クラウドバンク全案件の統計調査|利回り、運用期間、匿名解除

2019年のクラウドバンクのすべての案件を集計し、利回りなどについて統計調査を行いましたので公開します。

タロウさん
タロウさん

クラウドバンクでの投資判断の参考になれば幸いです!

なお、以下は僕が個人で調べたものであり、集計ミスなどがありえます。正確性は保証しません。

調査概要と注意点

初めに調査の概要と注意点です。

調査概要

調査対象

調査対象は以下の通りです。

  1. 2019年1月1日から12月31日までの間に
  2. 運用が開始された
  3. クラウドバンクの全案件

2019年に「募集された」案件ではなく「運用が開始された」案件です。

ですので、2018年末に募集された一部の案件が含まれ、2019年末に募集された一部の案件が含まれません。

調査項目

以下について調査を行いました。

  • 案件種ごとの募集状況
  • 利回り
  • 運用期間
  • 匿名化解除の状況

注意点

公開内容の限定

クラウドバンクでは会員限定情報をブログ等に掲載することは禁止されています。

よって、以下に示す内容はすべて非会員が見ることができる情報に限定しています。

それを超える内容についてはこの記事において公開しません。

平均の算出方法

利回りなどの平均は募集額ベースで算出しています。

すなわち、下記のような3つの案件があった場合、A~Cそれぞれの利回りと募集額の積の総和を募集額の総和で除したものが平均利回りです。(下記の場合は5.2%)

案件利回り(甲)募集額(乙)甲×乙
A5.2%1,500万円78
B4.5%3,000万円135
C6.3%2,000万円126
総和6,500万円339
339÷6,500=5.2%

為替レート

米ドル建て案件の募集額を円貨に換算する際の為替レートは1ドル=109.24円です。

これは2019年の各月の平均値の平均です。

タロウさん
タロウさん

それでは調査結果の発表です!

クラウドバンクの案件種別の募集状況

まず、クラウドバンクの案件種別の募集状況です。

案件種の区分

案件は次の9種に区分しました。(以下同)

  • 太陽光
  • 風力
  • バイオマス
  • 水力
  • 不動産
  • 中小企業
  • 上場企業
  • 米国不動産(円建て)
  • 米国不動産(ドル建て)

このうち、太陽光にはクラウドバンクで不動産、中小企業案件として募集されたもののうち、資金使途や融資先の事業などが実質的に太陽光関係であるものを含みます。

案件種別の募集額

案件種別の募集額は以下の通りです。

案件種募集額構成比
太陽光227億3,963万円68.1%
風力12億2,522万円3.7%
バイオマス15億2,325万円4.6%
水力1億8,000万円0.5%
不動産29億2,302万円8.8%
中小企業14億8,636万円4.5%
上場企業23億2,445万円7.0%
米国不動産(円建て)5億円1.5%
米国不動産(ドル建て)4億8,563万円1.5%

太陽光の比率が高いことは予想通りでしたが、全体の7割近くに及ぶとは思ってもいませんでした。

太陽光=危険と決めつけるつもりはないですが、投資先の偏りはリスク要因です。

クラウドバンクで投資している人は、自分の投資先が偏っていないかチェックした方が良いかも?

また、会員限定情報ですので詳しくは書けませんが、特定の借り手への融資額がいささか多めになっています。

タロウさん
タロウさん

業者、案件種、借り手、あらゆる段階で分散投資しましょう!

クラウドバンクの利回り

次はクラウドバンクの2019年の利回りです。

利回りの分布

利回りの分布は下表の通りです。

利回り募集額構成比
5.0%未満7,250万円0.2%
5.0%~5.4%309,655万円9.3%
5.5%~5.9%48,200万円1.4%
6.0%~6.4%315,733万円9.5%
6.5%~6.9%2,500,125万円74.9%
7.0%以上157,793万円4.7%

募集額ベースで全体の8割が利回り6.5%以上、6%以上で見ると9割です。

ソシャレン、クラファンで最近は利回り2~3%台の案件が増えてきていますので、間違いなくクラウドバンクの利回りは高めであると言えます。

左野くん
左野くん

業界第2位の大手業者で利回りが高いのはありがたいよね。

平均利回り

案件種ごと、及び、全案件の平均利回りは下表の通りです。

クラウドバンク全体では平均利回り6.6%です。

種別平均利回り
太陽光6.8%
風力6.7%
バイオマス6.7%
水力6.4%
不動産6.2%
中小企業6.6%
上場企業5.1%
米国不動産(円建て)5.8%
米国不動産(ドル建て)6.6%
全体6.6%

