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ALTERNA(オルタナ)と不動産クラウドファンディングの違い

ALTERNA(オルタナ)と不動産クラウドファンディングの違いのタイトル画像

ALTERNA(オルタナ)と不動産クラウドファンディング(以下、不動産クラファン)は似ていますが、まったくの別物です。

何が同じで何が違うのか?

現役のクラファン投資家が初心者に分かりやすく解説します。

タロウさん
タロウさん

バッチリ理解できます!

 

 

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

オルタナと不動産クラファンの仕組みの違い

オルタナと不動産クラファンの仕組みの違いのタイトル画像

オルタナと不動産クラファンでは、そもそも投資の仕組みが違います。

 

投資対象が違う

不動産クラファンでは投資家から集めた資金で不動産を取得します。

一方、オルタナでは不動産の信託受益権を取得します。

不動産の信託受益権とは「不動産から生まれる利益を受け取る権利」のことです。

投資商品 投資対象
不動産クラファン 不動産
オルタナ 信託受益権

オルタナと不動産クラファンの投資対象の違い

オルタナでは間に1ステップ入るところが両者の仕組みの違いです。

 

オルタナは不動産クラファンではない

不動産クラファンは不動産特定共同事業を使った投資商品です。

そして、不動産特定共同事業の対象となる不動産取引は不動産の売買、交換または賃貸借に限定されます。

この法律において「不動産取引」とは、不動産の売買、交換又は賃貸借をいう。(不動産特定共同事業法 第2条第2項

オルタナで売買するのは不動産ではなく信託受益権です。

この点でオルタナは不動産特定共同事業に該当しません。

それゆえ、オルタナは不動産クラファンではないのです。

左野くん
左野くん

不動産クラファンだと思ってた。

オルタナと不動産クラファンの共通点

オルタナと不動産クラファンの共通点のタイトル画像

それではまず、オルタナと不動産クラファンで同じところを見てみましょう。

 

不動産への間接投資

不動産を自分で保有しない

一般の不動産投資では投資家が自分で不動産を保有します。

不動産への直接投資です。

直接投資と間接投資の違い

これに対して、オルタナと不動産クラファンは自分で保有するのではありません。

あくまでも不動産への間接投資です。

 

手間から開放される

不動産を自分で保有しないので、物件探しや登記手続きといった作業をせずに済みます。

また、設備の保全や入居者対応などの物件管理、賃貸管理は業者にお任せです。

オルタナと不動産クラファンは不動産への間接投資であるため、投資家は不動産投資の手間から開放されます。

右田さん
右田さん

丸投げで手間いらず。

 

不動産への小口投資

不動産への直接投資では最低でも数百万円、普通は1千万円以上の資金が必要です。

オルタナの運用期間

これに対し、オルタナと不動産クラファンは10万円や1万円といった小口で投資できます。

左野くん
左野くん

貧乏人でも大丈夫。

 

手軽にできる不動産投資

手間いらずで少額からできる。

手続きはすべてスマホで完結。

オルタナと不動産クラファンは手軽にできる不動産投資です。

タロウさん
タロウさん

電話も郵便も不要です!

 

利益と元本は保証されない

空室続きで家賃が入らず、分配金が減ったりゼロになる可能性があります。

また、災害で物件が倒壊したら売却できず、元本は1円も戻ってきません。

オルタナ、不動産クラファンともにリスクのある投資です。

右田さん
右田さん

ノーリスクの美味しい儲け話じゃない。

オルタナと不動産クラファンの相違点

オルタナと不動産クラファンの相違点のタイトル画像

次はオルタナと不動産クラファンで違うところです。

 

物件の規模と分配原資

オルタナはインカムゲイン中心の大型物件

オルタナで扱う物件は数十億円の大型物件です。

オルタナの投資対象のイメージ

また、分配原資が家賃収益(インカムゲイン)中心の案件として組成されます。

 

不動産クラファンの大型物件はキャピタルゲイン中心

これに対して不動産クラファンの投資対象は数千万円の物件がメインです。

不動産クラファンの投資対象のイメージ

もちろん、中には数億円、数十億円の大型物件もあります。

ただ、ほとんどが分配原資が売却益(キャピタルゲイン)中心の案件です。

 

