ピーチ航空完全ガイド

受託手荷物の破損の損害賠償や弁償はいくらまで?

【質問】台湾に行くのにピーチ航空を使ってみようか迷っています。格安航空会社なので普通の航空会社に比べてサービスなどが劣ると思うのですが、スーツケースとか預けた荷物が壊れたりなくなったりした場合、いくらまで補償してもらえるのでしょうか?

【回答】普通の航空会社より安いのだから、サービス内容に差があるのは当然です。ところが、手荷物の紛失や破損に対する補償額は、格安航空会社でも普通の航空会社でも、実はまったく同じなんです。

国際線で航空会社が乗客の損害に対して賠償する金額は、ワルソー条約とモントリオール条約という2つの条約によって国際的に決められています。格安、普通を問わず、世界中すべての条約加盟国の航空会社で同じ金額なんです。

また、国内線も航空会社によって差はありません。商法第591条第1項は受託手荷物に対する航空会社の責任を認めているだけで、賠償額については定めていません。ところが、運送約款では賠償金額はどの航空会社も同じになっています。横並び主義ですね。

どの国がどの条約の加盟国とか細かいことはここでは説明しませんが、ピーチ航空について手荷物に対する具体的な賠償額の上限は以下の通りです。

  • 国内線…乗客1人あたリ15万円
  • 国際線(台湾路線)…機内持ち込み荷物は乗客1人あたり332SDR(約5万円)、機内預け受託手荷物は1kgあたり17SDR(約2,500円)
  • 国際線(台湾路線以外)…乗客1人あたり1,131SDR(約18万円)

SDRは特別引出権(Special Drawing Rights)というのですが、ユーロとかドルみたいな国際通貨単位だと思ってください。1SDRが日本円でいくらかは毎年変わります。

台湾路線は機内持ち込みと受託手荷物で賠償額の上限が変わりますが、それ以外の路線は持ち込みも受託も同じ金額です。

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