FUELオンラインファンドで投資するかを判断するには、運営会社と経営者についての理解が重要です。
運営会社と経営者に問題があると、投資のリスクが高くなるよ。
そこで、この記事では以下についての詳細情報を紹介します。
- FUELオンラインファンドを運営するFUEL株式会社
- 同社の経営者
FUELオンラインファンドで投資して大丈夫か?
みなさんの判断の参考になればうれしいです。
できるだけ詳しく分かりやすく解説します!
タップできる目次
FUELオンラインファンドの運営会社
まず、FUELオンラインファンドの運営会社であるFUEL株式会社についてです。
FUELの基本情報
FUEL株式会社は2016年に創業した非上場のベンチャー企業です。
基本情報は以下の通りです。
社名 | FUEL株式会社 |
---|---|
所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-22-9 AD-O渋谷道玄坂2階 |
設立 | 2016年10月 |
資本金 | 不明 |
代表者 | 代表取締役 細澤聡希 代表取締役 徳毛雄一 |
上場市場 | 非上場 |
事業内容 | FUELオンラインファンドの運営 不動産クラファン業者へのシステム提供・業務支援 システム開発 Webサイト運営 |
FUELの沿革
FUELの沿革は以下の通りです。
- 2016年10月:クラウド・インベストメント株式会社として創業
- 2018年6月1日:現在地に移転
- 2018年7月18日:エー・ディー・ワークスと業務提携
- 2019年5月28日:ソニーフィナンシャルベンチャーズ、グローバル・ブレインから資金調達(第三者割当増資)
- 2019年8月28日:デジタルベースキャピタルから資金調達(第三者割当増資)
- 2019年8月28日:CRE、ストラテジック・パートナーズ(CRE100%子会社)と資本業務提携
- 2019年9月24日:エー・ディー・ワークスから資金調達(第三者割当増資)
- 2019年10月1日:現社名に商号変更
- 2020年2月4日:FUELオンラインファンドの運営を開始
FUELの創業から現在まで
クラウド・インベストメント設立
FUELは2016年10月にクラウド・インベストメント株式会社として設立されました。
創業時のメンバーは代表取締役の細澤氏、徳毛氏、取締役の小川氏の3人でした。
当初から不動産分野を対象としたクラウドファンディング事業の運営も目指してきました。
エー・ディー・ワークスとの提携
飛躍の1つ目のきっかけとなったのが、エー・ディー・ワークスとの業務提携です。
エー・ディー・ワークスは投資用不動産の売買や管理を中心事業とする東証一部上場企業です。
渋谷区にエー・ディー・ワークスが開発したオフィスビル「AD-O 渋谷道玄坂」に、有望なベンチャー企業を入居させるという、コンテストのようなものが2018年に開催されました。
クラウド・インベストメントは他の2社とともに選出され、2018年6月から現在まで同ビルに本社を構えています。
そして、クラウド・インベストメントは同年7月にエー・ディー・ワークスと業務提携を結び、飛躍のきっかけとなりました。
クラウドファンディング事業の遅れ
しかし、当時のクラウドファンディング業界には大嵐が吹き荒れていました。
2017年にみんなのクレジット、ラッキーバンクの問題が起こり、2018年に入ると6月にグリーンインフラレンディング、夏以降はmaneoマーケット、ガイアファンディング、トラストレンディングなどなど。
ほぼ毎月のようにソシャレン業者の不祥事が発覚し、2018年はクラウドファンディングにとって悪夢の1年となりました。
これに伴い金融当局の姿勢が厳格かつ慎重となり、クラウド・インベストメントのクラウドファンディング事業の開始は大幅な遅れを余儀なくされたのです。
投資ファンドからの資金調達
2019年に入ると投資ファンドから相次いで資金を調達します。
5月にはソニーフィナンシャルベンチャーズとグローバル・ブレインから、いずれも第三者割当増資での資金調達に成功しました。
さらに、8月にはデジタルベースキャピタル、9月にはエー・ディー・ワークスからも資金調達を得ました。
そして、8月には東証一部で物流用不動産大手のシーアールイーと、同社100%子会社のストラテジック・パートナーズとの間で、資本業務提携を締結しました。
2019年夏はクラウド・インベストメントにとって第二の飛躍のときとなりました。
FUELオンラインファンドの運営開始
2019年10月には社名をFUEL株式会社に改めました。
そして、年が明けて2020年2月にFUELオンラインファンドの運営を開始。
第1弾の参加企業であるCREが運営するCRE Fundingも同時に運営が開始されました。
創業から3年余りの月日を経て、不動産専門のソーシャルレンディング・マーケットプレイスが第一歩を踏み出しました。
苦難の末にようやくの船出だね。
FUELの経営状況
FUELの経営状況は公開されていません。
FUELの大株主
FUELの株主構成などは公開されていません。
少なくとも以下の5社は株主の可能性があります。
- ソニーフィナンシャルベンチャーズ
- グローバル・ブレイン
- デジタルベースキャピタル
- ストラテジック・パートナーズ
- エー・ディー・ワークス
FUELの事業内容
次にFUELの事業内容について説明します。
主に4つの事業を行っています。
1.FUELオンラインファンドの運営
FUELの中心事業です。
ソーシャルレンディングの代行業
FUELがやっていることを一言で言うと「ソーシャルレンディングの代行業」です。
企業がソーシャルレンディングを運営する場合、特に次の2つが課題となります。
- システム面
- ソーシャルレンディングのシステムの開発
- システムの保守・運営
- サイトの制作
- マーケティングと顧客管理
- 会員の募集
- 自社サービスの宣伝
- メディア対策
- 案件の募集
- 会員との契約締結
- その他会員管理業務
不動産会社は不動産案件を探してくることはできます。
しかし、それを自社でソーシャルレンディングのシステムに乗せて、会員を集めて管理するのは難しい。
そこで、システムの開発・提供から顧客管理までFUELが代行するということです。
大変な部分、面倒な部分を、不動産会社の代わりにFUELがやってくれます!
