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LCレンディングに問合せた!継続企業の前提に関する注記について

LCレンディングへの投資資金が償還されない可能性が浮上しました。

LCレンディングに投資中の投資家にとっては深刻な事態。

これからどうなるのか?LCレンディングに電話で問合せました。

タロウさん
タロウさん

今までソシャレン無敗だっただけに、顔面蒼白です!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

LCホールディングスの発表内容

2019年8月14日、LCホールディングスのサイトに以下の文書が掲載されました。

継続企業の前提に関する事項の注記についてのお知らせ(PDF)

継続企業の前提に関する注記

会社の存続に関わる重大な状況が発生した場合、企業にはこれを公表する義務があります。(会社計算規則第100条

この公表を「継続企業の前提に関する注記(GC注記)」といいます。

今回のLCホールディングスの発表はこれにあたります。

今回の発表の内容

詳細は前掲発表文を読んでいただくとして、以下に内容を要約します。

  1. LCグループは資金調達にソーシャルレンディングを活用している
  2. ソシャレンは運用期間が短いため、投資回収前に償還期日が来る場合がある
  3. その場合、以下の対応をしてきた
    • LCレンディングでのリファイナンス
    • 他の金融機関からの借入れ
  4. maneoマーケットが募集業務を7月限りで停止し、LCレンディングでのリファイナンスができなくなった
  5. これにより、未償還預り金を償還できない可能性が生じた
    • 6月末時点の残高は63億4,700万円
  6. この事態に対し以下の対応策を実施する
    • 外部からの資金調達
    • 不動産資産の売却
    • LCレンディング募集再開のための関係各方面への働きかけ

問題は赤字の部分です。

LCレンディングに414万円投資中のアンポンタン投資家は顔色を変え、あわててLCレンディングに電話をして問合せました。

タロウさん
タロウさん

分散投資?なにそれ、甘いの?しょっぱいの?涙

LCレンディングへの質問と回答内容

前掲発表文を読んでいただくと分かる通り、今回の件についてはLCレンディング側として明確に答えられない部分が多分にあります。

タバコ部屋でのココだけトークならば言えるけれど、社外に向けたオフィシャルな立場となると下手なことを言うわけにはいかないってやつです。

右田さん
右田さん

100%確実と思ってはいても、万が一があるので社外には100%とは言えないってパターンね。

その事情を理解した上で質問し回答を得ていますので、そのあたりは行間を読んでいただければと思います。

また、以下の内容はLCレンディングの公式な見解ではなく、内容についてLCレンディングが保証するものでも責任を負うものでもありません

文責はすべて私、小心タロウに帰属します。

1.本件の深刻度はどの程度なのか?

質問:今回の発表は会社計算規則の規定に沿うために形式的に行われたものか?それとも、本当にヤバイから行ったものか?深刻度を我々投資家はどの程度と判断すれば良いか?

回答:未確定な状況なので、安心して大丈夫といったことは言えない。ただ、発表文にある通り、状況に対して必要な対応策は取っている。

LCレンディングの担当者としては(恐らくLCホールディングスの担当者であったとしても)、仮に大丈夫と思っていても大丈夫とは言えませんよね。

聞いた僕がバカでした。

2.今回の文書を会計監査人は了解しているか?

質問:今回発表された文書の内容について、会計監査人は承知し了解しているか?

回答:承知し了解している。

会計監査人のチェックが入っていますので、LCホールディングス側で嘘八百の都合の良い作文をしたわけではないようです。

3.3つの対応策の実現可能性は?

質問:3つの対応策だが、「継続企業の前提に関する注記」に記載する以上、実現可能性が高いものである必要がある。よって、借入れ、不動産売却などで63億円を調達できる可能性は高いと認識して良いか?

回答:3つの対応策を実施しているのは事実だが、現在はまだ最終合意が得られていないので、調達の可能性について明言はできない。

最終合意が得られたら発表するそうです。

4.継続の疑義が付いて新たな借入ができるのか?

質問:継続の疑義が付いた状態で金融機関が新たな借入に応じるのか?

回答:実際に借り入れるまではなんとも言えない。

継続の疑義が出た以上、最悪の場合として倒産の可能性が考えられます。

そのような状態で金融機関からの融資が得られるのか?と思ったのですが、これも答えようがないですよね。

5.不動産資産の売却にはLCHDが所有するものも含まれるか?

質問:対応策にある不動産資産の売却について、LCホールディングスが所有する不動産も含まれるか?つまり、LCホールディングスの所有不動産を売却し、それで得た資金をLCレンディングの借入金返済に当てることも対応策に含まれるか?

回答:LCホールディングス所有の不動産売却によるLCレンディングへの資金充当も含まれる。

LCホールディングスの前期の決算発表で、ロジコム時代から所有する不動産を今期末までに売却する予定という内容がありました。

それで得た資金をLCレンディングの返済に当てる可能性もあるようです。

6.他のソシャレン業者との提携の可能性は?

質問:文書に「募集再開にむけ関係各方面への働きかけをしております」とあるが、Funds、クラウドバンクなど、他のソーシャルレンディング業者を使った案件募集の再開は検討しているか?ぜひお願いしたい。

回答:働きかけの具体的な内容については明らかにできないが、あらゆる可能性を検討している。

LC投資家の総意です。FundsでもクラバンでもSBIでも良いので、募集=リファイナンスを再開してください。

それで問題は解決ですから。

7.ホールディングスによる連帯保証は行われるか?

