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バンカーズ(Bankers)1号案件に投資するか?【案件分析】

バンカーズ(Bankers)は新しく登場したソーシャルレンディングです。

その第1号案件が12月15日12時に募集開始となります。

この案件に投資するか?

案件を分析し投資の是非を判断します。

タロウさん
タロウさん

手形案件の仕組みが特徴的です!

以下は一投資家としての僕の見解を個人ブログの記事としてまとめたものであり、当該案件の安全性を保証するものではなく、当該案件への出資を推奨するものでもありません。リスクを十二分に把握した上で慎重に投資判断することをおすすめします。
この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

バンカーズ第1号案件の概要

それでは、バンカーズ第1号案件の概要を説明します。

 

バンカーズとは?

バンカーズは今月12月に運営を開始したばかりのソーシャルレンディングです。(※1:第1号案件のもの)

サービス名 バンカーズ
運営会社 株式会社バンカーズ
運営開始 2020年12月
最低投資額 1万円
利回り 4%前後 ※1
運用期間 6カ月 ※1

特長や運営会社の情報などは、こちらの記事で詳しく解説しています。

【最新】バンカーズの評判・口コミとデメリット・リスク
【2024年3月6日更新】累計投資額1億9千万円の現役投資家が、バンカーズ(Bankers)の概要、デメリットとリスク、評判と口コミ、注意点と対策などを解説。バンカーズでの僕の投資実績も公開します。

会員登録をするとAmazonギフト券がもらえるプレゼントキャンペーンを開催中です。

●公式サイト:バンカーズ(Bankers)

 

バンカーズ第1号案件の基本情報

バンカーズ第1号案件の基本情報は以下の通りです。

  • 案件名:バンカーズ不動産・商業手形ファンド第1号
  • 利回り:3.59~4.37%
  • 運用期間:6カ月
  • 募集総額:2,200万円
  • 最低投資額:2万円
  • 投資単位:1万円(最低2万円)
  • 分配:満期一括
  • 募集開始:2020年12月15日12時
  • 募集方式:先着方式
タロウさん
タロウさん

募集開始は来週火曜日の昼です!

 

2つの案件がセットになっている

今回の第1号案件は2つの案件をセットにしたものです。

  • 融資案件
    1. 投資家から集めたお金を
    2. 企業に貸して
    3. 利息で儲ける
  • 手形案件
    1. 投資家から集めたお金を元手に
    2. 手形割引事業を行い
    3. 割引手数料で儲ける

注意してほしいのは、この2つはまったく別の案件で、両者の関連は一切ないことです。

コンビニで唐揚げ弁当とデザートにプリンを買った。

一緒に買っただけであり、プリンに唐揚げをトッピングするわけでも、ご飯と唐揚げとプリンで三角食べをするわけでもないですよね?

左野くん
左野くん

しねぇよ!笑

それと同じで、融資案件と手形案件は同じ第1号案件の中に入っているだけです。

借り手企業の手形を担保にするわけでもなければ、借り手企業に対して手形割引を行うわけでもありません。

投資家から集めたお金を2つに分けて、それぞれの案件で運用します。

  • 投資家から集めたお金:2,200万円
    • 融資案件で使うお金:2,000万円
    • 手形案件で使うお金:200万円

まったく別々の2つの案件がセットになったのが、今回の第1号案件です。

右田さん
右田さん

ってことは、それぞれの案件を別々に検討すれば良いのね。

タロウさん
タロウさん

その通りです!

 

融資案件の詳細

それではまず、融資案件の詳細です。

  • 借り手:都内の不動産コンサル会社
  • 融資額:2,000万円
  • 融資期間:約6カ月
  • 担保:都内の区分マンション
  • 担保順位:第一順位
  • 担保評価額:2,960万円
  • LTV:67.6%

ソシャレン業者を通して企業にお金を貸し、利息で儲ける。

オーソドックスなソーシャルレンディングです。

なお、借り手の不動産コンサル会社の具体的な名称などは会員限定情報です。

タロウさん
タロウさん

ブログに書いたら殺されます!

 

手形案件の詳細

さて、問題は手形案件です。

左野くん
左野くん

これ、よく分からないよ…

でしょ?

僕も最初バンカーズのサイトを見て、ナンジャラホイ?になりました。

プロの金融屋が書く文章はアタリマエのレベルが高すぎる。

なので、知識ナッシングの一般人が読むと難解な呪文になるのです。

そこで、知識ゼロのド素人の僕が粉々に噛み砕いて説明します!

タロウさん
タロウさん

ワイのレベルはマリアナ海溝や!

右田さん
右田さん

低っ!

以下、「手形の部分が全然わからない!」という方への解説です。
かなりクドクドと長いので、一通り分かっている方は斜め読みしてください。

手形とは?

そもそも手形とはなんぞや?

たとえ話で説明します。

大田区の町工場がSONYに部品を納品しました。

ところがSONYはニコニコ現金払いではないので、代金100万円の代わりに1枚の紙切れを渡しました。

その紙切れには次のように書かれていました。

  • この紙を持ってきた人に
  • ○月○日に
  • 100万円を
  • しゃぁないから、イヤイヤ払ってやるわい!

