今回も不動産クラウドファンディング初心者向けの記事です。
4月11日からONIGIRI Fundingで2つの案件が同時募集されます。
30号と31号案件で、主な条件は以下の通りです。
30号 | 案件 | 31号 |
---|---|---|
6% | 利回り | 5% |
8カ月 | 運用期間 | 8カ月 |
10% | 劣後比率 | 22% |
450万円 | 募集総額 | 200万円 |
抽選 | 募集方式 | 抽選 |
さて、あなたならどちらに投資しますか?
両方!
それを言っちゃ~、おしまいよ!
実はどちらに投資するのも正解です。
大切なのはリスクを把握した上で自分に合った案件を正しく選べるか。
自分ならどういう理由でどちらを選ぶか考えてみてください。
詳しく解説します!
4月も新しいキャンペーンが始まってます!
タップできる目次
ONIGIRI Funding 30号案件
それでは30号案件から見ていきましょう。
30号案件の概要
ONIGIRI Funding30号案件の概要は以下の通りです。
- 案件名:ONIGIRI Funding Project30号
- 利回り:6%
- 運用期間:8カ月
- 劣後比率:10%
- 募集総額:450万円
- 募集方式:抽選
- 募集期間:4月11日18時30分~15日18時
横浜の空室区分マンションを取得し、リフォームした上で売却します。
プチ解説 案件とは?
プチ解説 劣後出資比率とは?
プチ解説 募集方式の「抽選」とは?
分配金は得られるか?
まず、分配金は確実に得られるかを考えます。
プチ解説 分配金とは?
必要な分配金は18万円
まず、30号案件で必要な分配金は18万円です。
- 募集総額:450万円
- 利回り:6%
- 運用期間:8カ月(244日)
- → 分配金:450万円×6%÷365日×244日=18.0万円
これをどこから出すの?
分配原資は賃料収益か?
ONIGIRI Fundingの案件詳細ページには以下の内容の記載があります。
入ってくる家賃から管理費などの経費を抜いて、入居期間ごとにいくら儲かるかです。
- 家賃からの純収益
- 6カ月の場合:218,172円
- 5カ月の場合:181,810円
- 4カ月の場合:145,448円
これを見る限り、分配原資は賃料収益と考えているようですね。
そして、入居者が5カ月以上いれば分配金18万円をゲットできるよと。
そうなの?
どうかなぁ…
プチ解説 分配原資とは?
ONIGIRI Fundingのシュミレーション
さきほどの純収益ですが、
- 家賃からの純収益
- 6カ月の場合:218,172円
- 5カ月の場合:181,810円
- 4カ月の場合:145,448円
1カ月の純収益を36,362円で計算しています。
- 218,172円÷6カ月=36,362円
なんで36,362円なの?
ONIGIRI Fundingのサイトによると、近隣の類似物件Aの賃料から出しているようです。
まず、Aの賃料の坪単価と面積から月額賃料が出ます。
- Aの賃料の坪単価:10,500円/坪
- Aの面積:5.02坪
- → Aの月額賃料:10,500円/坪×5.02坪=52,710円≒5.3万円
そして、Aの月額賃料を5.3万円とした上で、収支を次のようにシュミレーションしています。
- 年間収入:636,000円 ①
- 53,000円×12カ月
- 年間支出:199,551円 ②
- 火災保険料:3,850円
- 固定資産税:18,081円
- 管理費等:177,720円
- 年間純収益:436,349円 ③
- ①-②
- 月間純収益:36,362円
- ③÷12カ月
賃料から経費を引いて手残りが月々36,362円。
それが5カ月分で18万円ちょいなので、分配金18万円はゲットできまっせ!と。
ゲットできるじゃん!
シュミレーションは正しいのか?
疑問なのがONIGIRI Fundingのシュミレーションが、Aの月額賃料5.3万円をベースにしている点です。
- Aの賃料の坪単価:10,500円/坪
- Aの面積:5.02坪
- → Aの月額賃料:10,500円/坪×5.02坪=52,710円≒5.3万円
似た条件の物件の坪単価を参考にするのは分かります。
しかし、今回の物件の面積は4.56坪です。
ならば、Aの面積5.02坪ではなく、4.56坪で賃料を出すべきではないかな?と。
- Aの賃料の坪単価:10,500円/坪
- 本物件の面積:4.56坪
- → 本物件の月額賃料:10,500円/坪×4.56坪=47,880円≒4.8万円
賃料が5千円安くなっちゃうね。
6カ月以上の入居が必要では?