オルタナは低リスクで大型物件に投資できる

インカム型は入居者がいる限り安定して利益が上がります。

一方、キャピタル型は売れたときの利益は大きいものの、売れなかったり想定より安値になるなどリスクも高いです。

区分 利益 リスク
インカム型 小さい 低い
キャピタル型 大きい 高い

キャピタル型より低いリスクで大型物件に投資できる点で、オルタナは不動産クラファンより有利です。

左野くん
左野くん

優良大型物件はオルタナの特長だよ。

 

レバレッジ効果の有無

オルタナはレバレッジ効果あり

オルタナでは投資家の出資と銀行の融資を組み合わせることで、より規模の大きい物件を扱います。

出資と融資の組み合わせ

また、物件の利回りと銀行金利の差を使って、分配利回りをアップします。

これをレバレッジ効果といいます。

 

不動産クラファンでレバレッジ活用は少ない

不動産クラファンでも銀行融資を併用した案件の組成は大家どっとこむなどで事例があります。

ただ、そのようなレバレッジ効果を活かした案件はごく一部です。

右田さん
右田さん

この点もオルタナの勝ちだね。

 

値動きの有無

不動産クラファンは値動きはない

不動産クラファンでは10万円投資したら自分の出資持分の価値は10万円のままです。

株やFXのような値動きはありません

左野くん
左野くん

相場を気にせずに済む投資。

 

オルタナは値動きがある

オルタナでは投資対象は不動産の信託受益権です。

そして、不動産価値の変動に伴って信託受益権の価値は変動します。

値動きのイメージ

自分の出資持分の価値が上がったり下がったりする。

オルタナは値動きがある投資です。

右田さん
右田さん

暴落したり…

 

オルタナの値動きは小さい

ただ、オルタナは都心の好立地など価値が安定した物件を扱うようにしています。

ですので、株やFXと違い値動きは小さいです。

とは言え、値動き自体はありますので、この点では不動産クラファンの方が有利でしょう。

 

運用期間

不動産クラファンの運用期間は業者によりますが、多くが数カ月から1年、長くても2年です。

これに対して、オルタナの運用期間は5年前後もあります。

オルタナの運用期間

投資商品 運用期間
不動産クラファン 2年以内
オルタナ 5年前後

一般に運用期間が長くなるほど不確実性が高まりリスクも高まります。

運用期間の安全性は不動産クラファンの方が高いです。

左野くん
左野くん

オルタナは途中で売れるよね?

 

途中解約の可否

オルタナの途中売却について説明しましょう。

 

不動産クラファンは途中解約不可

まず、不動産クラファンはほぼすべての業者で途中解約はできません。

大半の案件で途中解約できるのは大家どっとこむくらいです。

大家どっとこむのサイトの画像

 

オルタナは途中解約可

これに対し、オルタナは半年ごとに出資持分を売却できます。

つまり、途中解約可です。

右田さん
右田さん

素晴らしい!

 

必ず売却できるとは限らない

ただし、オルタナ側の事情で新規の売却を停止する場合があります。

だから、オルタナのサイトには「売却可」ではなく「売却申込可」と書かれているのです。

途中売却についてのオルタナの説明図

途中で逃げるチャンスがある点で、不動産クラファンよりオルタナの方が有利であることは間違いありません。

ただし、必ず逃げられる保証はない点に注意が必要です。

 

安全装置の有無

不動産クラファンはある

不動産クラファンにはセイムボート出資優先劣後出資マスターリース契約といった安全装置が用意されています。

左野くん
左野くん

セイムと優劣はほぼ全社であるよ。

 

オルタナはない

オルタナにはこれらの安全装置は一切ないです。

運用開始時点で含み益が出る案件が多いので、これを優先劣後出資に相当する値下げ余地と見なすことはできますが。

開始時点の含み益は過去最高でも4%であり、不動産クラファンで多い10~20%には遠く及びません。

右田さん
右田さん

値下がりで元本毀損は怖いな。

 

サイバー犯罪のリスク

オルタナはブロックチェーンの技術を使っています。

このため、秘密鍵の盗難といったサイバー犯罪に遭うリスクが想定されます。

オルタナのサイバー犯罪のイメージ

ただ、オルタナのブロックチェーンは暗号資産と違いクローズドなものです。

アクセスできる人は極めて限定されます。

また、仮に台帳が改竄されても元に戻せる仕組みが用意されています。

ですので、サイバー犯罪のリスクが現実化する可能性は極めて低いでしょう。

 

