春秋航空完全ガイド

荷物の破損・紛失はいくらまで補償?

【質問】春秋航空の国際線で中国の重慶に行きます。春秋航空利用するのは初めてです。スーツケースをチェックインカウンターで預ける予定なのですが、長期滞在で行くのでそれなりの金額がするものなども中に入れます。それで心配なのがもし荷物が破損したり紛失したりした場合、どこまで補償してもらえるのでしょうか?中国の航空会社なので補償金額も安いのではないか不安です。

【回答】受託手荷物の破損・紛失に対する補償額は春秋航空日本の運送約款の中で国内線、国際線それぞれについて定められています。まず国内線は乗客1名につき15万円を上限として補償されます。手荷物1点についてではなく1名についてです。また、補償額は当該手荷物の価額を超えません。ただし、破損・損失が春秋航空日本側の故意または重過失に起因するものである場合は15万円を超えて補償されます。

春秋航空日本 国内旅客運送約款

第12条第2項第5号:手荷物運送における当社の責任は、旅客1名につき総額金150,000円の額を限度とします。ただし、当社の責任は、当該手荷物の実際の価額を超えることはありません。

第12条第2項第6号:前項に定める責任の限度は、損害が、当社又はその使用人の故意又は重過失によって生じたことが証明されたときは、適用されません。

次に国際線ですが保証される金額の上限は適用される国際条約によって次のように変わります。

  • モントリオール条約が適用される場合:旅客1人あたり1,131SDR(約19万円)
  • ワルソー条約が適用される場合:受託手荷物は1kgあたり17SDR(約3千円)、持ち込み手荷物は332SDR(約5万6千円)

日本と中国はともにモントリオール条約を批准していますので、上の旅客1人あたり約19万円が適用されます。

春秋航空日本 国際運送約款

第18条第3項第2号のa:モントリオール条約が適用となる運送の場合、会社の手荷物責任限度は、旅客1人当たり1,131SDRを限度とします。

第18条第3項第2号のb:上記(a)で定められた場合を除き、受託手荷物の場合には、会社の責任限度額は、1キログラム当たり17SDR(250フランス金フラン)とし、持込手荷物の場合には、会社の責任限度は、旅客1人当たり332SDR(5,000フランス金フラン)を限度とします。

なお「中国の航空会社なので補償金額も安いのでは」とのことですが、中国もモントリオール条約の批准国ですので国際線の手荷物の補償金額については春秋航空(中国)も同じ規定です。

春秋航空(中国) 国际运输总条件

第17条第6項第2号の3:1999年《蒙特利尔公约》 春秋航空对行李(包括托运行李和非托运行李)的赔偿责任限额不超过每名旅客1,131特别提款权或等值货币。

第17条第6項第1号の2:1929年《华沙公约》及1955年《海牙议定书》 春秋航空对托运行李的赔偿责任限额不超过每公斤250法国金法郎或等值货币;对非托运行李和旅客随身携带物品的责任限额不超过每一旅客5,000法国金法郎或等值货币。

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