連続して募集が流れていたJ.LENDING。
新年度に入り初めての案件が募集されます。
今回は一度に2案件です。
この案件に投資するか?
内容を分析し投資の是非を判断します。
利回り5%です!
タップできる目次
J.LENDINGのLF33・34号案件の概要
まず、LF33・34号案件の概要です。
J.LENDINGとは?
J.LENDINGはジャスダック上場の不動産会社「ジャルコ」が運営するソーシャルレンディングです。
サービス名 | J.LENDING |
---|---|
運営会社 | 株式会社ジャルコ |
運営開始 | 2015年12月 |
最低投資額 | 50万円 |
利回り | 4~10% |
運用期間 | 2~12カ月 |
SBI-SLやクラウドバンクなどに比べると地味で目立たない業者です。
しかし、手堅い案件が多く僕の主力投資先の一つです。
●公式サイト:J.LENDING
J.LENDINGについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
J.LENDINGのLF33・34号案件の基本情報
今回はLF33・34号の2案件を同時募集です。
基本情報は以下の通りとなっています。
案件名 | LF33号 | LF34号 |
---|---|---|
利回り | 5% | 5% |
運用期間 | 4カ月(130日) | 10カ月(311日) |
分配 | 満期一括 | |
募集総額 | 1億円 | 5,000万円 |
最低投資額 | 50万円 | |
出資単位 | 10万円 | |
出資上限 | なし | |
募集方式 | 先着方式 | |
募集開始 | 2021年4月14日15時 |
運用機関と募集総額以外は同じです。
4月14日ですから来週の水曜日募集開始です。
LF22号出資者は事前予約可能
なお、今回の2案件は昨年11月に募集が行われたLF22号の事前予約対象です。
LF22号に投資した人は、他の投資家よりも2日早い4月12日15時から応募できます。
これはJ.LENDING独自の「ファンド乗り換えサービス」です。
過去に投資済みの人が優先的に応募できるサービスです。
詳しくは↓こちらの記事で解説しています。
新規の投資家よりも既存の投資家を大切にしてくれるのね。
良いこっちゃ!
運転資金の不動産担保ローン
今回の2案件の借り手は同じです。
2案件とも不動産を担保に取り、運転資金を融資します。
ここまで案件の説明でした!
J.LENDINGのLF33・34号案件の分析
今回の2案件の借り手はJ.LENDINGの常連で、これまでに分配金の未払いや遅延は一度もありません。
そこで、各案件について元本を回収できるかを考えます。
LF33号
渋谷区神宮前の雑居ビルを担保とする貸付です。
LF22号のリファイナンス
J.LENDINGではこのビルを担保とした貸付を継続しています。
2020年 6月 |
2020年 9月 |
2020年 11月 |
2021年 1月 |
2021年 4月 |
|
---|---|---|---|---|---|
第1順位 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 |
第2順位 (J.LENDING) |
LF16号 6,000万円 |
LF16号 6,000万円 |
|||
LF19号 5,000万円 |
LF19号 5,000万円 |
||||
LF20号 5,000万円 |
LF20号 4,900万円 |
||||
LF22号 1億円 |
LF22号 1億円 |
||||
LF28号 2億円 |
LF28号 1.6億円 |
||||
LF33号 1億円 |
今回のLF33号は、恐らく4月15日に償還となるLF22号のリファイナンスでしょう。
LTVは70.6%
担保評価額と融資額との関係は次のようになっています。
- 担保評価額:15億円
- 融資残:10.6億円
- 第1順位:8億円
- 第2順位:2.6億円
- LF28号:1.6億円
- LF33号:1億円
- → LTV=70.6%
評価額の3割値下がりまでは大丈夫です。
安全性はそこそこ高い気がします。
ちなみに、僕の不動産ド素人鑑定では評価額13億円でして。
この場合のLTVは81.5%です。
参考までに聞いておこう。
根抵当枠いっぱいまで貸すとLTV93.3%
ただ、この担保物件には第1順位、第2順位ともに根抵当権が付いています。
根抵当権というのは「MAXいくらまでなら貸せるよ~」という融資OK枠みたいなものです。
下表の状況になっていまして、
担保評価額 | 15億円 | |
債権者 | 融資残 | 根抵当権 |
第1順位 | 8億円 | 10億円 |
第2順位 | 2.6億円 | 4億円 |
LTV | 70.6% | 93.3% |
第1順位の金融機関が残り2億円、第2順位のジャルコが残り1.4億円を貸しちゃうと、LTVは93.3%に跳ね上がります。
第1順位が枠いっぱいまで貸して、融資残12.6億円のLTV84%はありえますよね。
80%を超えるのは心配ね。
J.LENDINGはLTVの変動に注意
J.LENDINGで注意が必要なのは、追加融資によってLTVが変わることです。
今回の担保物件でみると、担保評価額が15億円だとして、次のように変わったことになります。
2020年 6月 |
2020年 9月 |
2020年 11月 |
2021年 1月 |
2021年 4月 |
|
---|---|---|---|---|---|
第1順位 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 |
第2順位 (J.LENDING) |
LF16号 6,000万円 |
LF16号 6,000万円 |
|||
LF19号 5,000万円 |
LF19号 5,000万円 |
||||
LF20号 5,000万円 |
LF20号 4,900万円 |
||||
LF22号 1億円 |
LF22号 1億円 |
||||
LF28号 2億円 |
LF28号 1.6億円 |
||||
LF33号 1億円 |
|||||
LTV | 57.3% | 64.0% | 66.6% | 73.3% | 70.6% |
66.6%のつもりでLF22号に投資した人にしたら、LF28号が募集されたことでLTVが7ポイント悪化したわけですよね。
「そんなの、聞いてねぇよ~!」となるでしょう。
ただ、根抵当権が付いているということは、こういうことです。
あとから追加の貸付が出てくる可能性を踏まえた上で投資判断しましょう。
注意しましょう!
