CAMPFIRE Ownersをソーシャルレンディング投資家の立場で判断

CAMPFIRE Owners(キャンプファイヤーオーナーズ)で投資すべきか?

1千万円以上を投資中のソーシャルレンディング投資家の立場で評価、判断します。

結論から申し上げると次の通りです。

  • 現時点で投資したいとは思わない
  • 将来的に大きく変わる可能性はある

以下、詳しく説明していきます。

CAMPFIRE Ownersの概要

まず最初にCAMPFIRE Ownersの概要を紹介します。

基本情報

サービス名CAMPFIRE Owners
サービスの種類ソーシャルレンディング
(融資型クラウドファンディング)
運営会社株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITAL
(株式会社CAMPFIREの100%子会社)
運営開始2019年9月
利回り3~6%(実績)
運用期間12ヶ月前後(実績)
最低投資額1万円
二種金登録株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITAL
貸金業登録株式会社CAMPFIRE

寄付型・購入型クラウドファンディング最大手のCAMPFIREが手掛ける融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)です。

2019年9月に案件の募集を開始しました。

ソーシャルレンディングとは?

ソーシャルレンディングは「投資家が企業などにお金を貸して利息で儲ける投資」です。

  1. 投資家が
  2. ソーシャルレンディング業者を通して
  3. 企業にお金を貸し
  4. 企業が支払う利息を受け取る

銀行の代わりにソシャレン業者経由で企業にお金を貸して利息で儲ける、とイメージして下さい。

CAMPFIRE Ownersの諸情報

細かいポイントをいくつか紹介しておきます。

入金は後入金方式

案件に応募して投資が決定してから振り込む「後入金方式」です。

先入金ではないため、クリック合戦に敗れて資金がデポジット口座に寝る心配がありません。

借り手情報を開示

借り手は匿名化されません。

借り手についての詳細な情報が開示されます。

分別管理は普通銀行の口座

分別管理はもちろん行っていますが、管理する口座は普通銀行の口座です。

信託銀行の口座ではないため、運営会社が悪意を持って勝手に引き出すことが可能です。

また、運営会社が倒産した場合、口座内の投資家の資金は破産管財人の管理下に置かれます。

信託銀行でない限り「分別管理だから安全安心」ではないことに注意して下さい。

タロウさん
タロウさん

信託保全をしているのはCREALSAMURAIだけです!

出金手数料が月に一回無料

分配金と償還された元本はデポジット口座に入金されます。

デポジット口座からお金を引き出す出金手数料は多くのソシャレン業者で有料ですが、CAMPFIRE Ownersでは月に1回に限り無料です。(2回目以降は税込み770円)

左野くん
左野くん

月に2回も3回も引き出すことはないから、実質的に出金手数料は無料だね。

CAMPFIRE Ownersの特徴

CAMPFIRE Ownersには他のソーシャルレンディングと異なる2つの特徴があります。

借り手を応援するためのソーシャルレンディング

CAMPFIRE Ownersの最も大きな特徴は、資金の借り手の応援に重点が置かれている点です。

CAMPFIRE Ownersのサイトなどから、いくつか事例を挙げます。

借り手が応援を受け取る

資金需要者には「資金調達」と「応援を受け取る」場を、投資家(支援者)には「利回り」と「応援を届ける場」を提供していきます。

例えば、CAMPFIRE Ownersのサイトのイメージ画像では「ブルワリーを開きたい」と書かれていますが。

ブルワリーを開きたい事業者を応援するために投資家が資金を出し、その応援の気持ちが込められた資金を借り手が受け取る、という感じです。

「借り手の応援」という理念がベースにあるのは、日本のソーシャルレンディングではCAMPFIRE Ownersだけだと思います。

タロウさん
タロウさん

金儲けよりも社会貢献や共感が前面に出ている印象を受けます。

あなたの投資が応援に変わる

応援したい事業主・ファンドにお金を融資する、つまり「オーナー」になることで、「応援の思い」を乗せた資産運用を実現します。

もちろん投資家がブルワリーのオーナーになるわけではありませんが。

借り手の想いに共感して、一緒にオーナーになったような気持ちで資金面で応援する、みたいなマインドを求めているように感じます。

右田さん
右田さん

ソシャレン投資家としては、ちょっと違和感があるよね…

借り手にとって都合が良い

CAMPFIRE Ownersのサービス開始を発表したプレスリリースには次のように書かれています。

「CAMPFIRE Owners」は(中略)利回りは最低1.5%〜、調達額は最低10万円〜と利用しやすい設定としました。

(出典:CAMPFIREプレスリリース

「利用しやすい」というのは、言うまでもなく借り手にとってです。

サービス開始のプレスリリースで、こういった内容が出てくる。

CAMPFIRE Ownersが投資家側ではなく借り手側に立っていることを如実に表していると思います。

タロウさん
タロウさん

なお後述しますが、僕はそれが悪いとは思っていません。

投資家保護の重要度が低い

CAMPFIRE Ownersが投資家保護を軽視しているわけではありません。

ただ、他のソーシャルレンディング業者に比べると、投資家保護よりも借り手応援に重点が置かれていると感じざるを得ません。

いくつか事例を挙げます。

借り手の条件が悪い

「CAMPFIRE Owners」は(中略)従来の金融機関や融資型クラウドファンディングサービスなどでは資金調達が難しい法人・団体や非営利組織を主な対象に(後略)

