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大家どっとこむ第5号案件に投資するか?【案件分析】

大家どっとこむの3月第2弾。

第5号案件の詳細が公開されました!

第4号に比べて大幅に募集額をアップ

しかも、劣後出資比率が激烈アップです。

この案件に投資すべきか?

内容を分析し投資の是非を判断します。

タロウさん
タロウさん

今回はチャンスです!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

大家どっとこむ第5号案件の概要

まずは大家どっとこむ第5号案件の概要から見ていきましょう。

 

大家どっとこむとは?

大家どっとこむは東証2部上場のJトラストグループの不動産クラファンです。

サービス名 大家どっとこむ
運営会社 株式会社グローベルス
運営開始 2020年10月
最低投資額 1万円
利回り 4~7%
運用期間 12カ月

同じJトラストグループの保証会社である日本保証の買取保証が付くのが特長です。

左野くん
左野くん

SAMURAI FUNDでおなじみの日本保証だよ。

●公式サイト:大家どっとこむ

大家どっとこむについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

【最新】大家どっとこむの評判・口コミとデメリット・リスク
【2024年2月8日更新】累計投資額1億9千万円の現役投資家が、大家どっとこむの概要、デメリットとリスク、評判と口コミ、注意点と対策などを解説。僕の投資実績も公開します。大家.comは使い勝手の良い業者です!

 

大家どっとこむ第5号案件の基本情報

大家どっとこむ第5号案件の基本情報は以下の通りです。

  • 案件名:大家どっとこむ第5号
  • 利回り:5%
  • 運用期間:5カ月
  • 劣後出資比率:70.4%
  • 分配:満期一括
  • 募集総額:4,500万円
  • 最低投資額:1万円
  • 出資単位:1万円
  • 出資上限:なし
  • 募集方式:先着方式
  • 募集開始:3月22日12時30分

劣後出資比率が70.4%。

これまでと大違いです。

右田さん
右田さん

普通は優先が70%だよね。

 

出資上限はなし

第4号は募集総額が750万円と少なかったため、出資上限10万円が設定されました。

今回は4,500万円と多いため、出資上限の設定はなしです。

左野くん
左野くん

クリック合戦は回避できる?

第3号は2,500万円でクリック合戦でした。

4,500万円だとどうなるか?

大家どっとこむも不足せず余らせずのラインはどこか、探っているところだと思います。

タロウさん
タロウさん

僕は第3号は投資できました!

右田さん
右田さん

今回も投資できたら良いね。

 

大家どっとこむ第5号案件の投資対象物件

次に第5号案件の投資対象物件です。

  • 物件名:グローベル十日市場
  • 所在地:横浜市緑区十日市場町875-7
  • 築年:2021年7月竣工予定
  • 構造:木造3階建て
  • 敷地面積:約200㎡
  • 最寄り:横浜線十日市場駅 徒歩4分

新築の3階建てアパートです。

2月25日に着工済みで、完成予定は7月20日です。

  • 2月25日:着工
  • 3月22日:募集開始
  • 4月6日:運用開始
  • 7月20日:竣工予定
  • 7月30日:賃貸開始予定
  •  ~この間に売却~
  • 8月31日:運用終了

 

途中解約可能か?

大家どっとこむでは投資後に自分の持分を大家どっとこむに買い取ってもらうことができます。

事実上の途中解約です。

ただし、大家どっとこむが無限に買い取るわけではなく、買取枠の上限があります。

左野くん
左野くん

どこまで買い取ってくれるの?

成立前書面がまだ開示されていないので分かりませんが。

前回、前々回と募集額の30%でしたので、今回も30%では?

  • 買取枠:募集総額の30%
    • 募集総額:4,500万円
    • 買取上限:1,350万円
  • 買取手数料:買取額の5%

先着で1,350万円分まで途中解約ができます。

なお、その際には買取額の5%の手数料がかかります。

タロウさん
タロウさん

ここまで案件についてでした!

大家どっとこむ第5号案件の分析

次に、分配金受取と元本回収です。

今回は元本回収から見ていきます。

 

元本は回収できそう

必要売却額は4,500万円

今回の投資家の出資額は4,500万円です。

  • 出資総額:1億5,200万円
    • 優先出資:4,500万円
    • 劣後出資:1億700万円

ですので、土地+アパートが4,500万円以上で売れれば投資家の元本は回収できます。

土地代だけで4,500万円

大家どっとこむの説明によると、今回の土地の取得費用は4,500万円です。

この土地については2週間前の記事で触れましたが、僕が出した(不動産ド素人の)想定価格でも4,000万円でした。

この土地に新築アパートをプラスですから、4,500万円で売れないわけがない。

ですので、投資家の元本はほぼ確実に回収できると思います。

右田さん
右田さん

それを聞いて安心。

 

日本保証の買取保証も硬い

また、今回も日本保証の買取保証が付いています。

買取保証額は4,500万円

物件を売却できなかった場合に日本保証が買い取ってくれるのですが。

その買取保証額が今回は4,500万円です。

左野くん
左野くん

投資家の出資額と同じだね。

なぜ劣後出資比率が高いのか?