LF34号
次はLF34号です。
評価額15億円は硬い
担保は府中市のパチンコ店で、評価額は15億円です。
パチンコ店についてジャルコが評価していますので、15億円は硬いラインだと思います。
なぜ硬いと言えるかなどは、こちらの記事をご覧ください。
LTVは83.3%
LF33号同様に、こちらも融資が繰り返されています。
2020年 12月 |
2021年 1月 |
2021年 4月 |
|
---|---|---|---|
第1順位 | 10億円 | 10億円 | 10億円 |
第2順位 (J.LENDING) |
ジャルコ 3億円 |
ジャルコ 1億円 |
|
LF25号 1億円 |
LF25号 1億円 |
LF25号 1億円 |
|
LF29号 1億円 |
LF29号 1億円 |
||
LF34号 5,000万円 |
|||
LTV | 93.3% | 86.7% | 83.3% |
LTVは徐々に下がっています。
以前はジャルコも一緒に貸し付けていたのですが、今回これがなくなります。
セイムボート性が消えることをどう評価するかでしょう。
根抵当権にも注意
根抵当権は次のようになっています。
- 担保評価額:15億円
- 根抵当権:26億円
- 第1順位:20億円(融資残10億円)
- 第2順位:6億円(融資残2.5億円)
評価額15億円の担保に第1順位が20億円の根抵当権を設定というのが僕にはよく分からないのですが。
オーバーしてるじゃん。
第1順位があと5億円追加で貸すと、J.LENDING分は無担保状態になります。
J.LENDINGもそのあたりは当然考えているわけで、その可能性が低いと判断したから案件組成したのだと思いますが。
そういうリスクがあることは認識しておきましょう。
ここまで案件分析でした!
J.LENDINGのLF33・34号案件の投資判断
以上より、LF33号、34号に投資するかの判断です。
LF33号に50万円
LF33号に50万円で投資します。
33号の融資でLTVは70.6%になります。
しかも運用期間は4カ月です。
渋谷区神宮前で物件価格が4カ月で3割ダウンはないかなと。
2020年 6月 |
2020年 9月 |
2020年 11月 |
2021年 1月 |
2021年 4月 |
|
---|---|---|---|---|---|
第1順位 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 | 8億円 |
第2順位 (J.LENDING) |
LF16号 6,000万円 |
LF16号 6,000万円 |
|||
LF19号 5,000万円 |
LF19号 5,000万円 |
||||
LF20号 5,000万円 |
LF20号 4,900万円 |
||||
LF22号 1億円 |
LF22号 1億円 |
||||
LF28号 2億円 |
LF28号 1.6億円 |
||||
LF33号 1億円 |
|||||
LTV | 57.3% | 64.0% | 66.6% | 73.3% | 70.6% |
根抵当権の問題はありますが、第1順位の融資額は1年近く変わっていません。
今後4カ月で追加で2億円融資の可能性も低いのではないか?
僕はLF22号に50万円投資中なので、戻ってくる50万円をそのまま33号に投資します。
J.LENDINGで再投資だね。
グルグル回します!
J.LENDINGの既得権益は早めにゲット
上述した通り、今回の2案件はLF22号に投資した人が優先応募できます。
- LF22号:1億円
- LF33号:1億円
- LF34号:5千万円
22号出資者の大半が33or34号で投資し、投資額追加はあまりないと僕は予想します。
よって、こうなるはずです。
- 33・34号の1億5千万円の内
- 1億円分が12日の優先応募で消え
- 残った5千万円分だけが
- 14日の一般枠で募集される
5千万円しか残ってない…
J.LENDINGは既得権益者が圧倒的に有利です。
無理に新規会員を増やそうとはしておらず、既存会員で資金を回していくというスタンスです。
僕は2019年秋からJ.LENDINGで投資しているので、すでに既得権益者です。
今ならまだ既得権の枠は残っているので、早めに枠に滑り込んで既得権益者になることをおすすめします。
J.LENDINGは既存会員重視!
●公式サイト:J.LENDING
J.LENDINGについて詳しくは↓こちらの記事で解説しています。
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