案件種ごとの利回りの差は大きくありませんが、おおむね再生エネルギー案件が高めです。

上場企業案件の利回りが低いのは、リスクの低さに応じたものですので妥当です。

なお、上記は予定利回りであり、運用期間終了時点での実質利回りとは異なります。クラウドバンクの場合、総じて予定利回りよりも実質利回りの方が高いです。

クラウドバンクの運用期間

次はクラウドバンクの運用期間です。

運用期間の分布

運用期間の分布は下表の通りです。

運用期間募集額構成比
3カ月以下77,750万円2.3%
4~6カ月817,970万円24.5%
7~9カ月1,039,140万円31.1%
10~12カ月626,285万円18.8%
13~15カ月668,327万円20.0%
16カ月以上107,283万円3.2%

運用期間が1年を超える案件は全体の2割強だけで、6カ月以下の案件が全体の4分の1を占めます。

僕がクラウドバンクは初心者向けだと思うのは、この短期案件の多さが理由です。

右田さん
右田さん

運用期間が短くなるほどリスクが下がるよ。

平均運用期間

案件種ごと、及び、全案件の平均運用期間は下表の通りです。

クラウドバンク全体の平均運用期間は9.1カ月です。

種別平均運用期間
太陽光8.5カ月
風力9.2カ月
バイオマス9.1カ月
水力14.0カ月
不動産10.9カ月
中小企業13.4カ月
上場企業8.0カ月
米国不動産(円建て)12.6カ月
米国不動産(ドル建て)11.3カ月
全体9.1カ月

利回りが高めの再エネ系案件が運用期間も短めといううれしい状況です。

米国不動産案件は円ドルともにクラウドバンクの中では長めです。

タロウさん
タロウさん

ここまで運用期間についてでした!

クラウドバンクの匿名化解除の状況

最後にクラウドバンクの匿名化解除の状況です。

以下はクラウドバンクの匿名化解除以降に募集された案件だけを調査対象としています。
また、米国不動産案件はそもそもが匿名化の対象外ですので、調査対象に含めていません。

企業名の開示状況

募集に際して借り手の企業名が開示されたか、そして、開示された企業名はどのようなものであったかは下表の通りです。

開示状況募集額構成比
完全開示 ※1790,378万円34.1%
クラバン関連企業 ※2370,475万円16.0%
SPC等 ※3250,275万円10.8%
非開示908,373万円39.2%
※1:借り手=三井不動産のような本来の意味での匿名化解除
※2:クラウドバンク系列の特別目的会社(SPC)を含む
※3:特定の目的で設立され親会社などが明確には分からない企業を含む

実質的な匿名化解除案件はクラバン関連企業を含めて全体の半分です。

クラバン関連企業を除くと解除されているのは全体の40%ですので、さらなる解除を期待したいです。

タロウさん
タロウさん

個人的にはかなり頑張っているなと感じました!

匿名化解除は痛し痒し

ただ、非開示を受け入れているからこそ90億円の案件を募集できていることもまた事実です。

無理に開示を求めると我々投資家自身の首を絞めることになりますので、どこでバランスを取ってもらうかでしょう。

なお、非開示のほとんどは太陽光案件でした。

左野くん
左野くん

非開示の案件は一切募集しないってなると、クラバンの募集額が減ってクリック合戦化するから困るよね…

担保の情報開示

不動産担保がある案件のうち、担保情報(住所)が開示された案件は下表の通りです。

開示状況募集額構成比
開示2,319,501万円100%
非開示0万円0%

なんと、すべて開示されていました。びっくらポン!

正直、僕はクラウドバンクに対して情報を出したがらない業者さんというイメージを持っていました。

なので意外や意外な結果です。

やっぱりイメージではなく事実で物事は見ないといけませんね。反省です…

タロウさん
タロウさん

マジでびっくりしました!

クラウドバンクの統計調査まとめ

最後に要点だけまとめます。

  • 募集額の7割が太陽光
  • 9割が利回り6%以上
  • 運用期間は平均9カ月
  • 匿名化解除は進みつつある
  • 不動産担保は完全公開

利回り、運用期間ともに言うことなし。

匿名化解除も基本的に進みつつある。

課題は太陽光依存からの脱却でしょうか。

2020年のクラウドバンクに期待です!

★公式サイト:クラウドバンク

タロウさん
タロウさん

以上、参考になればうれしいです!

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