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ソーシャルレンディングでの投資の9つのリスクと6つのデメリット

ソーシャルレンディングは投資です。

投資である以上、リスクがあります。

この記事では

  1. ソーシャルレンディングで1千万円以上を投資中の
  2. 現役ソシャレン投資家の立場から
  3. ソーシャルレンディングのリスクとデメリットを
  4. 率直にすべて

紹介します。

タロウさん
タロウさん

みなさんの投資の参考になればうれしいです!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

ソーシャルレンディングのリスク

ソーシャルレンディングには大きく分けて9つのリスクがあります。

順に説明していきます。

1.借り手リスク

遅延とデフォルト

ソーシャルレンディングの本質は貸金業です。

ですので、常に想定されるのが借り手企業が返済できなくなるリスクです。

利払いや元本の返済が遅れる(遅延、期失)可能性があります。

そして最悪の場合、元本を返済できない(デフォルト)場合があります。

左野くん
左野くん

ソシャレン業者経由で企業に貸したお金が戻ってこないってことか。

ソーシャルレンディング業者は責任を負わない

なお、ソーシャルレンディング業者は投資家と借り手企業を仲介しただけです。

ですので、借り手企業が返済できなくなってもソシャレン業者は責任を負いません。

借り手企業に代わって投資家にお金を返すこともしません。

このことは契約書などに明確に書かれています。

右田さん
右田さん

でも、案件を募集した業者としての責任はあるんじゃないの?

タロウさん
タロウさん

契約書に書かれていて、その契約書に同意した以上、責任を取らせることはできないよ。

2.事業者リスク

2018年から注目を集めるようになったのが、ソーシャルレンディング業者自身が持つリスクです。

業者による不正行為

まず、ソシャレン業者が不正を行う可能性があります。

実際に次のような不正がすでに発生しています。

  • 業者の関連会社への不正融資
  • 業者の経営者による資金の流用
  • 案件についての虚偽の情報
  • 実在しない事業への投資募集
  • 無理な借り換えの繰り返し
  • ずさんな資金管理

事業者の倒産

ソーシャルレンディング業者が倒産することで、投資した資金が戻ってこない可能性があります。

特に問題なのは、ソシャレン業者のデポジット口座に預けていた預託金の問題です。

業者が倒産した場合は破産管財人の管理下に置かれ、多くの場合、一部もしくはすべてが戻ってきません。

事業者選びが非常に重要

2018年はラッキバンクやmaneoファミリーなどの不祥事で事業者リスクに注目が集まりました。

安全なソーシャルレンディング投資をする上で、事業者選びは最も重要なポイントです。

タロウさん
タロウさん

ソシャレンの成功失敗は業者選びで8割は決まると思っています!

3.担保評価リスク

借り手企業が返済不能になった場合に備えて、多くの案件で土地などの担保が設定されます。

そして、担保評価額に対する融資額の比率(LTV)が80%を超えるとハイリスクと見なされます。

問題はこの担保評価の妥当性です。どういうことかと言うと、

  1. 担保評価額1億円、募集額(=融資額)8千万円、LTV80%だった
  2. 借り手が返済不能になり担保を処分した
  3. 6千万円でしか売れなかった
  4. 投資家が2千万円の損失を受けた

そもそもの担保評価が不正確であったということです。

このリスクはすでに現実化しており、複数の業者で投資家が被害を受けています。

4.保全リスク

担保や連帯保証など、借り手が返済不能になった場合への備えを保全と言います。

この保全が有効に機能しないのが保全リスクです。

売れない担保に価値はない

例えば、担保評価額1億円が妥当な金額だったとします。

でもこの担保が、東京ドーム100個分の青木ヶ原樹海の土地だったらどうですか?

