ピーチ航空完全ガイド

荷物の中身が破損してカバンも汚れたら?

【質問】大阪からピーチ航空で帰って来る時に、チェックインカウンターでカバンを預けました。そしたら、中に入れていた和歌山で買った梅干しの瓶が割れていて、カバンにも赤いシミが付いてしまいました。梅干しとカバンを弁償してもらいたいです!どこに文句を言えば良いですか?!

【回答】瓶が割れないように丁寧に荷扱いしなかったピーチ航空が悪いということでしょうが、乗客と交わした運送契約から考えると、会社側に責任を求めることは一切できません。

まず、運送約款の第11条A項3号に次のようにあります。

当社は、壊れ易い若しくは変質・腐敗するおそれのある物品(中略)を受託手荷物として受付けません。

瓶は壊れやすいものです。受け付けないと言っているものを預けた乗客に非があります。これに対して、受け付けた側に責任がある!と言うかもしれませんが、第18条B項7号で次のように規定されています。

旅客の受託手荷物に含まれている物品に対する損害については、その物品の固有の欠陥、又は性質から生じたものである場合には、当社は、それが含まれていることを当社が了知していたかどうかを問わず、責任を負いません。

容易に壊れるという固有の性質を持つ瓶に対する損害については、受託手荷物の中に瓶が入っていたことを知らなかった場合でも、ピーチ航空は責任を負わないということです。


ここまでで梅干しの損害に対する乗客の賠償請求権はなくなります。次にシミがついたカバンについては、同条同項6号で次のように定められています。

当社は、旅客の手荷物の内容品に起因した旅客の手荷物に対する損害については、責任を負いません。

手荷物の内容品(梅干し)に起因した手荷物の損害(カバンのシミ)について責任を負いませんよ、と。この運送約款に同意した上で搭乗したんですよね。ジエンドです。


どれだけに扱いを丁寧にやったとしても、飛行機の揺れなどで瓶が割れる可能性があることは、世間一般の常識で考えて分かることです。にも関わらず、割れないようにダンボール等で梱包するとか、万が一割れた場合に備えてビニール袋に入れておくとか、適切な予防策を取らなかった乗客に全責任があります。今後は注意しましょう。

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