当ブログは広告を含みます

ソーシャルレンディングの匿名化、金融庁が情報開示推進に方針転換

貸付先の情報が明らかにされないソーシャルレンディングの匿名化問題。

今まで匿名化を推進(?)してきた金融庁が、情報を開示する方向に大きく方針を転換しました。

おぉ~、盆と正月とヤマザキ春のパン祭りが同時に来たようなめでたさですぞ~!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億3千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

記事の概要

17日付の日経新聞が伝えました。

ファンド型のネット小口資金、融資先を開示 金融庁、投資家に安心感 - 日本経済新聞
...

記事の要点は以下の通りです。

  • ソーシャルレンディングについて、借り手企業名や事業内容を開示できるようにする
  • 2018年度中に金融庁がソシャレン事業者や業界団体に情報開示可能を通知する
  • 政府の規制改革推進会議が悪用防止、投資家呼び込み、ベンチャー企業後押しを狙い情報開示を求めていた
  • 現在は匿名化されており、安心して投資できず、企業が悪用することもある(みんクレを例示)
  • ネットでの資金調達が透明化されれば、個人投資家の資金を呼び込め、ベンチャー企業育成にもつながる

借り手が誰なのか見えない現在の匿名化から、見えるようにする情報開示への方針転換。

大歓迎です。金融庁、グッドジョブ!

疑念も残る

ただ、クエスチョンマークも残ります。

日経の記事の中で開示の対象例として挙げられていたのは次の2つだけです。

  • 借り手の企業名
  • 同、事業内容

もちろん今より大幅に前進なのですが、借り手企業が未上場だと経営内容は分かりません

3期続けて最終赤字で債務超過で火の車、みたいな情報は見えませんよね。

それと、担保や保証の内容がどこまで開示されるかも気になります。

フルオープンの素っ裸にしてくれるのならば、歓喜の雄叫びを上げるくらいうれしいのですが。

複数化はどうなる?

ソーシャルレンディングでもう一つ問題となっているのが、案件の複数化です。

借り手を明確にしないという名目で、1つの案件が複数の借り手を含む形になるように、金融庁からソシャレン各社にご指導が入っています。

案件1が2千万円、案件2が5万円で、案件全体で2,005万円の貸付とか、よく見ますよね。

これってはっきり言ってムダで無意味ですし、案件1は担保バッチリ、案件2は担保ボロボロみたいに、悪意ある業者が抱き合わせ案件を組成できたりします

僕としてはこの複数化も撤廃の方向で検討してもらいたいです。

アドバルーンか?

もう一つ気になる点が。

現在の時点でこのことは日経新聞しか伝えていません。

また、情報開示の目的をベンチャー企業育成としているのは、明らかにソシャレンの実態隠しですよね。

ソシャレンで集めた資金がパチンコ屋の運転資金になっているとか、口が裂けても言えないもんね。笑

情報ソースを明示していない点も踏まえると、世論や業界の反応を見るために金融庁が日経にわざとリークさせた。

つまり、観測気球の可能性もあるのかな?と疑ってしまいます。

金融庁を応援しよう!

ただいずれにしても、匿名化から情報開示への方向転換は、僕たちソシャレン投資家にとってはマーベラスにベリーグッドです。

我々日本人は新しいものが出てきたら、まず先にあらを探して叩こうとしがちです。

今回の件も内容をよく読むと突っ込むところ、叩くところもあります。

ですが、大筋としては歓迎すべき内容なのですから、金融庁を応援し、これが実現する方向で動くよう、僕たちも心したいと思います。

コメント