毎月2案件ペースの募集が定着してきた大家どっとこむ。
5月の1案件目は新築アパートです。
募集額は過去2番目の9,000万円。
確実に投資できそうだね。
ですね~
この案件に投資すべきか?
内容を分析し投資の是非を判断します。
今回は新しいパターンです!
タップできる目次
大家どっとこむ第8号案件の概要
まず最初に、大家どっとこむ第8号案件の概要を紹介します。
大家どっとこむとは?
大家どっとこむは東証2部上場のJトラストグループの不動産クラファンです。
サービス名 | 大家どっとこむ |
---|---|
運営会社 | 株式会社グローベルス |
運営開始 | 2020年10月 |
最低投資額 | 1万円 |
利回り | 4~7% |
運用期間 | 5~12カ月 |
同じJトラストグループの保証会社である日本保証の買取保証が付くのが特長です。
SAMURAI FUNDでおなじみの日本保証だよ。
●公式サイト:大家どっとこむ
大家どっとこむについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
大家どっとこむ第8号案件の基本情報
大家どっとこむ第8号案件の基本情報は以下の通りです。
- 案件名:大家どっとこむ第8号
- 利回り:4%
- 運用期間:7カ月
- 劣後出資比率:42.8%
- 分配:満期一括
- 募集総額:9,000万円
- 最低投資額:1万円
- 出資単位:1万円
- 出資上限:50万円
- 募集方式:先着方式
- 募集開始:5月9日12時
今回は募集額9,000万円の大型案件で、出資上限は50万円となっています。
前回は募集3,000万円、上限20万円で、募集開始から数分で満了でした。
ですので、今回もジャストタイムで応募すれば投資できるでしょう。
勝ち目のあるクリック合戦ね!
大家どっとこむ第8号案件の投資対象物件
次に第8号案件の投資対象物件です。
- 物件名:グローベルメゾン綾瀬
- 所在地:葛飾区西亀有2丁目7-14
- 築年:2021年10月竣工予定
- 構造:木造3階建て
- 最寄り:千代田線綾瀬駅 徒歩10分
新築の3階建てアパートです。
5月10日に着工し、10月22日に竣工の予定です。
第5号案件と同じく、施錠や電気機器の操作などがアプリでできるIoTアパートとなっています。
まさかのTATERU登場
このIoTのシステムですが、Residence kit(以下、RK社)が開発したものです。
グローベルスは昨年10月にRK社と業務提携契約を締結し、IoT機器の導入を進めてきました。
そして、これらを導入した「IoTレジデンス」の第1弾が、大家どっとこむ第5号案件の十日市場物件、第2弾が今回の綾瀬物件です。
ところで、RK社の親会社は東証一部上場の株式会社Robot Homeです。
Robot Homeは今年4月1日に商号変更するまでは株式会社TATERUでした。
そうです。日本初の不動産クラファン「TATERU Funding」を運営していたTATERUです。
なつかし~
本体の不祥事で運営終了となったTATERU Fundingですが、投資家のお金は全額返済しました。
「さすが東証一部は違う!」と投資家に知らしめたTATERU。
まさかこんなところで再会するとは感無量です。
なお、IoTレジデンスのイメージキャラクターは元乃木坂46の生駒里奈さんです!
生駒ちゃん~
大家どっとこむ第8号案件の分析
では、分配金と元本回収について見ていきましょう。
分配金は売却価格次第
まず、分配金を受け取れるかです。
必要な分配金は210万円
今回、必要な分配金は210万円です。
- 募集総額:9,000万円
- 利回り:4%
- 運用期間:7カ月
- → 必要な分配金:9,000万円×4%÷12✕7=210万円
売却益が210万円以上出るか次第
この210万円を賃料収入と売却益から出すのですが、その比率は次のように決まっています。
- 賃料収入から:0.1%分
- 売却益から:3.9%分
ほぼほぼ売却益からだね。
ですので、売却益が210万円以上出るかで考えることにします。
元本は回収できるか?
次に最重点の元本回収です。
必要売却額は9,210万円
今回の投資家の出資額は9,000万円です。
- 出資総額:1億5,200万円
- 優先出資:9,000万円
- 劣後出資:6,750万円
これにさきほどの分配金210万円がありますので、
- 元本回収のみ:9,000万円
- 元本回収+分配金満額:9,210万円
物件を9,210万円以上で売却できれば、分配金を満額受け取った上で元本回収となります。
は?
へ?
ほ?
2021年5月4日加筆:間違ってました!
すいません、間違ってました!
コメント欄でご指摘いただいた通り、分配金を得るためには出資総額1億5,200万円以上での売却が必要です。
パーフェクトに僕のミステイクです。失礼しました!
以下、初稿を修正しております。
申し訳ないです!
正しい必要売却額は1億5,410万円
今回の投資家の出資額は9,000万円です。
- 出資総額:1億5,200万円
- 優先出資:9,000万円
- 劣後出資:6,750万円
これにさきほどの分配金210万円がありますので、
- 元本回収のみ:9,000万円
- 元本回収+分配金満額:1億5,410万円
9,000万円以上で売れれば元本回収。
1億5,410万円以上で売れれば元本回収+分配金満額ゲットです。
さて、売れるかな?
