょうか?
現在はデフォルトした案件の回収に専念しており、新規の案件募集は行っていません。
なお、回収業務にはJトラスト100%子会社のパルティールが協力しています。
本当に回収に専念しているのやら…
大家どっとこむ
Jトラストの子会社でジャスダック上場のKeyHolder。
その子会社で藤澤氏やNLHDも出資しているプロスペクト(東証2部)のそのまた子会社のグローベルスが運営するのが大家どっとこむです。
こちらは不動産クラファンです。
maneoサイトで会員募集を行っており、maneo被害者のひんしゅくを買っているとかいないとか…
買ってると思うよw
Jトラストグループのソシャクラ状況図
ここに今回、Jトラスト子会社であるプロスペクト・エナジー・マネジメント社(PEM社)経由でLCレンディング(LCL)が加わります。
以上を簡単にまとめると下の図のようになります。(一部の資本関係を省略しています)
今回のLCL買収で藤澤氏はソシャレン3社+不動産クラファン1社を所有することになります。
- ソーシャルレンディング
- SAMURAI FUND
- maneo
- LCレンディング
- 不動産クラファン
- 大家どっとこむ
Jトラストと藤澤氏によるLCL買収にはどんな狙いがあるのでしょうか?
Jトラストが発表した買収の狙い
Jトラスト社はプレスリリースの中でLCL買収の狙いを次のように説明しています。
- 同社グループの現在の国内事業は金融機関向け保証事業が中心
- 保証事業以外の事業基盤を構築したい
- PEM社は二種金事業者であり、投資関連事業を充実させたい
- LCLをPEMの子会社にするのは投資関連事業強化につながる
つまり、
- 現在は保証事業だけ
- 投資関連事業を第二の柱にしたい
- LCL買収でそれを実現できる
ということです。
LCL買収で実現できるの?
そこなんですよね…
LCギャランティ復活か?
プレスリリースには次のようにも書かれています。
PEM社が投資関連事業を展開していくにあたり、LCL社のクラウドファンディング事業との親和性は高く、グループ企業のメリットを活かした各種サービスの提供等によるPEM社及びLCL社のシナジー効果が期待できる
ここは次のように読み取ることもできます。
- Jトラストのグループ企業が
- 各種サービスを提供することで
- LCLの魅力をアップさせる
ここで注目したいのがグループ企業の2社です。
- Jトラスト(東証2部上場企業)
- 日本保証(機関保証会社)
この2社がLCLの案件に連帯保証を付けることで、かつてのLCLの人気商品「LCギャランティファンド」を復活させることができるでしょう。
ただ、Jトラストと日本保証による連帯保証付き案件は、すでにSAMURAI FUND(旧SAMURAIを含む)で募集された実績があります。
また、日本保証はCAMPFIRE OwnersとPocket Fundingでも連帯保証付き案件を作っており、どちらもかなりの人気を博しています。
今さらLCLでそれをやるかなぁ?
第二の柱には弱い気が。
LC投資家の獲得か?
もう一つ考えられるのはLCL会員の獲得です。
プレスリリースには次のようにあります。
LCL社は(中略)クラウドファンディング事業を停止するまでの間、良好な取引を行っており(中略)クラウドファンディング投資家からのLCL社に対する印象は良好なものとなっております。
確かに僕も含めて多くのLC投資家はLCLに良い印象を持っています。
しかし、そのベリーグッドなLCLを終了させたのは他ならぬmaneoです。
そのmaneoとグループ企業になった新生LCLで投資してね♪と言われてもねぇ…
誰もが「グリフラを始めとしたmaneoファミリー業者の問題を解決してから言えよ!」と思うのではないでしょうか?
すんなりLCLで投資する気には…
藤澤氏の今後の動きを注視
ただ、そんなことは我々凡人に言われるまでもなく藤澤氏は分かっているはずです。
岐阜高校(県内トップ)から東大医学部(保健学科、理科2類)の頭脳ですから。
何を狙っているのか正直よく分からないのですが、なんらかの成算があるのでしょう。
今後の藤澤氏とJトラストの動きを注視したいと思います。
結局狙いが分からず申し訳ない!
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