FUELオンラインファンド
そして、FUELと提携した不動産会社が利用するのがFUELオンラインファンドです。
FUELのシステムを利用する企業は、FUELオンラインファンド上にソーシャルレンディングのサイトを開設します。
そして、FUELが集めたFUEL会員が、それぞれのサイトで案件に投資します。
イメージとしては、
- FUELオンラインファンドという大きなサイトの中に
- 各企業のソシャレンサイトがある
という感じです。
FUELはソシャレンの楽天市場
たとえるならば、FUELはソーシャルレンディングの楽天市場です。
- 楽天のシステムを使って
- 楽天市場に個人が出店し
- 楽天の会員がそれぞれの店で買物をし
- マーケティングや顧客管理は楽天が代行する
それと同じように、
- FUELのシステムを使って
- FUELオンラインファンドに企業がサイトを作り
- FUELの会員がそれぞれのサイトで投資をし
- マーケティングや顧客管理はFUELが代行する
ということです。
FUELの会員になればFUELの中のどのソシャレン業者でも投資できるのね。
今後の事業計画
FUELオンラインファンドでは参加企業第1号として、CREがCRE Fundingを開設しました。
FUELの細澤代表取締役は、
- 2020年内に参加企業を5社
- 3年以内に10社
- 同時に募集学で1,000億円
を目指すとしています。
2.不動産クラファン業者へのシステム提供・業務支援
現在、多くの不動産会社がソーシャルレンディングではなく、不動産投資型クラウドファンディングを行いたいと考えています。
FUELにもソシャレンよりも不動産クラファンの相談の方が多いそうです。
そういった企業向けに、
- 不動産クラファンのシステムの開発
- システムの提供
- 業務支援
などを行っています。
なお、FUEL自身が不動産クラファンを行っているわけではありません。
FUELは不動産クラファンではなくソシャレンです!
3.システム開発
ソーシャルレンディング、不動産クラファンに関するシステムの開発を行っています。
4.Webサイト運営
FUELオンラインファンドに参加する企業のサイト作成、運営などを行っています。
また、不動産クラファン向けにも同様のサービスを提供しています。
FUELの経営者
FUELの経営陣について紹介します。
細澤 聡希
FUEL代表取締役
細澤聡希氏の略歴
- 時期不明:早大理工卒
- 時期不明:国際会計事務所
- 2005年9月:ドイツ証券投資銀行本部(金融、不動産系を担当)
- 2012年10月:ネオキャリア(人材業)(管理本部長、CFO)
- 2016年10月:クラウド・インベストメント設立 代表取締役
細澤聡希氏について
細澤氏は早稲田大学理工学部建築学科を卒業後、アメリカ公認会計士として国際会計事務所に入所しました。
同退所後にドイツ証券に転職すると、主に金融業界、不動産業界を対象とする資金調達や企業合併などを担当しました。
さらに、人材派遣のベンチャー企業であるネオキャリアでは財務を担当しました。
これらの職務を経験する中で、日本には1,000兆円を超える個人資産があるのに、個人投資家が有利な投資市場に参加できていない。
その一方で、企業は資金調達で苦労しており、両者を結びつける事業にチャンスがあると考えました。
そして、2015年に第二種金融商品取引業の登録を持つ会社を個人で買収し、それを元に2016年にクラウド・インベストメントを設立しました。
徳毛 雄一
FUEL代表取締役
徳毛雄一氏の略歴
- 時期不明:早大理工卒
- 時期不明:リクルートコスモス(不動産開発、販売)
- 時期不明:パシフィックマネジメント(J-REIT業務)
- 時期不明:カーライル(不動産ファンド業務)
- 時期不明:三菱UFJ銀行(ファンド向け融資)
- 2015年6月:日本不動産イニシアティブ社外取締役
- 2016年10月:クラウド・インベストメント設立 代表取締役
徳毛雄一氏について
徳毛氏は早大建築学科時代の細澤氏の同級生です。
大卒後、リクルートコスモス、カーライルなどで、次のような業務に従事しました。
- マンションデベロッパーとして、不動産の開発・販売
- 不動産ファンドとして、不動産への投資
- 銀行として、不動産ファンドへの融資