左野くん
左野くん

5千万円でも誰も買わないよね。

買ってくれるのは陸上自衛隊くらいでしょう。笑

持ち分と連帯保証

また、次のような保全もよくありますが。

  • 借り手企業の経営者が持つ借り手企業の持ち分(株式)への質権
  • 借り手企業の経営者の連帯保証

返済不能になった借り手企業の株式にどれだけの価値があるのか?

返済不能になった企業の経営者に借金の返済能力があるのか?

極めて疑問ですよね。

右田さん
右田さん

経営者の自宅とかもきっと銀行の抵当に入っているよね。

このように保全が保全として有効に機能しないことも、ソーシャルレンディングの大きなリスクの一つです。

5.元本毀損リスク

ソーシャルレンディングの最も大きなリスクです。

預金保険制度はない

借り手企業が返済不能になったり、ソシャレン業者が倒産した場合、投資家の元本は保証されません。

銀行預金には預金保険制度があるので、1千万円までの預金は保証されます。

しかし、ソーシャルレンディングには預金保険制度のようなものはありません。

ですので最悪の場合、投資したお金が1円も戻ってきません。

左野くん
左野くん

全損もあり得るってことか…

貸金業に貸し倒れはつきもの

そもそも、ソーシャルレンディングの本質は貸金業です。

貸金業に貸し倒れはつきものです。

ですので、貸し倒れのリスクが常にあるのがソーシャルレンディングです。

このリスクを受け入れられないという方は、ソーシャルレンディングに手を出さないことを強くオススメします。

タロウさん
タロウさん

意地悪ではなく現役のソシャレン投資家としての本音です。元本毀損のリスクを負えない方には、銀行預金か国債をおすすめします。

6.匿名性リスク

ソーシャルレンディングでは貸金業法の問題から、借り手企業の情報が公開されない場合があります。

借り手企業の返済能力が分からない

つまり、どこにある何という名前か分からない会社にお金を貸すということです。

何という会社か分からないのですから、十分な返済能力があるかを正確に把握することができません。

また、担保物権についての情報も明かされない場合、担保の有効性を判断することもできません。

右田さん
右田さん

名前も分からない、会ったこともない人にお金を貸すって、普通だとありえないよね。

借り手が重複するリスク

もう一つ怖いのが借り手の重複です。

Aという案件とBという案件に投資をしました。

リスクを避けるために2つの案件に分けて投資(分散投資)したのですが、

もし、2つの案件の借り手が同じCという会社だったら?

C社が返済不能になると、2つの案件どちらのお金も戻ってこなくなります。

タロウさん
タロウさん

一気に大金を失うことになるよ!

7.流動性リスク

ソーシャルレンディングでは、投資したら運用期間が終わるまで資金を引き出すことはできません。

この資金が拘束されることを流動性リスクと言います。

状況変化に対応できない

この流動性リスクは非常に大きなリスクです。

例えば、次のようなことが起こった場合、

  • 借り手企業の経営が急激に悪化した
  • 不動産相場が急落した
  • 国の再生エネルギー政策が大きく変わった

これらに関係する案件に投資している投資家としては、すぐにでも資金を引き上げたいですよね?

でもソーシャルレンディングでは、満期が来るまでは絶対に資金を引き出せません。

左野くん
左野くん

指をくわえて待つことしかできないなんて、つらすぎるよ…

未来は常に不確定

特に怖いのが2年を超えるような長期案件に投資した場合です。

2年先に何が起こるかなんて誰にも分かりません。

リーマンショックが起こることを2年前に予測できた人がいたでしょうか?

