ソシャレン、不動産クラファンの確定申告を初めてする投資家のための確定申告入門。
第5回は「確定申告の注意点」です。
確定申告で失敗しないための重要ポイントを4つ紹介します。
この4つでバッチリです!
知らない優良業者がきっとあります!
タップできる目次
確定申告の注意点
早めに始める
これが圧倒的最重点です
初めての確定申告は超大変
ソシャレン、不動産クラファンの初めての確定申告はスーパー大変です。
いま想像している100倍大変だと思ってください。
というのが、引っかかるところが山のように出てくるからです。
- 業者サイトで支払調書が見つからない
- 確定申告の操作が分からない
- どこに入力すれば良いのか分からない
- その他諸々書き尽くせないほど
そのたびにいろいろ考えたり、ネットで調べたり。
なんでソシャレンなんかやったんだろう!と後悔すること間違いなしです。
僕の1年目がそうでした!
また、1年目は業者の社名、住所の入力が多いです。
第3回で解説したように、データを保存すれば2年目以降は前年のデータを流用できますが。
1年目だけは分配を受けたすべての業者の社名、住所を入力しなければなりません。
業者が多いと大変だ。
ギリギリで始めると大変なことになります。
なので、とにもかくにも早めに始める。
これに尽きると考えてください。
ではいつから始めるかというと、12月からです。
今週末の土日にちょっとでも手を付けましょう。
何をするの?
12月に行う作業
12月に行う作業は5つです。
- 分配があった業者のリストアップ
- アマギフのリストアップ
- 経費のリストアップ
- 支払調書ダウンロードの確認
- 確定申告書等作成コーナーとe-Taxを触ってみる
上の3つは前回の記事で説明した通りです。
4つ目ですが、分配があった業者のマイページを開き、どのようにダウンロードするのか確認します。
もし2023年分が発行されていたら、試しにダウンロードしてみましょう。
そして、絶対にやっておいたほうが良いのが5つ目です。
第3回の動画2本を見た上で、1本目の動画を見ながら実際に操作してみてください。
3分も経たないうちに、これはエライことになったぞと気づくはずです。
1月までにちゃんと使えるようになりましょう。
最初は大変だよね。
1月に行う作業
- 確定申告書の作成
申告期間は2025年2月17日~3月17日ですが、申告書の作成は1月から可能です。
恐らく1月6日からできると思います。
なぜ1月から始めるかというと、確定申告書の作成は途中で保存して後日再開ができるからです。
「保存→再開」は何度でも繰り返せます。
1年目はつまづきまくりで時間がかかるので、余裕を持って早めに始めておく。
あとは提出するだけという状態にしておこうということです。
何ごとも早めにだよね。
もう一つの理由は、2月中旬以降は税務署の問い合わせ電話が激混みになるからです。
1月であれば電話がすぐつながるので、不明点が出たときにすぐ問い合わせられます。
2月に行う作業
- 確定申告書の提出
最後の業者の支払調書が揃い、申告書の作成がすべて終わったら提出します。
確定申告の期間は2月17日からですが、提出自体はそれ以前でもかまいません。
また、提出後に修正して再提出することも可能です。
もちろん1月中に提出しても良く、僕は前回は1月30日に提出しました。
早めに提出するメリットは、税金が戻ってくるのが早いことです。
僕の前回の場合、確定申告期間初日の2月15日に自分の銀行口座に着金しました。
早っ!
住民税は確定申告とは別
源泉徴収されたのは所得税だけ
第2回で書きましたが、源泉徴収されているのは所得税だけです。
分配金を受け取った時点で、我々は住民税を払っていません。
このまま放置すると脱税になります。
どうすれば良いの?
役所で納税の手続き
原則的には市役所などで納税の手続きが必要です。
支払調書などを持参し、窓口で手続きをする形になります。
面倒くさそう…
確定申告で住民税の手続きが不要に
そういう人におすすめなのが確定申告です。
確定申告をすると税金に関する情報が自治体に送られます。
それをもとに住民税の計算が行われ、自治体から請求してくれるのです。
納付書が自宅に届き、銀行やコンビニなどで納付します。
会社バレに注意
確定申告で注意してほしいのが会社バレです。
確定申告書を作成する最後の方で、住民税を支払う方法を選びます。
ここで「特別徴収」を選ぶと住民税は給与天引きになるのですが。
税金に関する資料が会社の経理に届くので、投資をしていることがバレるのです。
必ず「自分で納付」を選択しましょう。
会社にバレる仕組みについては、こちらの記事で解説しています。
要注意です!
不明点は税務署に聞く
特に強調したい注意点がこれです。
正しく回答できるのは税務署だけ
確定申告で分からないことが出てきたとき、まずはネットで調べるでしょう。
それでも分からず掲示板やSNSで聞く人がいますが、答えてくれるのはただのド素人です。
これまでに間違った回答が書き込まれるのを、イヤというほど見てきました。
そもそも、ネット情報自体が正しいとは限りません。
ソシャレン、不動産クラファンの確定申告について、税理士が間違ったことを書いているのを、僕は何度か見ています。
正しい回答ができるのは税務署だけ。
そして、最終的に判断するのは所轄の税務署。
掲示板の住民が白と言っても、税務署が黒と言ったら黒です。
税理士以外が答えるのは違法
また、税務の相談に答えて良いのは税理士だけです。
税理士法52条:税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
確定申告を含む税金の質問に税理士でない者が答えると、違法になる可能性があります。
なので、僕も税金の質問には答えません。
不明点はすべて税務署に聞く
不明点を聞くべき相手は、正確な内容を責任を持って答えられる相手です。
聞きやすい相手ではありません。
確定申告で分からないことが出てきたら、まず国税庁の電話相談センターに聞きましょう。
判断が微妙な内容については、所轄の税務署に問い合わせることをおすすめします。
でも面倒で…
面倒は脱税の言い訳にならない
間違って申告すると脱税になる可能性があります。
そして、「電話するのが面倒だった」は脱税の言い訳になりません。
手間でも面倒でも税務署に問い合わせませしょう。
第5回のまとめ
- 早めに始める
- 想像の100倍大変
- 12月:準備
- 1月:申告書の作成
- 2月:申告書の提出
- 住民税は別途要手続き
- 役所で手続き
- 確定申告すれば手続き不要
- 会社バレに注意
- 「特別徴収」で会社バレ
- 「自分で納付」を選ぶ
- 不明点は税務署に聞く
- ネット、掲示板、SNSはド素人だらけ
- 正しく答えられるのは税務署だけ
- 面倒でも税務署に聞く!
次回はQ&Aです!
シリーズ「ゼロからの確定申告入門」
- 第1回:確定申告とは?
- 第2回:確定申告が必要な人
- 第3回:確定申告のやり方
- 第4回:確定申告の準備
- 第5回:確定申告の注意点
- 第6回:確定申告のQ&A
コメント
確定申告かなり参考になり、ありがとうございます。
雑所得じゃなく分離課税になってほしい。
三井のオルタナみたいに。
参考になれば何よりです~
そうですね、オルタナは申告分離課税ですから、所得が高ければ分離課税で所得税+住民税を20.315%で済ませられますし、所得が低ければ総合課税を選んで20.315%より低くすることができます。
ソシャレン、不動産クラファンと違って、高所得でも低所得でも有利な税制を選べる点が美味しいですよね。