月賃料4.8万円でシュミレーションをやり直してみましょう。
経費は面積に比例とし、5.02分の4.56倍で出します。
- 年間収入:576,000円 ①
- 48,000円×12カ月
- 年間支出:181,355円 ②
- 火災保険料:3,497円
- 固定資産税:16,424円
- 管理費等:161,434円
- 年間純収益:394,645円 ③
- ①-②
- 月間純収益:32,887円
- ③÷12カ月
月間の純収益は32,887円となります。
何カ月で分配金をカバーできる?
- 家賃からの純収益
- 6カ月の場合:197,322円
- 5カ月の場合:164,435円
- 4カ月の場合:131,548円
必要な分配金は18万円なので、6カ月以上の入居で分配金ゲットとなります。
5カ月では無理か。
入居者は付くのか?
気になるのはONIGIRI Fundingのサイトによると、今回の物件が現時点で空室であることです。
空港アクセス良好な位置に所在する、空室区分マンションが対象となっております。
入居者が見つかって、運用期間8カ月のうち5or6カ月住んでもらえるのか?
そこがいささか心配です。
売却益も分配原資にできるはず
ただ、ONIGIRI Fundingの成立前書面では多くの場合、損益を計算する際の収入を以下の6項目としています。
①対象不動産から生じる賃料収入
②対象不動産の売却益
③対象不動産に係る保険金
④本事業に係る金銭の運用から得られる受取利息
⑤匿名組合出資金償還益及び本事業に関連する債務の債務免除益
⑥本事業に係るその他の収益
売却益が入ってる!
ですので、賃料収益で不足が出ても、その分を売却益でカバーできれば分配金ゲットは可能でしょう。
書面が公開されたらチェックを!
プチ解説 成立前書面とは?
元本は回収できるか?
次に最重点の元本回収ですが、30号案件では物件を売却できるか次第です。
プチ解説 元本とは?
450万円以上での売却が必要
今回の出資総額は500万円です。
出資者 | 出資額 |
---|---|
投資家(優先出資) | 450万円 |
業者(劣後出資) | 50万円 |
投資家分が優先出資なので、物件が450万円以上で売れれば元本は回収できます。
プチ解説 優先出資と劣後出資とは?
還元利回り8%以下で450万円クリア
では売れるかですが。
仮にさきほどのシュミレーション通り、月間の純収益が32,887円、12カ月で年間39万円としましょう。
還元利回りが8%以下ならば、収益還元法による評価額が450万円を超えます。
- 39万円÷9%=433万円
- 39万円÷8%=488万円
- 39万円÷7%=557万円
今回の物件は築42年、面積4.56坪、京急神奈川駅から徒歩10分です。
相場がぜんぜん分かりませんが、8%以下はあり得るような気が。
近隣事例からは問題なし
また、ONIGIRI Fundingサイトによると、近隣類似物件の売買事例では坪120~144万円のようです。
今回の物件は4.56坪なので、
- 120~144万円/坪×4.56坪=547~657万円
450万円は余裕でクリアできそうですね。
問題なしだね。
価値は上がるのか?
とは言え、疑問点もあります。
今回の出資総額は500万円です。
出資者 | 出資額 |
---|---|
投資家(優先出資) | 450万円 |
業者(劣後出資) | 50万円 |
なので、仮に物件を500万円で購入した。
不動産取得税などはすべて無視して、物件価格=500万円としましょう。
すると、面積は4.56坪なので、坪単価は110万円となります。
- 500万円÷4.56坪=109.6万円/坪
で、近隣類似物件の売買事例から、坪120~144万円で売れるってことですよね。
物件 | 坪単価 |
---|---|
本物件 | 110万円 |
物件A | 120万円 |
物件B | 144万円 |
なぜ、坪単価が1~3割もアップするのでしょうか?
何かするんじゃない?
ONIGIRI Fundingのサイトの説明によると、リフォームをするようですが。
軽微なリフォーム工事を行い売却をしてまいります。
軽微なリフォームで物件価値が1~3割もアップするのでしょうか?
もちろん、売り手の事情で割安で購入できた可能性もありますが。
急に資金が必要になったとか。
とは言え、500万円で買ったものが、なぜそれ以上で売れるのか?
サイトの説明だけではイマイチ確信が持てないです。
説明が不足かと…
投資のしやすさは?
最後に投資のしやすさを予想してみましょう。
今回は利回り6%で募集450万円です。
ONIGIRI Fundingの過去の案件では、利回り6%だと2~4千万円の応募が集まっています。
案件 | 利回り | 応募額 |
---|---|---|
20号 | 6% | 4,307万円 |
21号 | 6% | 1,832万円 |
26号 | 6% | 2,741万円 |
間を取って応募3千万円として抽選倍率6.7倍。
- 3,000万円÷450万円=6.7
なかなかヘビーな戦いになりそうです。
ここまで30号についてでした!