質問:ギャランティファンドにはLCホールディングスの連帯保証が付いている。LCレンディングが返済できない場合、LCホールディングスによる連帯保証は確実に行われるのか?つまり、LCホールディングスの経営に問題がない限り、ギャランティファンドの元本は償還されると理解して良いか?

回答:返済が遅れる可能性はあるが、LCホールディングスの経営に問題がない限り返済は行われる。

ちょっと一安心です。もちろん、100%の安心はしていませんが。

左野くん
左野くん

連帯保証が機能しないなら、ギャランティファンドに投資した意味がないからね…

8.連帯保証がない案件はどうなるか?

質問:メディカルファンドなどLCHDの連帯保証が付いていない案件について、LCレンディングが返済できなくなった場合、元本の一部ないしすべてが毀損される可能性はあるか?

回答:連帯保証がないからと言って、簡単に元本が毀損はするわけではない。ただ、必ず返済されることを保証することはできない。

まぁ、これはしゃあないですね。

連帯保証がない分、ギャランティより利回りが高いのですから。

9.リファイナンスは健全なものであったか?

質問:LCレンディングの案件の多くがリファイナンスであることは投資家も承知の事実だが、出口(ショッピングセンターの売却など)の目処が立っているリファイナンスなのか?それとも、出口が見えない自転車操業状態なのか?

回答:リファイナンスが健全かどうかは、返済が完了していない時点では申し上げようがない。ただし、いわゆる自転車操業状態でないことは間違いない。

LCギャランティファンドがリファイナンスであることは、案件募集ページに明記されています。

これが健全なリファイナンスであるかについては、完了するまで健全とも健全でないとも言えないのはおっしゃる通りです。

ただ、自転車をこいでいるわけではないことは、かなりはっきりと明言されていました。

10.株主変更との関係は?

質問:先日、本荘家から普済堂への主要株主変更が発表された。今回の発表はこの株主変更と関係があるのか?株式の譲渡日が8月30日だが、なぜ直前のタイミングでの発表となったのか?

回答:株主変更と今回の件は無関係である。

11.レンディングからの発表の予定はあるか?

質問:本件について今後レンディングのサイト上で何らかの発表を行う予定はあるか?

回答:LCホールディングスが発表した内容以上のことが言えないので、現時点では予定していない。

親会社についてのことを子会社がさらに踏み込んだ内容で発表できないというのはあるでしょう。

ただ投資家の立場としては、何らかのコメントは正直なところ欲しいですよね。

タロウさん
タロウさん

以上が問合せた内容です!

LCレンディングの今後の見通し

これからLCレンディングと僕たちのお金はどうなるのか?

以下、僕はLCレンディングをかなり信頼して投資してきましたので、楽観方向にバイアスがかかっている前提で割り引いて読んでください。

深刻に心配する事態ではない

ギャランティファンドについては返済が遅れる可能性はあるものの、返済自体は行われるという説明でした。

もちろん、返済されるのはLCホールディングスの経営が傾かないことが前提です。

しかし、LCホールディングスの直近の決算は好調でしたし、上場企業の経営がそう簡単に傾くとは思えません。

ですので、LCオワタ\(^o^)/ 的に大騒ぎするような状況ではないと僕は判断しています。

今後どうするつもりなのか?

ただ、LCレンディング経営陣に一言申し上げるならば、なぜ今までmaneoファミリーを続けてきたのか?

もっと早い段階で自社でシステムを構築するなり、Fundsなど他社に乗り換えるなりして、マネファから脱出するべきではなかったのか?

逆に言うと、マネファのLCに投資してきた我々LC投資家の大いなる反省点でもあるのですが。

今後どうするのか?マネファとどまるのか?他社に乗り換えるのか?廃業するのか?

そこを早く明確にして欲しいと思います。

++++++++++

以上、読者のみなさんにはちょっと期待はずれだったかもしれませんが、LCレンディングに問合せた内容の紹介でした。

タロウさん
タロウさん

戻ってくるまで何もできないのがソシャレン。腹をくくって待ちましょう!

コメント

  1. 匿名 より:

    ありがとうございます、
    やはりLCもマネオリスクがあり、
    今回表明されましたね

    なかなか美味しい話はないもんです

    • タロウ タロウ より:

      そうですね、投資ですから。リスクはつきものです。

      ・儲からなくて安全
      ・儲かって危険

      世の中にはこの2つしかないですから。苦笑
      観念してリスクと付き合っていきましょう!

  2. LC投資家 より:

    中国国家プロジェクトの運営に関わるような企業から30億調達のIRが出ましたね。
    これで償還は全く心配無くなりましたが反面やはりレンディングは終息に向かうようで残念です。

    • タロウ タロウ より:

      僕はギャランティだけで償還についてはさほど心配してませんでしたが。
      レンディング継続は諦めつつも一縷の望みを持っていたので、ちょっとガッカリです。
      でもまぁ9割方ジエンドとは思っていましたし、決まったことですからしゃぁないですね。
      次の投資先を検討します。

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。