運用期間が長くなればなるほど、流動性リスクは深刻になります。

8.為替リスク

海外案件に投資した場合のリスクです。

例えば、こういうケースです。

  1. 1ドル=100円の時に利回り5%の案件に
  2. 1万円=100ドル投資した
  3. 5%の分配金が付いて105ドルになった
  4. 満期の時点で1ドル=90円になっていた
  5. 105ドル×90円=9,450円しか戻ってこなかった

為替が円高になったため、儲けが吹き飛び逆に損になったということです。

外貨建ての案件の場合には、この為替リスクがついて回ります。

右田さん
右田さん

手堅くいくならば、海外案件は円建ての方が無難ってことか。

9.投資家リスク

ソーシャルレンディングには投資家自身が生み出すリスクもあります。

能力不足

仮に借り手情報がすべて公開されても、その情報をもとに借り手を調べる調査力がなければ、投資の妥当性を判断できません。

不動産についての知識が乏しければ、担保価値を評価することもできません。

それ以前に面倒だからと調べる努力を放棄してしまうと、投資のリスクをモロにかぶることになります。

タロウさん
タロウさん

「ソシャレン投資=調べること」だと僕は思っています!

欲を出す

もう一つ怖いのが投資家の「欲の出しすぎ」です。

そもそも儲けるために投資をするのですから、欲を出すなというのが無理な話ではあります。

でも、ハイリスク・ハイリターンは投資の原則だと分かっているのに、ついつい欲を出して高利回り案件に手を出してしまう。

ソーシャルレンディングに限らず投資全般に言えることですが、最も身近にある巨大なリスクは投資家自身の欲です。

左野くん
左野くん

銀行の普通預金の金利0.001%に比べれば御の字と思って投資しようね。

ソーシャルレンディングのデメリット

リスクと言うほど深刻なものではありませんが、ソーシャルレンディングにはデメリットがいくつかあります。

1.大儲けはできない

安全性を考慮するのであれば、ソーシャルレンディングの利回りは6%が上限です。

税引き後の手取りでは5%程度にしかなりません。

ですので、ソーシャルレンディングで株やFX、仮想通貨のような大儲けをすることは100%不可能です。

ソーシャルレンディングは一攫千金にはまったく向いていません。

タロウさん
タロウさん

ソーシャルレンディングは小さくコツコツ儲ける投資だよ!

2.手数料がかかる

ソーシャルレンディングでは下記の手数料がかかります。

  • 投資する際の振込手数料
  • 投資した資金の引出手数料(一部業者では無料)

ただ、これらの手数料は他の投資でもかかりますので。

ソーシャルレンディング特有のデメリットと言うほどではありません。

3.時間ロスが発生する

ソーシャルレンディングは貸金業ですが、

  • 投資してから借り手企業に貸し付けられるまで
  • 借り手企業が返済してから自分にお金が戻ってくるまで

の間に一定の時間がかかります。

このため、投資期間は7ヶ月なのに、利息が付く運用期間は6ヶ月という時間ロスが発生します。

右田さん
右田さん

資金が1ヶ月、寝てしまうってことか。

ただ1ヶ月寝ると言っても、仮に利回り6%、投資額10万円として、

  • 10万円×6%÷12ヶ月×1ヶ月=500円

取りそこねる儲けは500円ですので、そこまで大きな問題ではないかと。

4.早期償還がある

予定よりも早く返済されることを早期償還と言います。

例えば、運用期間が12ヶ月の予定だったのに6ヶ月で戻ってくると、受け取る分配金は予定の半分になってしまいます。

デメリットと言えばデメリットですが、戻ってきたらまた別の案件に投資すれば良いだけですよね?

貸し倒れになって戻ってこないのに比べれば、ちゃんと戻ってきてくれただけ上出来だと思います。

タロウさん
タロウさん

貸金業の最重点は元本の回収なので、僕は早期償還大歓迎です!笑

5.税制面で不利

株や投資信託の税率は一律です。

  • 所得税:15%
  • 住民税:5%

これに対してソーシャルレンディングは雑所得に分類され総合課税方式が適用されるため、所得税の税率は課税所得額によって決まります。

例えば、課税所得額が2千万円であれば、ソーシャルレンディングで得た分配金の40%が所得税で持っていかれます。

課税所得額 税率
195万円以下 5%
195万円超~330万円以下 10%
330万円超~695万円以下 20%
695万円超~900万円以下 23%
900万円超~1,800万円以下 33%
1,800万円超~4,000万円以下 40%
4,000万円超 45%