利回り

不動産クラファンの利回りは業社によって異なります。

上場企業系で3%台の業者がある一方で、6%を超える業者も多く、中には10%台の業者もあるほどです。

不動産クラファンの高利回り案件

これに対し、オルタナの利回りは3%台が中心で、過去最高でも4%です。

高利回り派にオルタナはおすすめしません。

左野くん
左野くん

堅い代わりの低利回りだよ。

 

利回りが上がる可能性

売却益で利回りアップ

オルタナで募集時に示される利回りは分配原資を家賃収益とする利回りです。

利回りに売却益は含まれていません

オルタナの利回りに売却益は含まれない表示

売却益が出れば分配されるので、当初予定より利回りが上がる可能性があります。

右田さん
右田さん

ボーナスゲット!

 

売却損で利回りダウン

もちろん、利回りが上がるのは売却益が出た場合です。

逆に売却損が出れば損が分配されるので、利回りは下がります。

左野くん
左野くん

ダメージゲット…

 

不動産クラファンで利回りアップは少ない

不動産クラファンでも予定以上の売却益が分配され、利回りが予定より上がる業者はありますが。

それはごく一部で、大半の業者は予定利回りが上限です。

その一方で売却損による利回りダウンの可能性はすべての業者にあります。

その意味では利回りアップの可能性が確実にあるオルタナの方が有利でしょう。

タロウさん
タロウさん

ただし、ダウンの可能性もあります!

 

手数料

不動産クラファンの手数料は銀行の振込手数料だけです。

オルタナも表面的には振込手数料だけです。

ただし、10万円投資して得られる持分の価額は96,000円です。

オルタナの手数料4%の説明図

つまり、出資時点で4%の手数料を取られる形になっています。

 

最低投資額

オルタナの最低投資額は10万円で、10万円単位での増額になります。

オルタナの最低投資額

これに対し、不動産クラファンでは1万円から1万円単位で投資できる業者が多いです。

ただし、不動産クラファンにも最低投資額が10万円の業者はあります。

タロウさん
タロウさん

ここまで相違点でした!

オルタナと不動産クラファンの一概に言えない点

オルタナと不動産クラファンの一概に言えない点のタイトル画像

業社によって事情が異なるため、同じか違うか一概に言えないものもあります。

 

信頼性の高さ

オルタナは運営会社が三井物産グループですので、信頼性が高いことは間違いありません。

三井物産デジタル・アセットマネジメントのサイト画像

では不動産クラファンはどうかというと、中小企業もあれば東証プライム上場企業もあります。

ですので、オルタナの方が信頼性が高い、不動産クラファンの方が低いとは一概には言えないでしょう。

 

税制の有利さ

税制は課税所得金額や利用する制度により、どちらが有利か変わります。

 

税率は課税所得金額による

オルタナは所得税が申告分離課税なので住民税も含めた税率は20.315%の定率です。

  • 所得税:15%
  • 復興特別所得税:0.315%
  • 住民税:5%

一方の不動産クラファンは所得税が総合課税であるため、課税所得金額によって税率が変わります。

  • 所得税:5~45%
  • 復興特別所得税:0.105~0.945%
  • 住民税:10%

具体的には下表の通りです。

課税所得金額 総合課税
195万円以下 15.105%
195万円超~330万円以下 20.21%
330万円超~695万円以下 30.42%
695万円超~900万円以下 33.483%
900万円超~1,800万円以下 43.693%
1,800万円超~4,000万円以下 50.84%
4,000万円超 55.945%

オルタナは20.315%なので、課税所得金額が330万円以下であれば税率は不動産クラファンの方が低い。

330万円を超えればオルタナの方が低いです。

課税所得金額 税率
330万円以下 不動産クラファンの方が有利
330万円超 オルタナの方が有利
右田さん
右田さん

オルタナが常に有利ではないんだ。

なお、オルタナでも源泉徴収なしにして確定申告で総合課税を選べば、330万円以下で不動産クラファンと同じ税率になります。

 

損益通算と繰越控除

オルタナは確定申告で損益通算繰越控除ができます。

不動産クラファンは総合課税なのでどちらもできません。

この点ではオルタナの方が有利です。

 

