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maneoについてのNHKの報道がいささか誤解を生む内容である件

グリーンインフラレンディング(以下、GIL)の一件でバタバタしているmaneo。

NHKがこの一件を報道しました。

”「ソーシャルレンディング」最大手 監視委不適切運用で調査”

このNHKの報道、いささか誤解を生む内容となっています。この点について指摘します。

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億1千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

NHK報道の要旨

詳しい内容は上のリンク先を読んでいただくとして、maneoについてNHKが報じた内容の要旨をまとめます。

  • maneoが200億円余を集めていた案件で、一部資金の運用が不適切である疑いがある
  • 具体的には再エネ事業への融資として投資家から集めた資金の一部を、再エネ事業以外に使った疑い
  • これについて、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の疑いで調査を進めている
  • 具体的な疑いとは、融資先の審査、投資家の勧誘方法などの金商法違反
  • その他、ソーシャルレンディングについての説明

誤解を生む報道内容

事実の指摘としてはすべて正しいのですが、ソーシャルレンディングやGILの一件に詳しくない視聴者に対し、少なからぬ誤解を生む報道内容です。

具体的に指摘します。

maneoが悪者になっている

NHKは次のように報道しています。(中略など一部あり、以下同)

maneoマーケットは、バイオマス発電などの再生可能エネルギー事業に融資するとして、数千人の投資家から200億円余りの資金を集めていました

(GILの再エネ案件を)maneoマーケットはおととしから1000回以上にわたって出資の募集を行い、これまでに200億円余りの資金を集めています。

これではまるでmaneoが集めた資金を違法に使ったみたいな印象を視聴者に与えてしまいますよね。

何も知らないおっちゃんは、「まったくもう、maneoいうのはトンデモナイやっちゃな!」と憤慨し、きっと血圧が30くらい上がったことでしょう。

今回の件でmaneoに落ち度がなかったとは言いませんし、ファミリーの家長としての責任はもちろんあります。

しかし今回の主犯はあくまでもGILであり、NHKの報じ方は正確さを欠きます。

maneoの説明でGILの画面を使っている

これ、超悪質です!

ソシャレンについて説明したあと、業界最大手としてmaneoを紹介。この時、maneoのトップページの画像を画面で映しています。

そしてさらに、maneoの案件には高利回りのものも多いと説明したのですが、その際に画面で映したのが下の画像です。

これ、GILの案件一覧の画面です。maneoの説明にGILの画面を使う。これは明らかな誤報です。maneoに同情してしまうよ。

あのさ、NHKさん、報道の自由って好き勝手に報道する自由じゃないからね?

ソシャレンはベンチャー融資ではない

ソーシャルレンディングの説明について、

「ソーシャルレンディング」は、インターネットを通じて多数の個人投資家から小口の資金を集め、ベンチャー企業などに貸し出す金融サービスです。

ねぇ、みなさん、ベンチャー企業に融資している事例ってあります?笑

ソシャレンの融資先って、不動産業者、再エネ、商業施設などのリース、中小企業の運転資金ってとこがメインですよね。

中には全国各地のパチンコ屋とか、香港や東欧の消費者金融業者とか、ぶっちゃけあまり公になって欲しくない融資先もありますよね

ソシャレンの代表的な融資先がベンチャー企業って。ねぇw

まぁ、良いんですけどね。ベンチャー融資って報じてもらった方が、ポジティブなイメージになって僕らにとってはプラスなので。笑

処分が相次いでいる?

ソシャレン業者の不祥事について、

「ソーシャルレンディング」は、高い利回りが期待できるとして投資家の注目を集める一方、仲介業者が集めた資金を不適切に運用したなどとして行政処分を受けるケースも相次いでいます

みんクレ、ラキバンは大きな問題でした。クラバンが行政処分を受けたのも事実です。

しかしながら「相次いで」っていうほど発生してますかね?

NHKの報道は事実としては正しいのかもしれませんが、あえて悪い方向で報じようとする意図のようなものを感じてしまいます。

ソシャレン業者が進んで匿名化しているのではない

借り手企業の匿名化について、

(みずほ総合研究所の原島研司主任研究員は)企業に資金を貸し付けるソーシャルレンディングの仲介業者は融資先の具体的な企業名を公表していないと指摘したうえで、「投資家からすると具体的な投資先が見えない形になっているのが問題だ。投資先の企業がどのような事業をしてどのようなプロジェクトにお金を使っているのかを明確にし、透明性を高めていくことが必要だ」と指摘しています。

これはひどいですよ。あたかもソシャレン業者が意図的に情報を隠蔽しているみたいな言い方じゃないですか。

ソシャレン業者は金融庁の指導に従って匿名化しているだけです。

そりゃ中には匿名化したいと思っている業者もいるでしょう。

しかし僕の記憶の限り、maneoは金融庁指導以前は借り手情報を公表していましたし、匿名化になった際に瀧本社長がブログで文句を言っていたはずです。

LCレンディングの山中社長やLENDEXの筧社長、PocketFundingもそうだったと思うけど、むしろ情報開示積極派の方が多いのではないでしょうか?

この言い方はさすがにアンフェアにもほどがあります。

ソーシャルレンディングを守ろう!

NHKの報道内容は一つ一つの事実としては概ね合っています。

しかし、既定の結論へと視聴者を誘導する、かなりバイアスのかかった報じ方だと僕は感じます。

このニュースを見たソシャレンに詳しくないほぼすべての視聴者は「ソシャレンってヤバそうだね、この前の仮想通貨ときっと同じだよ。怖い怖い!」とネガティブに感じたのではないでしょうか?

もしかしたら今日以降、民放や新聞などがこの問題を報じるかもしれません。ソーシャルレンディングにとって突如として強烈なアゲインストの風が吹き寄せてきました。

しかし、決してソシャレン丸を沈没させてはいけない。ってか、すでに投資済みなので沈没されたら超困る。

僕たちに何ができるか分かりませんが、マスコミにソーシャルレンディングをつぶさせないよう、できることをやっていきましょう!

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