ですので、高額所得者にとってソーシャルレンディングは税制面で不利です。

また、住民税は一律で10%ですので、株などに比べて税金を2倍取られます。

6.投資しにくい

ソーシャルレンディングの人気が急速に高まっており、投資の需要に対して案件の供給がまったく追いついていません。

このため、人気の高い業者では募集から1分足らずで応募満了となるクリック合戦が常態化しています。

【特に人気が高い業者】

利用する業者を一つや二つに絞ってしまうと、なかなか投資できなくなります。

左野くん
左野くん

複数の業者を組み合わせて使った方が良さそうだね。

ソシャレンのリスクとデメリットのまとめ

最後に要点をまとめます。

  1. ソーシャルレンディングのリスク
    • 借り手リスク(遅延、デフォルト)
    • 事業者リスク(不正、倒産)
    • 担保評価リスク(評価が不正確)
    • 保全リスク(売れない、無価値)
    • 元本毀損リスク(貸し倒れ)
    • 匿名性リスク(見えない、借り手の重複)
    • 流動性リスク(引き出せない)
    • 為替リスク(為替差損)
    • 投資家リスク(能力不足、欲の出しすぎ)
  2. ソーシャルレンディングのデメリット
    • 一攫千金は無理
    • 手数料負担
    • 時間ロス
    • 早期償還
    • 税制
    • クリック合戦

どんな投資にも必ずリスクがあります。

リスクを正しく把握した上で、安全な投資を心がけてください。

タロウさん
タロウさん

投資は安全第一です。ほどほどを心がけてね!

 

なお、ソーシャルレンディングの始め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ソーシャルレンディングとは?【知識ゼロからの始め方入門】
累計投資額6千万円、ソシャレン歴3年の現役投資家が、ソシャレンの仕組み、利回り、儲かるか、他の投資との比較、デメリット、リスク、特長、始め方、よくある質問、失敗しない注意点、安全優先の上手なやり方、おすすめ業者などを解説します。

コメント

キャンペーン

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングでは、投資額などに応じてプレゼントなどがもらえるキャンペーンを業者が開催することがあります。

例えば次のようなものです。

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最新のキャンペーン情報は下記記事にまとめています。

最新のキャンペーン情報

途中解約

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは投資を行う期間、言い換えると、業者にお金を渡して戻ってくるまでの期間が事前に決まっています。

その期間の途中で契約を破棄し、お金を返してもらうのが途中解約です。

ソシャレン、クラファンともにほとんどの業者で途中解約は認められていません。

途中解約ができるのは大家どっとこむなどごく一部です。

基本的に運用期間が終わるまでお金は戻ってこないと考えてください。

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デビュー案件

業者が運営を開始後、初めて募集する第1号案件のことを、このブログではデビュー案件と呼んでいます。

このブログが独自に使っている用語であり、一般用語ではありません。

デビュー案件は一般に安全性、利回りともに高いことが多いです。

また、運営開始直後で会員がまだ少ないため、競争率が低く投資しやすいです。

デビュー案件はおすすめだと僕は思っています。

軍用地案件

軍用地案件はソーシャルレンディングのPocket Fundingが扱っている案件です。

担保が投資用不動産として人気が高い軍用地であるため、元本をほぼ確実に回収できることから、安全性が非常に高い人気の案件です。

なぜ、軍用地案件で元本をほぼ確実に回収できるのかは、この狭いスペースでは説明できません。

3分で読めますので、こちらの記事を参照してください。

軍用地案件の安全性が高い理由

1棟アパート、1棟マンション

不動産クラウドファンディングで「1棟アパート、1棟マンション」という表現を使う場合、アパートやマンション丸々1棟が投資対象であることを表します。

逆に投資対象が部屋単位である場合は「区分マンション」という表現を使います。

(区分アパートというのは聞いたことがありません)

