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Rimple(リンプル)は倍率表示の基準を変えるべきでは?

リンプル第1号案件の応募倍率が1,148.3%と表示されています。

しかしこれは間違いで、正しくは1,640.4%だと思います。

細かいことですが、お金を扱う業界で数字に関する細かいことは大切です。

タロウさん
タロウさん

気になったので書き留めておきます!

以下は記事執筆時(2020年3月26日)の内容です。現在では適切な倍率表示に改められています。

 

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

リンプル第1号案件の競争率は11倍?

大盛況だった第1号案件

リンプルの第1号案件は利回り10%効果で大盛況でした。

初回にも関わらず4億1千万円の応募を集める大ヒット。

僕は50万円で応募しましたが、言うまでもなく落選でした。

左野くん
左野くん

安定のクジ運の悪さだね。

競争率11倍?

さて、リンプルの募集ページではパーセント表示がされています。

最終的には1,148.3%に達しました。

これを見て「リンプル競争率11倍!」みたいに反応がけっこう見られました。

右田さん
右田さん

1148%なんだから11倍で合ってるんじゃない?

ん?そうなの?

1,148.3%の根拠

1,148.3%の根拠は3,600万円です。

さきほどの画像の通り応募額は4億1,339万円でしたので、

  • 4億1,339万円÷3,600万円=1,148.3%

つまり、競争率11倍と反応した方は、

  1. 3,600万円の募集に対して
  2. 4億1,339万円の応募があった
  3. したがって、競争率11倍

と解釈したのだと思います。

左野くん
左野くん

そう解釈するのが普通でしょ?

リンプル公式も同じ解釈

そして、twitterのリンプル公式さんも同じ解釈です。

「応募」とは募集に応じることです。

ですので、

  1. 3,600万円の募集に対して
  2. 初日だけで2億8,187万円のご応募を頂いた
  3. したがって、倍率783%

ということなのでしょう。

しかし、僕の理解が正しければこれらはいずれも誤りです。

なぜならば、募集額は3,600万円ではないからです。

タロウさん
タロウさん

実は募集額はもっと少なかったのです!

リンプル第1号案件の募集額は2,520万円

3,600万円は出資総額

まず、3,600万円は募集額ではありません。

さきほどの画像をよく見てください。

ちゃんと書いてるでしょ?

3,600万円は募集額ではなく出資総額です。

リンプルは優先劣後出資方式を採っています。

ですので、

  • 優先出資額+劣後出資額=出資総額=3,600万円

です。

募集額は2,520万円

では、募集額はいくらなのか?

募集は投資家=優先出資者に対して行うものですので、募集額=優先出資額です。

そして、リンプルの優先出資比率は70%ですので、

  • 3,600万円×70%=2,520万円

募集額は3,600万円ではなく2,520万円です。

そしてこれは、リンプル1号の契約成立前書面10ページにも明記されています。

繰り返しますが、正しい募集額は2,520万円です。

3,600万円募集されたのではありません。

右田さん
右田さん

実際の募集額は1千万円も少なかったんだ。

リンプル第1号案件の競争率は16倍

したがって、リンプル1号の競争率が11倍というのは誤りです。

実際の競争率は11倍ではなく16倍です。

  1. 2,520万円の募集に対して
  2. 4億1,339万円の応募があった
  3. したがって、競争率16倍

パーセントで表示するならば1,640.4%です。

タロウさん
タロウさん

11倍でも16倍でも2倍を超えた時点で僕にとっては同じですが!笑

他社はすべて募集額に対する倍率

リンプルは出資総額に対する倍率

ここまで見てきたように、リンプルでは

  1. 出資総額に対する
  2. 応募額で
  3. 倍率を出す

という方式を採っているようです。

それはリンプルさんの勝手といえば勝手なのですが、それで良いのでしょうか?

普通の人はパーセントを見たら競争率、つまり募集額に対する倍率だと思います。

そして、そこに書かれてある3,600万円を募集額だと誤解しかねません

左野くん
左野くん

ってか、疑うことなく3,600万円だと思ってたよ。

他のクラファン業者は募集額に対する倍率

では同業他社はどうなのか?

Renosyは募集額に対する倍率表示です。

  • 募集額:1,404万円
  • 応募額:9,105万円
  • 倍率:9,105÷1,404=648.5%

SYLA FUNDINGも募集額に対する倍率表示です。

  • 募集額:1,750万円
  • 応募額:7,818万円
  • 倍率:7,818÷1,750=446.7%

FANTAS fundingも抽選方式は募集額に対してだったと記憶しています。

リンプルも募集額に対する倍率にすべきでは?

リンプルの倍率の出し方では、一般に投資家が考える競争率と違ってしまいます。

それ以上に募集額が実際よりも多いとの誤解を生みかねません

リンプル側も意図があって出資総額に対する倍率としているのでしょう。

しかし、誤解を生みかねない表示は好ましいものとは言えないはずです。

やはり募集額に対する倍率にすべきではないでしょうか?

タロウさん
タロウさん

以上、細かい点だけにこだわる小心者の感想でした!

 

コメント

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。