ONIGIRI Funding 31号案件
お次は31号です。
31号案件の概要
ONIGIRI Funding31号案件の概要は以下の通りです。
- 案件名:ONIGIRI Funding Project31号
- 利回り:5%
- 運用期間:8カ月
- 劣後比率:22%
- 募集総額:200万円
- 募集方式:抽選
- 募集期間:4月11日18時30分~15日18時
海老名の賃貸中区分マンションを取得し、運用、売却します。
分配金は得られるか?
まず、分配金ゲットは大丈夫か見てみましょう。
必要な分配金は66,849円
31号案件で支払いが必要な分配金は66,849円です。
- 募集総額:200万円
- 利回り:5%
- 運用期間:8カ月(244日)
- → 分配金:200万円×5%÷365日×244日=66,849円
なんとでもなりそうだね。
分配原資は売却益+賃料収益
ま、そこはシビアに見ていくとして。
ONIGIRI Fundingサイトの案件詳細には以下の記載があります。
配当金は売却益および賃料収入です。
分配原資は売却益と賃料収益を見込んでいるようです。
ですが、おそらく賃料収益だけでカバーできると思います。
売却益がなくても大丈夫かと!
賃料収益だけで大丈夫そう
30号と同じようにONIGIRI Fundingがシュミレーションをしていますので見てみましょう。
月額賃料を34,000円としていますが、現時点で賃貸中なので間違いないはずです。
- 年間収入:408,000円 ①
- 34,000円×12カ月
- 年間支出:113,780円 ②
- 火災保険料:3,780円
- 固定資産税:20,000円
- 管理費等:90,000円
- 年間純収益:294,220円 ③
- ①-②
- 月間純収益:24,518円
- ③÷12カ月
入ってくる賃料から経費を引いて、1カ月24,518円の純収益です。
必要な分配金は66,849円なので、3カ月分でカバーできます。
- 24,518円×3カ月=73,554円
いま入居している人が3カ月住んでくれたらOK。
もちろん、急な退去もありえますが、分配金ゲットの可能性は高いと思います。
売却益なしで大丈夫そう。
元本は回収できるか?
次に元本回収です。
200万円以上での売却が必要
今回の出資総額は255万円です。
出資者 | 出資額 |
---|---|
投資家(優先出資) | 200万円 |
業者(劣後出資) | 55万円 |
物件が優先出資額と同じ200万円以上で売れれば、投資家の元本は戻ってきます。
さて、売れるか?
相場的には売れる
ONIGIRI Fundingによると、同じ築36年、JR相模線門沢橋駅徒歩3分の物件の売却事例で、坪単価は72~76万円のようです。
物件 | 所在地 | 坪単価 |
---|---|---|
A | 海老名市門沢橋 | 76万円 |
B | 海老名市門沢橋 | 72万円 |
これに対し、今回の物件は255万円で面積は4.43坪なので、坪単価57.6万円で取得しています。
物件 | 所在地 | 坪単価 |
---|---|---|
本物件 | 海老名市門沢橋 | 57.6万円 |
ONIGIRI Fundingの調査に間違いがない限り、売却は問題ないでしょう。
高く売れそうだね。
取得価格で売却でも問題なし
それはどうでしょうか?
同じ築年、同じ所在地なのに、2割以上安く購入できている。
物件 | 所在地 | 坪単価 |
---|---|---|
A | 海老名市門沢橋 | 76万円 |
B | 海老名市門沢橋 | 72万円 |
本物件 | 海老名市門沢橋 | 57.6万円 |
もちろん、売り手の事情で格安で取得できたのかもしれませんが。
安く買えた=安くでしか売れない可能性も踏まえるべきでしょう。
大島てる物件ではありませんでした!
ただ、31号案件は賃料収益だけで分配金をカバーできる可能性が高く、そうであれば売却益は必要ありません。
よって、取得価格と同じ255万円で売却すれば、投資家の元本は余裕で戻ってきます。
出資者 | 出資額 |
---|---|
投資家(優先出資) | 200万円 |
業者(劣後出資) | 55万円 |
ONIGIRI Fundingがその選択をしてくれるかは分かりませんが。
元本回収の可能性は高いのではないでしょうか?
プチ解説 大島てるとは?
投資のしやすさは?
次に投資のしやすさです。
今回と同じ利回り5%で、ONIGIRI Fundingでは過去に500~1,100万円の応募が集まっています。
案件 | 利回り | 応募額 |
---|---|---|
17号 | 5% | 772万円 |
19号 | 5% | 891万円 |
23号 | 5% | 506万円 |
24号 | 5% | 1,107万円 |
27号 | 5% | 507万円 |
28号 | 5% | 798万円 |
平均で800万円弱。
今回の募集は200万円なので、抽選倍率4倍ってとこでしょうか。
こっちもなかなかハード。
どちらに投資するか?