物件管理や賃貸管理のレベル

物件管理や賃貸管理のレベルは現場で実務を請け負う管理会社によります。

そして、管理会社のレベルは委託する業社次第です。

ですので、オルタナと不動産クラファンのどちらがレベルが高いかは一概には言えません。

左野くん
左野くん

現場次第だもんね。

 

空室リスク

オルタナの空室リスクは低め

オルタナは扱う不動産が大型物件です。

マンションの全室が空室になる可能性は低いので、その点では空室リスクは低いと言えるでしょう。

オルタナのホテル案件のイメージ

ただし、物件がホテルの案件ではコロナ禍のようなリスクも想定されます。

 

不動産クラファンは物件次第

一方の不動産クラファンは投資対象が区分マンションの1室である場合は空室リスクが高いでしょう。

逆に1棟マンション案件やジョイントアルファのような数十室の区分マンションをまとめた案件ですとリスクは低いです。

ジョイントアルファのバルク案件

こちらも案件によります。

 

売却の難易度

オルタナは数十億円の大型物件なので、買い手が限られる点がハンディです。

不動産クラファンは区分マンションならば買い手となる個人投資家は多数います。

区分マンションのイメージ

逆に大型物件ならば規模次第ですし、物流施設やホテルですと買い手は限定されるでしょう。

右田さん
右田さん

買いたい人の絶対数が少ないよね。

 

先入金による資金拘束

オルタナは応募時点で入金が必須で、抽選結果や繰上当選が決まるまで資金が拘束されます。

不動産クラファンは先入金で抽選方式の業者は資金拘束になります。

こちらも業者次第です。

左野くん
左野くん

決まってから入金にしてほしいな。

オルタナと不動産クラファンの違いのまとめ

オルタナと不動産クラファンの違いのまとめのタイトル画像

それでは最後にオルタナと不動産クラファンの違いをまとめます。

 

共通点・相違点・一概に言えない点のまとめ

  • 共通点
    • 不動産への間接投資
    • 不動産への小口投資
    • 手軽にできる不動産投資
    • 利益と元本は保証されない
  • 相違点
    • 物件の規模と分配原資
      • オルタナはインカム中心の大型
    • レバレッジ効果の有無
      • 大半の不動産クラファンはない
    • 値動きの有無
      • オルタナは小さいがあり
    • 運用期間
      • オルタナは長い
    • 途中解約の可否
      • オルタナは可能性あり
    • 安全装置の有無
      • オルタナは一切ない
    • サイバー犯罪のリスク
      • オルタナはあるが可能性は低い
    • 利回り
      • 不動産クラファンの方が高い
    • 利回りが上がる可能性
      • オルタナは上げ下げともあり
    • 手数料
      • オルタナは出資手数料4%
    • 最低投資額
      • 不動産クラファンは1万円も
  • 一概に言えない点
    • 信頼性の高さ
    • 税制の有利さ
      • 税率は330万円で分かれる
      • オルタナは損益通算と繰越控除
    • 物件管理や賃貸管理のレベル
    • 空室リスク
    • 売却の難易度
    • 先入金による資金拘束

 

違いを理解して上手に活用

オルタナ、不動産クラファン、それぞれ良し悪し、向き不向きがあります。

オルタナについて言うならば、

  • 高利回り狙いには不向き
  • 安全重視派に向いている

です。

とは言え、高利回りを狙いつつ安全対策でオルタナで少額投資もありでしょう。

また、安全重視派でもオルタナに全額投資では逆にリスクが高まります。

右田さん
右田さん

分散ゼロになっちゃうから。

オルタナは確実に堅い業者ですので、まず投資先の一つとしてキープ

その上で不動産クラファンとの違いをよく理解し、長所を活かして上手に活用しましょう。

タロウさん
タロウさん

僕は両方で投資します!