この紙切れが手形(約束手形)です。

左野くん
左野くん

100万円と同等ではあるわけだ。

タロウさん
タロウさん

ところがぎっちょん!

手形割引とは?

しかし、この大田区の町工場。

技術は高いが経営能力はマリアナ海溝。

資金繰りは常に火の車です。

「○月○日まで待ってらんねぇよ…」

困った社長は手形を持って、創業1969年、燦然と輝く貸金業務の実績を誇る天下無敵のバンカーズにやってきました。

右田さん
右田さん

なにヨイショしてるのよ。

町工場「すんません、この手形、買ってくれませんか?」

バンカーズ「う~ん、97万円でどうですか?」

町工場「そうっすね、OKっす。」

町工場の社長は97万円をゲットしました。

そして、バンカーズは○月○日にSONYから手形と引き換えに100万円を受け取りました。

これにより、

  • 町工場:○月○日まで待たずに済んだ
  • バンカーズ:差し引き3万円儲かった

資金が必要な会社から手形を割安で買い取ることで利益を得る。

これが手形割引です。

左野くん
左野くん

町工場は3万円で時間を買ったわけだ。

 

200万円を元手に手形割引で収益を出す

今回、僕たち投資家が出資するお金の一部200万円は手形案件で運用されます

それはつまり、バンカーズが200万円を元手に手形割引を行って利益を出すということです。

  1. 投資家から200万円調達
  2. 大田区の町工場で手形割引
    • 100万円の手形を97万円で買取
    • 3万円ゲット!
  3. 蒲田のキャバクラで手形割引
    • 50万円の手形を48万円で買取
    • 2万円ゲット!

これを僕たち投資家の側から見ると、

  1. 200万円あずけるから
  2. そのお金で手形割引をして
  3. ジャンジャンバンバン儲けて
  4. 儲けの一部をちょうだいね♪

ということです。

右田さん
右田さん

私たちのお金を使って商売してもらうのね。

タロウさん
タロウさん

しっかり増やしてや~

手形割引は必ず行われるわけではない

ただし、注意が必要です。

手形割引を行う相手は事前に決まっていません。

手形の割引依頼が入り、バンカーズの審査をクリアして初めて行われます。

ですので、手形割引は必ず行われるわけではありません

例えば、

  • 大田区の町工場が「99万円じゃなきゃイヤだ!」と駄々をこねた
  • キャバクラのバックが蒲田の半グレでヤバそうだった

などの原因で、運用期間中に手形割引が行われない可能性があります。

この場合、手形案件から得られる収益はゼロです。

バンカーズの案件説明ページに次のように書かれていますよね。

これは、元手200万円に対して、

  • 1回も手形割引ができないと利回り0%
  • バンカーズの平均実績水準で手形割引ができるとMax利回り8.62%

ということです。

左野くん
左野くん

借り手が決まっている融資案件とは事情が違うんだ。

利回りがさらに上る可能性も

しかし、さきほどのMax8.62%は「バンカーズの平均実績水準でいけば」です。

平均以上に上手いこといけば、8.62%より上る可能性があります。

タロウさん
タロウさん

もちろんゼロの可能性もあります!

複利効果も見込める

さらに、手形案件は複利効果も見込めます

どういうことかと言うと、

  1. 投資家から200万円調達
  2. 浅草の人形焼屋で手形割引
    • 205万円の手形を200万円で買取
    • 5万円の儲け→元手が205万円に!
  3. 神田のカレー屋で手形割引
    • 215万円の手形を205万円で買取
    • 10万円の儲け→元手が215万円に!
  4. 新大久保のタピオカ屋で手形割引
    • 230万円の手形を215万円で買取
    • 15万円の儲け→元手が230万円に!

と、儲けたお金をさらに手形割引に使う

そうすることで元手と利益が雪だるま式にドンドン増えて笑いが止まらん!

こういう複利効果が見込めるのです。

タロウさん
タロウさん

ソシャレンの分配金を再投資して複利で増やすのと同じです!

 

利回りに幅がある

今回の第1号案件では、貸し倒れなどが起こらない前提で

  • 融資案件:利回りは固定
  • 手形案件:利回りは変動(ゼロ~Max)

です。

このため、2つの案件で得られる合計収益の出資総額2,200万円に対する利回りは年利で5.38~6.16%です。

  • 融資+手形ゼロの場合:5.38%
  • 融資+手形Maxの場合:6.16%

ここからバンカーズの手数料1.79%が引かれます。

  • 最小:5.38%-1.79%=3.59%
  • 最大:6.16%-1.79%=4.37%

よって、第1号案件トータルの利回りは最小で3.59%、最大で4.37%です。

間を取って約4%。

デビュー案件としてはちょっとさみしいですが、まぁOKではないでしょうか?

タロウさん
タロウさん

ここまで第1号案件の概要でした!

