当ブログは広告を含みます

maneoはグリーンインフラレンディング問題を知っていて募集を続けた

グリーンインフラレンディング関連会社による細野豪志議員への資金提供問題。

この問題が報じられたことで、新たな疑念が浮かび上がりました。

maneoがグリフラ問題を知っていながら、長期に渡ってグリフラ案件の募集を続けていた可能性があります。

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

グリフラ問題とは

僕がここでいう「グリフラ問題」とは細野氏への貸付のことではありません。

グリーンインフラレンディングは自然エネルギー発電事業を行うJCサービスの子会社です。

グリフラがmaneoマーケットを通して投資家から資金を集め、集めた資金をJCサービスに融資しています。

分かりやすく言うと、JCサービスがグリフラとmaneo経由で投資家からお金を集めている、ということです。

で、お金を集める際に集めた資金の用途について、グリフラとmaneoマーケットは発電所の建設資金などと説明してきました。

ところが、集まった資金をJCサービスが説明したのとは違う用途で使っていた疑いが浮上し、証券取引等監視委員会が調査を進めています。

これがこの記事での「グリフラ問題」です。

問題はいつ発覚したか?

当初は5~6月と思っていた

この問題は6月20日にNHKニュースが報じたことで、僕たち投資家が知ることとなりました。

なので僕は5月か6月頃に問題が発生したのかな?と思っていました。

恐らく読者諸兄姉もそうだったのではないでしょうか?

しかし、問題が発生したのは実はもっと前だったのです。

細野氏問題を時系列で

僕は細野氏貸付問題についての報道を下記の記事でまとめました。

JC証券の細野豪志氏への5千万円資金提供、各メディア報道まとめ
グリーンインフラレンディングの関連会社であるJC証券が細野豪志議員に昨年10月の衆院選期間中に5千万円の資金提供を行った件で、マスコミ各社の報道をまとめました。

この記事からグリフラ問題に関する部分を時系列で抜き出します。情報元は上の記事を参照してください。

  • 2017年10月13日以前:細野氏事務所、JC証券に貸付を依頼
  • 2017年10月13日:JC証券、JCサービスから増資資金2億5千万円超を取得
  • 2017年10月19日:JC証券、上記増資資金から5千万円を細野氏に提供
  • 2017年12月14日:JC証券を調査していた財務省関東財務局、細野氏への貸付金の利息が未払いになっていることを指摘、JC証券に報告を要求
  • 2018年1月:細野氏、JC証券に4ヶ月分の利息を支払い
  • 2018年1月末:証券取引等監視委員会、JCサービスの資金調達について調査開始グリーンインフラレンディングとmaneoマーケットを通じて集めた資金について投資家への説明に虚偽があった疑い)
  • 2018年3月26日:証券取引等監視委員会、JC証券に5千万円の支出について説明を要求
  • 2018年4月4日:細野氏、資産報告書の「借入金なし」の記載を「5千万円」に訂正
  • 2018年4月9日:細野氏、JC証券に5千万円を返済
  • 2018年6月11日:グリフラ、一部ファンドの募集停止を発表
  • 2018年6月12日:maneo、グリフラの募集停止について6月19日に調査結果を発表すると公表
  • 2018年6月20日:NHKニュース、グリフラ問題を報道

昨年12月に問題が起きていた

まず昨年12月に関東財務局がJC証券に入り、それから今年1月に監視委員会がJCサービスに入っています。

ですので、関東財務局が細野氏問題を調査する中で、グリフラ問題が発覚したのでしょう。

しかし、昨年12月14日以前の段階でJC証券に調査が入っていました。これはグリフラに投資していた投資家にとってネガティブな情報です。

ですので、グリフラは少なくともmaneoマーケットに対しては報告すべきです。

JCサービスの体質を考えると可能性は低いですが、昨年12月の時点でmaneoがグリフラから報告を受けて問題を把握していた可能性があります。

1月にはグリフラ問題を把握

そして、今年1月末に監視委員会がグリフラ問題でJCサービスに調査に入りました。

グリフラ問題にはmaneoマーケットがモロに関与していますので、maneoマーケットにも調査が入ったか、少なくとも監視委員会から何らかの接触はあったはずです。

それはつまり、maneoマーケットは遅くとも1月末の時点でグリフラ問題を把握していたということです。

ずっと公表しなかった

グリフラ問題はグリフラ、さらにはmaneoに投資している人にとって非常に大きな問題です。

投資判断に関わる問題であり、投資家に対して公表されて然るべきです。

にも関わらず、僕たち投資家がこの問題を知ることになったのは6月です。

監視委員会が調査に入っているから公表できないとmaneoを庇う人もいるかも知れません。

しかし、投資家にとっては知ったこっちゃないことではないでしょうか?