川下から川上へとでも言いましょうか、不動産業界の様々な立場で経験を積んできました。
そして、旧知の細澤氏とともにクラウド・インベストメントを設立しました。
なお、徳毛氏は2015年6月から一時期の間、日本不動産イニシアティブの社外取締役を務めています。
同社はCREALの区分マンション案件でマスターレッシーを担当する、ブリッジ・シー・エステート社の前身です。
小川 喜之
FUEL取締役
小川喜之氏の略歴
- 広島市出身、崇徳高校卒
- 1999年3月:京大法卒
- 1999年4月:大和証券(コンプライアンス業務)
- 2008年4月:コロンブス マネージャー(コンプライアンス業務)
- 2009年6月:ダヴィンチ セレクトマネージャー
- 2009年12月:LCパートナーズ 投資事業部(ファンド管理)
- 2011年5月:ごえんカンパニー 取締役
- 2016年7月:LCパートナーズ コンプライアンス部長
- 2016年10月:クラウド・インベストメント 取締役(現任)
小川喜之氏について
小川氏は新卒で大和証券に入社して以来、主にコンプライアンス業務に従事してきました。
2008年に大和証券を退職すると不動産ファンドに転じました。
当時は不動産ファンド各社の経営が悪化していた時期だったのに、なぜわざわざ?翌2009年に大和証券がダヴィンチの子会社を買収していますので、何か関係があったのでしょうか。(ないと思うけど)
コロンブスはダヴィンチ子会社の不動産投資ファンドで、小川氏が入社したのはダヴィンチ元社長の小山努氏がコロンブスの社長を務めていた時期です。
2009年9月に小山氏がLCパートナーズの社長に就任した直後に小川氏も同社に転職していますので、小山氏に引っ張られたのかもしれません。
LCパートナーズ在籍中の2016年6月まで、LCグループのソーシャルレンディング子会社であるLCレンディングの取締役を務めていました。
同時期には元maneo社長の瀧本憲治氏も同社の取締役を務めていました。(今となってはご愁傷さまとしか言いようが…)
LCパートナーズ退職後、細澤氏、徳毛氏とともにクラウド・インベストメントを設立しました。
恵比澤 賢
取締役CTO
恵比澤賢氏の略歴
- 1997年3月:江戸川学園取手高卒
- 2001年3月:千葉大工卒
- 2001年4月:インターネットイニシアティブ
- 2009年2月:グリー
- 2010年3月:恵比澤特許事務所設立 代表(現任)
- 2012年12月:アスタミューゼ
- 2013年11月:ココナラ
- 2017年10月:トリプル・ダブリュー・ジャパン
- 2018年12月:個人事業主
- 2019年2月:FUEL 技術顧問
- 2019年8月:FUEL 取締役CTO
恵比澤賢氏について
恵比澤氏は千葉大学を卒業後、東証一部でインターネット接続サービス大手のインターネットイニシアティブに入社しました。
その後、グリーやアスタミューゼなどのベンチャー企業を1社あたり1~3年の短期で渡り歩いてきました。
その間、一貫してシステムの開発、システム開発部門の組織作り、さらには会社全体の経営コンサル的な役割を果たしてきました。
2018年12月には個人事業主として独立し、2019年2月からは技術顧問としてFUELに関わるようになりました。
当初は週イチ程度のコンサル的な関わり方でしたが、2019年8月にFUELに入社し、取締役CTOに就任して現在に至ります。
ここまで、FUELの経営者についてでした!
FUELオンラインファンドの運営会社と経営者のまとめ
長くなりましたので最後にまとめます。
- 概要
- 非上場のベンチャー企業
- 東証一部上場企業2社と業務提携
- 投資ファンド3社からも出資
- ソシャレン不祥事の影響で遅れ
- 2020年2月にソシャレン事業運営開始
- 事業内容
- ソシャレン代行業(FUELオンラインファンド)
- 不動産クラファンのシステム提供
- システム開発
- Webサイト運営
- 経営者
- 金融、不動産の専門家が多数在籍
- システム、組織づくりのプロも
以上、FUELオンラインファンドの運営会社と経営者について解説しました。
FUELオンラインファンドで投資するか、みなさんの判断の参考になればうれしいです!
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