バンカーズ第1号案件の分析

次に第1号案件の内容を分析します。

僕にとって最大のポイントは元本を回収できるかです。

そこで、

  • 融資案件
  • 手形案件

それぞれについて、元本を回収できそうかを見ていきます。

 

融資案件はおそらく大丈夫

まず、コンサル会社に2,000万円を貸す融資案件です。

借り手が返済不能になる前提で

僕はソシャレンでは常に借り手が返済不能になることを前提とします。

100%確実に返済できる保証など貸金業ではありえないからです。

右田さん
右田さん

相変わらずのネガティブ思考。

ですので、担保を処分して2,000万円を回収できるか?を考えます。

担保物件は「アクシア代々木」

担保物件について全体公開されている情報は以下の通りです。

  • 所在地:渋谷区代々木
  • 物件種:区分マンション
  • 構造:SRC11階建て(11階部分)
  • 敷地面積:358.07平米
  • 専有面積:26.39平米
  • 立地:大通り沿い他

以上の情報から担保物件は渋谷区代々木1丁目58-2のアクシア代々木であると推定します。

物件価格は最低評価でも2,913万円

この物件について不動産情報サイトで価格を調べてみました。

サイト 価格
A 3,038万円
B 3,023~3,226万円
C 3,052~3,482万円
D 3,026~3,379万円
E 2,913~3,510万円

不動産情報サイトの価格は必ずしも実際の売買価格とは一致しません。

ですが、最低の評価でも2,913万円です。

7掛けで売却になっても2,039万円で、元本の2,000万円を上回ります。

以上より、融資案件については元本を回収できる可能性が高いと推測します。

左野くん
左野くん

最悪でも元本は戻ってきそうだよと。

築年は明示してください!

ここでバンカーズさんにお願いです。

担保物権の築年は明示してください!

今回は物件が特定できたから良かったですが。

新築と築40年では担保評価が大違いです。

ぜひご検討ください。

タロウさん
タロウさん

面積もできれば壁芯でお願いします!

 

手形案件もおそらく大丈夫

次に手形案件でバンカーズにあずけた200万円です。

バンカーズが振出人から回収できるか次第

手形割引の仕組みの図をもう一度見てみましょう。

僕たちのお金が戻ってくるかは、バンカーズがSONYからお金を回収できるか次第です。

ここでのSONYを「手形の振出人」といいます。

バンカーズは実績が豊富

バンカーズは手形割引を行う前に振出人(SONY)に支払い能力があるかを審査します。

また、振出人の信用状況が悪化した場合などは、割引依頼人(町工場)に手形の買い戻しを求めることもあります。

右田さん
右田さん

97万円を返してもらうってことね。

これらの手法を駆使することで、バンカーズは過去10年に渡って不渡りゼロです。

この実績から見て、手形案件の元本も回収できる可能性が高いと考えます。

タロウさん
タロウさん

もちろん絶対ではありません!

バンカーズ第1号案件の投資判断

以上を踏まえて、バンカーズ第1号案件で投資するかの判断です。

 

50万円で投資します!

まず、上述の通り元本回収の可能性は高いです。

最悪でも損失ゼロで切り抜けられるように思います。

また、今回の案件はバンカーズの第1号案件です。

三菱UFJの元専務をトップに据えて、デビュー案件でコケるわけにいかないでしょ?

案件の本質とは関係ないですが、この点からもこの案件は硬いと考えます。

左野くん
左野くん

こういう面から見るの好きだよね。

タロウさん
タロウさん

ひねくれ者です!

 

バンカーズ第1号案件の注意点

バンカーズ第1号案件で注意点がいくつかあります。

1.元利保証ではない

言うまでもないことですが、元本は保証されません。

また、分配金も必ず支払われると決まっているわけではありません。

ソシャレンは最悪の場合は全損。

これを絶対に忘れないように。

右田さん
右田さん

みんクレやラキバンで実際に起きたからね。

2.猿も木から落ちる

バンカーズは金融出身者が多いプロ集団です。

ですが、時として猿も木から落ちます。

「金融のプロ集団=絶対安全」ではありません。

金融プロが多いことだけを理由に投資判断するのは危険です。

タロウさん
タロウさん

案件の中身で判断しましょう!

3.手形案件がゼロならば利回り3.59%

上述の通り、手形案件で利益が出なければ利回りは3.59%です。

Maxの場合の利回り4.37%が保証されているわけではないのでご注意を。

4.実績ゼロの非上場

バンカーズは立ち上げたばかりで実績ゼロです。

しかも、非上場のベンチャー企業です。

過信は禁物です。

タロウさん
タロウさん

リスクを飲み込んだ上で投資判断を!

 

バンカーズ第1号は12月15日

バンカーズ第1号案件の募集開始は12月15日12時です。

会員登録ですが、僕は中2日で完了しました。

  • 12月2日の夕方:ネットで会員申請
  • 12月3日
  • 12月4日
  • 12月5日:ハガキ到着

今ならまだ間に合います。

みんなで一緒に新規開拓しましょう!

タロウさん
タロウさん

会員登録は無料です!

●公式サイト:バンカーズ(Bankers)

コメント

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系」とは、運営会社やその親会社が上場企業であることを指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと考える投資家が多いです。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

ソーシャルレンディングの仕組み

案件の募集で集められた投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこない場合があります。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。