ところで、今回の劣後出資比率は70.4%です。

過去4回と比べて異常に高いです。

案件 劣後出資比率
第1号 17.7%
第2号 6.3%
第3号 5.7%
第4号 16.7%
第5号 70.4%

なぜこんなに高いのでしょうか?

右田さん
右田さん

たしかに不自然ね。

投資家の出資額=日本保証の買取価格

ここで注目したいのが、投資家の出資額と日本保証の買取価格の関係です。

これまでの案件すべてで両者は一致しています。

案件 投資家出資額 買取価格
第1号 2億円 2億円
第2号 1,500万円 1,500万円
第3号 2,500万円 2,500万円
第4号 750万円 750万円
第5号 4,500万円 4,500万円

もちろん、投資ですので元本保証はできません。

ですが、投資家の出資額と日本保証の買取価格を一致させることで、大家どっとこむは「最悪でも元本は戻ってくる(可能性が高い)」という安心感を出したいのだと思うのです。

左野くん
左野くん

確かに安心できる。

日本保証の買取価格4,500万円は硬い

そう考えると、今回の案件は投資家の出資額に合わせて日本保証の買取価格を決めたのではない。

日本保証が買い取れる上限価格に投資家の出資額を合わせた。

つまり、こういうことなんじゃないかな?

  1. 日本保証にいくらで買い取れる?と聞いたら
  2. 4,500万円が上限だと言われたので
  3. 募集額を4,500万円にした
  4. (結果的に劣後比率が70.4%になった)

であるならば、4,500万円は日本保証が間違いなく買い取ってくれる価格です。

この点でも今回の案件の元本回収は硬いと思います。

タロウさん
タロウさん

僕の想像です!

 

分配金は物件の売却価格次第

次に分配金を受け取れるかです。

必要な分配金は93.75万円

今回、必要な分配金は93.75万円です。

  • 募集総額:4,500万円
  • 利回り:5%
  • 運用期間:5カ月
  • → 必要な分配金:4,500万円×5%÷12カ月×5カ月=93.75万円

この93.75万円のうち、4.9%分を売却益から、0.1%分を賃料収入等から捻出します。

具体的な金額では次のようになります。

  • 分配金:93.75万円
    • 売却益分(4.9%分):918,750円
    • 賃料等分(0.1%分):  18,750円
右田さん
右田さん

ほとんど売却益分だね。

ですので賃料等分は無視し、諸経費も踏まえ物件が出資総額+100万円程度で売却できるかを考えてみます。

実質利回りは5%前後

会員限定情報なので詳細は伏せますが。

仮に下記の条件だとすると、実質利回りは4.8%になります。

  • 物件価格:1億5,200万円(=出資総額)
  • 空室率:10%
  • 経費率:15%

新築なので空室率を5%だとすると5.1%です。

いずれにしても実質利回りは5%前後ですね。

出資総額+100万円は可能っぽい

新築で横浜市内だと5%は標準っぽい気が。

なので、出資総額+100万円での売却は無理な話ではないような気がします。

左野くん
左野くん

なんか自信なさげだねw

タロウさん
タロウさん

まったくないっす…

実質利回り6%台の物件も散見

ただ、今回の物件周辺を見ると、利回り6%台の物件もけっこうあるんですよね。

築年が分からなかったので、単に築古で安いだけなのかもしれないですが。

仮にさきほどの条件のまま利回り6%で還元すると、物件価格は1億2,255万円になります。

右田さん
右田さん

分配金がもらえないじゃん。

う~ん…

分配金が受け取れるのか、正直よく分かりません。

タロウさん
タロウさん

不動産素人の限界です!

大家どっとこむ第5号案件の投資判断

それでは最後に、大家どっとこむ第5号案件に投資するかの判断です。

 

20万円で投資

元本はまず間違いなく回収できるはずです。

分配金は売却価格次第ですが。

すでに着工済みだし、運用が5カ月と短いところを見ると、すでに売却の目処は立っているのでは?

仮に分配金が受け取れなくても元本が回収できればOKですので。

これまでと同じく20万円で投資します。

タロウさん
タロウさん

すべては元本回収のため!

右田さん
右田さん

何のために投資してるのよ。笑

 

本格稼働の大家どっとこむに期待

これで大家どっとこむの募集は5回目です。

案件 募集時期 利回り 募集額
第1号 2020年12月14日 4% 2億円
第2号 2021年2月5日 7% 1,500万円
第3号 2021年2月17日 7% 2,500万円
第4号 2021年3月19日 5% 750万円
第5号 2021年3月22日 5% 4,500万円

利回りも落ち着いてきましたし、通常運転で本格稼働に入ったようです。

今後も月2回ペースで安定的に募集されるでしょう。

大家どっとこむの今後に期待したいと思います。

タロウさん
タロウさん

4月も2回募集を期待!

●公式サイト:大家どっとこむ

コメント

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。