湖南省長沙市で食べた臭豆腐を紹介します。
臭豆腐って何?という人にはウィキペディアでも見てもらうとして。中国のどこに行ってもある臭豆腐ですが、中でも湖南省長沙市の臭豆腐はひときわ有名です。その理由はビジュアルにあり。
臭豆腐というと普通は厚揚げみたいな茶色っぽい色をしています。ところが中国全土で湖南省北部でだけ、茶色ではなく黒なのです。この写真では分かりにくいので引っ張り出してみましょう。ほれ、ドン。
しっかり黒です。日焼けサロンでごまかしたような茶褐色ではなく、思いっきりBLACKです。そして黒いのは外だけではありません。
内側も真っ黒とまではいきませんが、もともと真っ白だった豆腐が灰色くらいまでなっています。この臭豆腐は腹黒です。
下処理した豆腐を油でカラッと揚げたものに唐辛子の粉、ネギ、出汁、大根の漬物を刻んだものなどをかけて出来上がりです。臭豆腐と言うけれど特に臭いとは思わんなぁ。
高級料理でも何でもなく道端で売っているものを歩きながら食べる、たこ焼きとかイカ焼きとかそんな位置付けです。でも美味しいんですよ、これ。普段は臭豆腐なんて頼まれても食わんけど、長沙に行くと必ず食べます。しかも毎日。
臭豆腐は長沙名物ですので観光地に行くと必ず多くのお店が並んでいます。湘江に近い太平街もその一つで、多くの臭豆腐屋が競争を繰り広げています。
かつては間口1mもない路地の隙間でバア様2人で営業している店が、常に長蛇の列の人気No1店舗でした。確かに美味しかったです。ところが2014年くらいだったかな?コツコツ貯めたお金でついに近所に悲願の店舗を構えまして。そしたら一気に客が離れて普通の店になってしまった。商売って難しいですね。
最近通ってるのは五一大道に面したこちらのお店。朴訥としたお兄ちゃんが時々お客さんと言葉を交わしながら黙々と臭豆腐を作り続けています。願わくばぜひ変わることなくそのままで。