表面利回りからは元本回収問題なし
今回の物件は管理費や公租公課など費用についての記載がありません。
しょうがないので満室想定の表面利回りから考えてみす。
不動産情報サイトの近隣築浅1棟アパートの表面利回りは以下の通りでした。
住所 | 最寄り | 築年 | 利回り |
---|---|---|---|
足立区東和3丁目 | 北綾瀬10分 | 2022年3月 | 8.0% |
足立区綾瀬2丁目 | 綾瀬7分 | 2021年7月 | 7.0% |
葛飾区西亀有2丁目 | 綾瀬8分 | 2015年12月 | 7.4% |
おおむね7~8%ね。
会員限定情報なのでぼかしますが、今回の物件の満室想定賃料は年間約1千万円です。
したがって、物件の評価額は次のようになります。
- 7.0%の場合:1千万円÷7.0%=1億4,286万円
- 7.5%の場合:1千万円÷7.5%=1億3,333万円
- 8.0%の場合:1千万円÷8.0%=1億2,500万円
9,000万円を超えていますので元本回収は問題なし。
しかし、1億5,410万円にはほど遠いので、分配金ゲットは厳しそうです。
投資する意味がなさ気…
実質利回り次第では分配金ゲット
ただ、費用を踏まえた実質利回りで考えないのもいかがなものかなと…
そこでスカスカの推測ですが、純利益を出して計算してみます。
まず、初期費用を抜いた2年目以降の経費率を15%とすると、
そして、新築ですので入居率を95%とすると、
実際の純利益は年間808万円となります。
一方、近隣の築浅アパートの実質利回りはおおむね5%台前半でした。
以上より評価額を出すと次のようになります。
- 5.0%の場合:808万円÷5.0%=1億6,160万円
- 5.1%の場合:808万円÷5.1%=1億5,843万円
- 5.2%の場合:808万円÷5.2%=1億5,538万円
- 5.3%の場合:808万円÷5.3%=1億5,245万円
- 5.4%の場合:808万円÷5.4%=1億4,962万円
- 5.5%の場合:808万円÷5.5%=1億4,690万円
元本回収は問題ないでしょう。
一方、分配金は利回り次第です。
5.2%以下であれば満額ゲット、5.3%を下回るとゼロの可能性が出てきます。
微妙ですね…
なお、経費率、入居率などあくまでも推計です。
不動産ド素人が書いている点をご考慮ください。
キャンセル枠は2,700万円
なお、大家どっとこむでは投資したあとでグローベルスに買い取ってもらうことができます。
実質的な中途解約です。
ただし、買取枠には上限があり、買取の際に手数料がかかります。
- 買取枠:募集額の30%
- 手数料:買取額の5.5%
今回の案件ですと先着2,700万円分まで中途解約ができます。
仮に10万円投資した場合、手数料は5,500円です。
5.5%で逃げられると考えればOKかな。
日本保証の買取保証は7,000万円
今回の案件にも日本保証の買取保証が付いています。
物件が売却できなかった場合、事前に決めた価格で日本保証が買い取ってくれます。(災害などで物件価値が下がった場合を除く)
今回の買取価格は7,000万円です。
それって…
そうなんです。
- 募集総額:9,000万円
- 買取保証:7,000万円
今回、初めて買取保証額が募集総額を下回りました。
買取になった場合、元本は9分の7しか戻ってきません。
例えば10万円投資した場合は8万円弱だけ回収です。
買取保証額がなぜここまで低いのか?
ちょっと不安材料ですね。
なぜ、こうしたのか?
大家どっとこむ第8号案件の投資判断
最後に第8号案件に投資するかの判断です。
パスします
今回、パスです。
収益還元法で評価できていない
まず、物件の運用費用が分からないので純利益が出せません。
そのため、収益還元法で物件の評価額を出せない。
もちろん、僕の物件評価などガタガタのボロボロなのは自覚しています。
ただ、今回は収支に関する情報が少なすぎて確信を持てないんですよね…
自分なりに納得できない、腹落ちしていない案件には投資しないと決めていまして。
それがパスの最大の理由です。
頑固です!
日本保証の買取保証額が気になる
上記が理由の9割で、残りの1割は買取保証額が募集額を下回っている点です。
募集額とイコールの9,000万円にした方が投資家受けは良い。
なのに7,000万円にしたのは、この物件を取得して見込める価値の最大値が7,000万円と日本保証が判断しているということです。
7,000万円の価値しかないってこと?
ちょっと違います…
アパートとして売却できない可能性を見ている?
ところで、この物件の近隣の公示地価は平米37万円くらいです。
これに物件の敷地面積をかけると、ニアリー7,000万円なんですよね。
ってことはもしかして、
- アパートの価値としては1億数千万円ある
- でも売却できない可能性がある
- 例えば需給バランスの崩れ
- 近隣で物件が増えて余っている
- そこで確実に計算できる土地代で買取
みたいな判断があったりするのかな?と。
いずれにしても、なぜ9,000万円でないのかが腑に落ちないのでパスします。
小心者の本領発揮。
狙うは区分マンション!
なお、僕が今回パスできるのは大家どっとこむの次回案件が決まっているからです。
次回は区分マンションです。
1棟アパートより分析の難易度は低いですし、おそらく買取保証も満額付くでしょう。
大家どっとこむは月2案件ペースが定着してきたので、こうやって選べるのがうれしいですよね。
ということで、次の募集は5月下旬ごろかな?
次回案件に投資します。
待ってます!
コメント
大家.comのHPのスキームの図を見ると、売却価格が出資総額(1億5,200万円)以上でないと分配金が出ないように思います。9210万円以上で売却出来れば分配金が受取れると書かれていますが、大家.comの何処を見ればわかるか教えて下さい。
あ゙あ゙あ゙~~~っ!
おっしゃる通りです。
800%僕の間違い、勘違い、ミステイクです!
すぐに修正します。
ご指摘、ありがとうございました!!!
返信ありがとうございました。
初心者で非常に参考(勉強)にさせて頂いています。今後ともよろしくお願いします。
いえいえ、とんでもない。
あやうく恥を永遠に晒すところでした。
助かりました。
僕もまだまだ勉強中です。
お互いがんばりましょう!