 

コメント

業者

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングの運営会社のことを、このブログでは「業者」と呼んでいます。

FundsやCREAL、バンカーズ、いずれも業者です。

Fundsのサイトの画像

「事業者」という表現を使っているメディアもあります。

キャンセル待ち

先着方式の案件で募集額が応募で埋まったあとも、応募を受け付ける業者があります。

これを「キャンセル待ち受付」「キャンセル待ち応募」などと呼びます。

入金期限までにお金を振り込まないキャンセルが出ると、その分がキャンセル待ちで応募した人に割り振られます。

eKYC

ソシャレン、クラファン業者で会員登録をする際、申し込んでいるのが本当に本人であるかの確認が必要です。

この本人確認のことをKYC(Know Your Customer)と言います。

従来型の対面や郵送による本人確認(KYC)に対し、オンラインで行う本人確認をeKYC(electronic Know Your Customer)と言います。

ソシャレン、クラファン業者ではスマホを使ったeKYCが一般的ですが、KYCを併用している業者も多いです。

 

売掛債権

売掛債権とは「商品などを販売した代金を受け取る権利」です。

例えば、酒屋がバーにお酒を売り、1カ月分の代金を翌月末にまとめて受け取るみたいなのがありますよね?

この1カ月分の代金を受け取る権利が売掛債権です。

売掛債権は担保にすることができます。

例えば、ソシャレン業者が売掛債権を担保に酒屋にお金を貸す。

酒屋が返済できなくなった場合、ソシャレン業者はバーが支払う代金から貸したお金を回収します。

最低投資額

10円とかで投資されたら業者は困ってしまいますよね?笑

そのため、業者は「最低いくら以上で投資してくださいね」という最低ラインを定めています。

これが最低投資額です。

例えば次のような案件の場合、

  • 最低投資額:2万円
  • 投資単位:1口1万円

一番少なくて2万円から投資でき、その次は3万円、その次は4万円です。

会員登録(口座開設)

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングでは、各業者で会員登録をすることで、投資できるようになります。

Amazonでアカウント登録をすると、Amazonで買い物ができるようになりますよね?

それと同じだと考えてください。

口座開設」という表現を使っている業者もありますが、意味は会員登録と同じです。

繰り上げ当選

抽選方式の案件で業者が当選者に連絡し、入金をお願いした。

ところが、3人の当選者が気が変わって入金しなかったため、合計400万円が浮いてしまった。

この場合、多くの業者では再抽選を実施し、400万円分の投資家を新たに当選とします。

これが繰り上げ当選です。

なお、繰り上げ当選では応募額の一部だけが当選の部分当選になる場合があります。

当選者 応募額 当選額
山田さん 150万円 150万円
田中さん 200万円 200万円
中山さん 100万円 50万円
合計 400万円

 

途中解約

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは投資を行う期間、言い換えると、業者にお金を渡して戻ってくるまでの期間が事前に決まっています。

その期間の途中でお金を返してもらうのが途中解約です。

ソシャレン、クラファンともにほとんどの業者で途中解約は認められていません。

途中解約ができるのは大家どっとこむなどごく一部です。

基本的に運用期間が終わるまでお金は戻ってこないと考えてください。

キャンペーン

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングでは、投資額などに応じてプレゼントなどがもらえるキャンペーンを業者が開催することがあります。

例えば次のようなものです。

  • 会員登録でアマゾンギフト券1,000円分プレゼント
  • 10万円以上の投資で投資額の1%分のアマゾンギフト券を贈呈
  • 投資した人の中から抽選で50名に高級焼肉セットをプレゼント

最新のキャンペーン情報は下記記事にまとめています。

最新のキャンペーン情報

デビュー案件

業者が運営を開始後、初めて募集する第1号案件のことを、このブログではデビュー案件と呼んでいます。

このブログが独自に使っている用語であり、一般用語ではありません。

デビュー案件は一般に安全性、利回りともに高いことが多いです。

また、運営開始直後で会員がまだ少ないため、競争率が低く投資しやすいです。

デビュー案件はおすすめだと僕は思っています。

軍用地案件

軍用地案件はソーシャルレンディングのPocket Fundingが扱っている案件です。

担保が投資用不動産として人気が高い軍用地であるため、元本をほぼ確実に回収できることから、安全性が非常に高い人気の案件です。

なぜ、軍用地案件で元本をほぼ確実に回収できるのかは、この狭いスペースでは説明できません。

3分で読めますので、こちらの記事を参照してください。

軍用地案件の安全性が高い理由

1棟アパート、1棟マンション

不動産クラウドファンディングで「1棟アパート、1棟マンション」という表現を使う場合、アパートやマンション丸々1棟が投資対象であることを表します。

逆に投資対象が部屋単位である場合は「区分マンション」という表現を使います。

(区分アパートというのは聞いたことがありません)