案件募集を続けてきた

投資家の被害は予想できた

僕がそれ以上に問題だと思うのは、1月に問題を把握した後もmaneoがグリフラの案件の募集を続けてきたことです。

監視委員会の調査が入るというのは尋常なことではありません。

グリフラが何らかの形で処分を受け、場合によっては一定期間の営業停止もありうる。

それによって場合によってはグリフラに投資している人に損害が発生する。

そのことをmaneoは予想できたはずです。

maneoが被害者を増やした

しかし、maneoはグリフラの案件の募集を続けました。

それはつまり、グリフラで損害を受ける可能性のある投資家を、数ヶ月に渡って増やし続けたということです。

実際、maneoマーケットはグリフラの案件を今後は扱わないことを発表しました。

これにより、JCサービスが資金ショートしグリフラ投資家が損害を受けることが現実味を帯びています。

問題を把握していながら募集を続け被害者を増やした

maneoの責任は極めて重いのではないでしょうか?

maneoは投資家救済に全力を

以上はマスコミ報道が正しいことを前提とした、僕の推測に過ぎません。

maneoが1月の時点で問題を把握していなかった可能も当然あります。

ただ、もし把握していたのであれば、被害者を増やしたことについてmaneoには大きな責任があります。

グリフラ投資家の被害をできるだけ少なくするため、maneoは最善を尽くすべきです。

そうすることで投資家の信頼を取り戻し、業界の盟主としてソーシャルレンディングを発展させて欲しいと思います。

コメント

  1. 匿名 より:

    5chとか見ると、GIが自転車だとか、そもそも2桁利回りは異常だとか、色々書かれてるんですが・・・。
    そもそもの問題は、このファンドがNRL(ノンリコースローン)だったことが問題なんじゃないかと。
    NRLの問題って何かって言うと、例えばA社という会社が、飲食B店、物販C店、サロンD店を経営してて、資金を調達したとする。
    通常のローンであれば、借り手はA社、つまりB店の改装目的で調達した資金がちょっと余ったからC店の仕入れに使おうが、D店の求人に使おうが自由。
    しかしNRLはそれぞれB店、C店、D店をそれぞれ事業主体とするファンドで調達した資金はあくまでそれぞれのお店にしか使えない。
    代わりに、例えばB店ファンドで調達した資金は、B店の事業が行き詰まったら、ノンリコースつまりC店やD店に差し押さえが行くことはない、と。
    これ、A社全体で見ると、とてつもない非効率を飲まされていることになる。
    これに耐えられなかったのがグリフラだったんじゃないかなぁ?
    あと、2桁利回り(金利)払えるのかって、全然払えますよ。
    太陽光をちょっとかじってみればわかるんだけど、出口の売電価格は決まってるし、JCくらいの規模で再エネやってれば、少し古い売電価格の権利(kw/30円台とか)を買取ることも可能。
    しかも最近のパネルは発電効率も良いし、人件費も当然掛からない。
    定期的にパネルのメンテや保険料がかかるけど、大した金額じゃなく、あとは全て儲け。
    バイオマスは、ちょっとした原発くらいの発電量を誇るまでになってる。
    設備資金はあればあるほど儲かる。
    しかし銀行は融資額上限決まっているし、結局SLに頼らざるを得ない実態があったのかと。

    • タロウ タロウ より:

      ノンリコースはグリフラとJCサービスとの間になりますが。
      例えば案件Aは青森の太陽光、案件Bが名古屋のバイオマスとします。
      で、A、Bともに事業として成り立って返済できなければならない。その前提が合って投資を募るわけです。
      青森で損した分を名古屋で埋めるってのは、本筋としておかしい。
      さらにそれで名古屋の返済が足りなくなったから、大分の風力から回し、さらに大分が足りなくなったら鹿児島と続くと、他の債権者に被害が及びます。
      そういう意味で考えれば、僕はノンリコースはむしろOKかなと思ってます。

      金利2桁は別に問題ないですよね。
      資金調達費用として原価に盛り込んで、それで成り立つ事業計画を立てれば良いだけのことで。
      5%だろうが15%だろうが、太陽光だろうが不動産だろうが同じことです。
      金利が高いことがなぜ問題になるのかワケワカメですよね。

      • 匿名 より:

        返信ありがとうですm(_ _)m

        個人的に今回の件は、ファミリーへの資金流出を問題視したmaneo本体への回帰策じゃないかと疑っています。
        GIは文字通り大人気、2桁金利を提示して、しかもJCも約弁通りに支払いできる体力も事業モデルもある。しかし煽りを食らったのはそこに資金を流出させてしまったmaneo本体。
        そらあんだけ中抜きしてたら投資家金利低いわwww
        SLという相対の世界に「リスクリターンの原則」を無理矢理当てはめ、「ハイリターンのGIはホラ、ハイリスクでしょ」とやった。
        遅延されたくない投資家はローリターンのmaneoに回帰するか、金利バクチの子会社プレリートに投資しなよ、というメッセージが透けて見えるんですが。

        • タロウ タロウ より:

          要は投資家にグリフラは危ないとイメージ付けして、maneoに戻って来させる作戦、ということですよね。
          どうでしょうね?

          1.そのためにmaneoがJCサービスの流用事件を起こすというのは不可能ですよね。maneoでコントロールできませんから。この作戦をmaneoが主導的に行うことはできない。
          2.仮にできたとしても、流用を許した管理責任でmaneoは行政処分を受け、ソシャレン業界でイメージを悪化させた。
          3.グリフラはハイリスクと印象付けて投資家をグリフラから引き離すことはできる。でも、離れた投資家がmaneoに流れるとは限らない。ハイリスクを見せつけられた投資家の少なからずは、maneo以上にローリスクのSBIやOwnersBookに流れる可能性がある。

          以上の論拠から僕は今回の件をmaneoがウラで手を回して引き起こしたというのはあり得ないと思います。
          まぁ、どうでも良いんですけどね。大切なのはこれから何が起こり、それにどう対応して投資で儲けるかですから。笑

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。