海外案件

ソーシャルレンディングでは投資家のお金を借りるのが海外の企業であったり、借り手が日本企業であっても資金使途が海外企業への出資であるなど、投資家のお金の最終的な行先が海外である案件を海外案件といいます。

不動産クラファンでは投資家のお金で取得するのが海外の不動産である案件を海外案件といいます。

一般に海外案件は利回りが高い一方、海外ゆえにリスクが高くなることが多いです。

投資においてリターンとリスクはワンセットであり、ハイリターン・ローリスクはありえません。

初心者は海外案件には手を出さないことを強くおすすめします。

分散投資

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分散投資とは、利用する業者や投資する案件、案件のタイプなどを集中させず、複数に分ける投資手法のことです。

例えば、ソシャレンで1つの業者だけを使っている場合、その業者が倒産するとすべての資産を失うことになります。

また、不動産クラファンで東京の物件だけに投資していると、東京の地価の下落が全投資額に影響を及ぼしますよね?

分散投資をすることで大きな被害を防ぎ、万が一の場合でも被害を小さく済ませることができます。

事故

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分配金の支払いや元本の償還が遅れたり、元本が戻ってこなくなるなどのトラブルを、このブログでは「事故」と表現しています。

業者

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングの運営会社のことを、このブログでは「業者」と呼んでいます。

FundsやCREAL、バンカーズ、いずれも業者です。

Fundsのサイトの画像

「事業者」という表現を使っているメディアもあります。

満了

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで募集額満額の応募が集まることを、このブログでは「満了」と表現しています。

募集額1億2千万円の案件で、応募が1億2千万円集まった状態が満了です。

満了のイメージ画像

「完売」という表現を使っているメディアもあります。

担保順位

1つの担保に複数の貸し手がいる場合の、貸したお金を回収する優先順位のことです。

例えば、評価額1億円の土地を担保に3者が下のように融資したとします。

担保順位 貸し手 融資額
第一順位 悪徳銀行 6千万円
第二順位 腹黒信金 2千万円
第三順位 山田さん 1千万円

借り手が返済できなくなり担保を処分するも、8千万円でしか売れなかった。

この場合、まず悪徳銀行が6千万円を回収、次に腹黒信金が2千万円を回収します。

第三順位の山田さんは1円も回収できません。

ソシャレン業者の担保順位が低い場合は注意が必要です。

源泉徴収税

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは、業者が20.42%の所得税を引いてから投資家に分配金を支払います。

この20.42%の所得税のことを源泉徴収税といいます。

引かれた源泉徴収税は業者が税務署に納めます。

壁芯面積

マンションの部屋の面積を測る際に、壁の中心線を基準に出した面積を壁芯面積といいます。

一方、我々が普通に使う壁の内側の線を基準に出した面積は内法面積です。

壁芯面積と内法面積の説明図

1口単位と最低口数

1口単位とは投資できる金額の単位です。

例えば1口=10万円の案件では、20万円、70万円と10万円単位で投資できます。

ですが、13万円や99万円では投資できません。

最低口数とは投資する際に最低限必要な口数です。

例えば以下の案件の場合、

  • 1口単位:1万円
  • 最低口数:2口

最低2万円から1万円単位で投資できます。

右田さん
右田さん

2万円の次は3万円だよ。

こんな感じに別ウィンドウが開き、ここで用語の解説などをします。

右下の「close」か別ウィンドウの外の部分をタップすると、別ウィンドウが閉まり記事に戻ります。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

逆に成立は応募が集まり案件を実行できるようになることです。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系の業者」とは、業者自身やその親会社などが上場企業である業者を指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと多くの投資家に認識されています。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

ソーシャルレンディングの仕組み

そして、借り手企業が支払う利息が、投資家が受け取る分配金となります。

一方で、借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこないことも。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すこと、業者から投資家に元本が戻ってくることを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。