海外案件

ソーシャルレンディングでは投資家のお金を借りるのが海外の企業であったり、借り手が日本企業であっても資金使途が海外企業への出資であるなど、投資家のお金の最終的な行先が海外である案件を海外案件といいます。

不動産クラファンでは投資家のお金で取得するのが海外の不動産である案件を海外案件といいます。

一般に海外案件は利回りが高い一方、海外ゆえにリスクが高くなることが多いです。

投資においてリターンとリスクはワンセットであり、ハイリターン・ローリスクはありえません。

初心者は海外案件には手を出さないことを強くおすすめします。

分散投資

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分散投資とは、利用する業者や投資する案件、案件のタイプなどを集中させず、複数に分ける投資手法のことです。

例えば、ソシャレンで1つの業者だけを使っている場合、その業者が倒産するとすべての資産を失うことになります。

また、不動産クラファンで東京の物件だけに投資していると、東京の地価の下落が全投資額に影響を及ぼしますよね?

分散投資をすることで大きな被害を防ぎ、万が一の場合でも被害を小さく済ませることができます。

事故

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分配金の支払いや元本の償還が遅れたり、元本が戻ってこなくなるなどのトラブルを、このブログでは「事故」と表現しています。

業者

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングの運営会社のことを、このブログでは「業者」と呼んでいます。

FundsやCREAL、バンカーズ、いずれも業者です。

Fundsのサイトの画像

「事業者」という表現を使っているメディアもあります。

満了

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで募集額満額の応募が集まることを、このブログでは「満了」と表現しています。

募集額1億2千万円の案件で、応募が1億2千万円集まった状態が満了です。

満了のイメージ画像

「完売」という表現を使っているメディアもあります。

担保順位

1つの担保に複数の貸し手がいる場合の、貸したお金を回収する優先順位のことです。

例えば、評価額1億円の土地を担保に3者が下のように融資したとします。

担保順位 貸し手 融資額
第一順位 悪徳銀行 6千万円
第二順位 腹黒信金 2千万円
第三順位 山田さん 1千万円

借り手が返済できなくなり担保を処分するも、8千万円でしか売れなかった。

この場合、まず悪徳銀行が6千万円を回収、次に腹黒信金が2千万円を回収します。

第三順位の山田さんは1円も回収できません。

ソシャレン業者の担保順位が低い場合は注意が必要です。

なお、「抵当権第1順位」は担保順位が第1順位であることと同義です。

源泉徴収税

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは、業者が20.42%の所得税を引いてから投資家に分配金を支払います。

この20.42%の所得税のことを源泉徴収税といいます。

引かれた源泉徴収税は業者が税務署に納めます。

壁芯面積

マンションの部屋の面積を測る際に、壁の中心線を基準に出した面積を壁芯面積といいます。

一方、我々が普通に使う壁の内側の線を基準に出した面積は内法面積です。

壁芯面積と内法面積の説明図

1口単位と最低口数

1口単位とは投資できる金額の単位です。

例えば1口=10万円の案件では、20万円、70万円と10万円単位で投資できます。

ですが、13万円や99万円では投資できません。

最低口数とは投資する際に最低限必要な口数です。

例えば以下の案件の場合、

  • 1口単位:1万円
  • 最低口数:2口

最低2万円から1万円単位で投資できます。

右田さん
右田さん

2万円の次は3万円だよ。

こんな感じに別ウィンドウが開き、ここで用語の解説などをします。

右下の「close」か別ウィンドウの外の部分をタップすると、別ウィンドウが閉まり記事に戻ります。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

逆に成立は応募が集まり案件を実行できるようになることです。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系の業者」とは、業者自身やその親会社などが上場企業である業者を指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと多くの投資家に認識されています。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

ソーシャルレンディングの仕組み

そして、借り手企業が支払う利息が、投資家が受け取る分配金となります。

一方で、借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこないことも。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、優先劣後の役割やメリットはこのスペースでは説明できないので、下記記事で解説しています。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

不動産クラファンをする上で絶対に必要な超重要ポイントです。

読むことを強くおすすめします。

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すこと、業者から投資家に元本が戻ってくることを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。