さて、ONIGIRI Fundingの30号と31号、2つの案件を見てきました。
どちらを選ぶのが正解でしょうか?
30号と31号のポイントを比較
まず、30号と31号のポイントを比較してみます。
案件の条件
30号 | 案件 | 31号 |
---|---|---|
6% | 利回り | 5% |
8カ月 | 運用期間 | 8カ月 |
10% | 劣後比率 | 22% |
利回りは30号の方が1%高いです。
劣後比率は運用期間が短いのでそこまで違いは影響しない気が。
利回りなら30号。
分配金の確実性
- 30号
- 5~6カ月の入居が必要
- 現在、空室
- 売却益も充当できる
- 31号
- 3カ月の入居でクリア
- 現在、入居中
- 売却益も充当できる
30号は8カ月の運用期間中、5~6カ月の入居が必要ですが、現在は空室です。
ただし、売却益も分配金に充当できます。
一方の31号は3カ月の入居でOKで、現在すでに入居中です。
分配金ゲットの確実性は31号の方が高いでしょう。
元本回収の確実性
- 30号
- 450万円以上での売却が必要
- 近隣事例からは問題なし
- リフォームだけで物件価値が上がるか疑問
- 31号
- 200万円以上での売却が必要
- 近隣事例からは問題なし
30号、31号ともに取得価格で売却できれば元本は回収できます。
この点については両方とも問題ないはずです。
ただ、30号は賃料収益次第では売却益が必要なので、取得価格以上で売却する必要があります。
軽微なリフォームだけで売却価格を上げることができるのか、いささか疑問です。
どちらかと言うと31号の方が堅い。
投資のしやすさ
- 30号
- 6.7倍と予想
- 31号
- 4倍と予想
このレベルになると、どっちも変わらんよね。笑
どちらも高いハードルでしょう。
さて、どちらにするか?
自分の投資スタンスで判断を
安全重視なら31号
安全重視であれば31号でしょう。
現在入居中で3カ月住んでくれたら分配金ゲット。
売却益をあてにしなくて良いので、取得価格での売却でも元本は回収できる。
安全第一、利益は第百の僕は言うまでもなく31号です。
元本回収、命です!
儲け重視なら30号
少しでも高い利回りをということであれば、もちろん30号ですよね。
30号 | 案件 | 31号 |
---|---|---|
6% | 利回り | 5% |
分配原資を賃料収益でキープできるかは微妙ですが。
物件が相場で売れれば問題なし。
儲け重視で30号を選ぶのもありです。
現実的には両方に応募か?
ただ、抽選倍率はどちらも高くなりそう。
- 30号
- 6.7倍と予想
- 31号
- 4倍と予想
両方当たる可能性は極めて低いので、両方に応募するのが最も現実的かもしれません。
そうする人が多いだろうね。
リスクを把握した上で投資判断
ただし、「ONIGIRI Fundingはこれまで無事故だから、たぶん大丈夫っしょ、とりあえず両方とも入れとけ~」では、投資とは言えませんよね。
大切なのはここまで見てきたように、案件にどのようなリスクがあるかを把握することです。
- 案件を分析
- リスクを把握
- リターンと天秤にかける
- 最終判断
けど、面倒なんだよね。
よく分からないし。
面倒、分からないを言い訳に手抜きをしている限り、永遠に分かりません。
初心者で知識も経験もないのだから、せめて努力くらいはしましょうよ。
案件詳細をしっかり読み込み、分からないことを調べる。
これを繰り返せば必ず分かるようになります。
リスクを把握せずに投資するのは、地図を持たずに山登りをするようなもの。
案件をしっかり見てリスクを把握した上で投資判断をしましょう。
ご安全に!
以上、ONIGIRI Funding30号、31号案件の解説でした。
募集は抽選方式で募集期間は4月11~15日。
会員登録の申請から完了までは1~3営業日です。
僕は31号に30万円で応募します!
→ 会員登録(無料)
- 案件名:ONIGIRI Funding Project30号
- 利回り:6%
- 運用期間:8カ月
- 劣後比率:10%
- 募集総額:450万円
- 募集方式:抽選
- 募集期間:4月11日18時30分~15日18時
- 案件名:ONIGIRI Funding Project31号
- 利回り:5%
- 運用期間:8カ月
- 劣後比率:22%
- 募集総額:200万円
- 募集方式:抽選
- 募集期間:4月11日18時30分~15日18時
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