(出典:CAMPFIREプレスリリース

金融機関や既存のソーシャルレンディングでは資金調達が難しい。

それはつまり、既存のソシャレン業者が貸そうとしないくらい条件が悪いということです。

左野くん
左野くん

条件の悪い借り手を回されるのは、ソシャレン投資家としてはツライよね…

元本償還のリスク

「NPO団体の活動を拡大したい」や「古民家を再生したい」といった従来の金融サービスでは対象となりにくいプロジェクトへの融資も可能としました。

(出典:CAMPFIREプレスリリース

普通に考えて、NPO団体が担保を設定したり連帯保証を付けたりすることは難しいでしょう。

もし、NPO団体が返済できなくなったら、投資家の元本をどうやって返すつもりなのでしょうか?

右田さん
右田さん

損を覚悟でNPO団体を応援するという感覚は、ソシャレン投資家にはなじまないと思うな…

CAMPFIRE Ownersの主役は借り手

これらの点から、CAMPFIRE Ownersの主役は事業を行う借り手であると感じます。

借り手が目指す社会性のある事業を実現させることが何よりも第一。

その実現を投資家が応援し、資金面で支援する。

それがCAMPFIRE Ownersの理念であるという印象を受けます。

タロウさん
タロウさん

CAMPFIRE Ownersは金儲けではなく社会貢献や誰かの想いの実現に重点を置いていると感じます。

CAMPFIRE Ownersが借り手重視である背景

なぜ、CAMPFIRE Ownersは他のソシャレン業者に比べて借り手重視なのか?

これには親会社であるCAMPFIREの特徴が影響しています。

クラウドファンディングの3つの分類

CAMPFIREの特徴の前に、クラウドファンディングの分類について説明します。

クラウドファンディングは以下の3つに分類されます。

  • 寄付型クラウドファンディング
  • 購入型クラウドファンディング
  • 融資型クラウドファンディング

上に行くほど「キラキラ系、意識高い系」、下に行くほど「ドロドロ系、世の中ゼニでっせ系」です。笑

この3つの違いを簡単に説明します。

この3つの他に株式型クラウドファンディングがありますが、ここでは関係しないので省略します。

寄付型クラウドファンディング

見返りを求めないタイプです。

  1. 借り手「古い民家をカフェ&宿泊施設に改装したいです。協力して下さい!」
  2. 山田さん「地域振興、共感します!1万円受け取って下さい!」
  3. 川口さん「古い民家の再生ってステキですよね!5千円だけですけど使ってください!」
  4. 借り手「完成しました!協力してくれたみなさん、ありがとうございました!」
  5. 山田さん、川口さん「よかった!よかった!」

社会貢献とか夢の実現とか、キラキラした世界です。

購入型クラウドファンディング

見返りが発生するタイプです。

  1. 借り手「古い民家をカフェ&宿泊施設に改装したいです。支援額に応じて次のような特典をご用意させてもらいます!」
    • 500円コース:お礼のメール
    • 5,000円コース:カフェのお食事券
    • 10,000円コース:お2人様分の宿泊券
  2. 山田さん「500円応援します!メール楽しみにしています!」
  3. 川口さん「応援の想いを込めて1万円届けます!泊まりに行く日を楽しみにしています!」
  4. 借り手「完成しました!協力してくれたみなさん、ありがとうございました!」
  5. 山田さん「メール読みました!」
  6. 川口さん「すぐ泊まりに行きますね!」

応援に対する見返りを提供する、求めるという点で、寄付型よりも少しキラキラ度が下がります。

ただし、古民家の再生という社会的事業に価値を見出し共感しているという点が重要です。

融資型クラウドファンディング

ドロドロです。笑

  1. 借り手「古い民家をカフェ&宿泊施設に改装したいです。次の条件でお金を貸して下さい!」
    • 融資期間:1年
    • 利回り:5%
    • 融資総額:1千万円
    • 担保:借り手の自宅(評価額2千万円)
  2. 山田さん「10万円貸すわ。ちゃんと返してや。」
  3. 川口さん「ワシは20万や。自宅手放さんで済むようにがんばりや。」
  4. 借り手「完成しました!利息を付けてお返しします!」
  5. 山田さん「しっかり儲けさせてくれたな。おおきに。」
  6. 川口さん「2号店出すときは声かけてや。なんぼでも貸すで。」

お金を貸して利息で儲ける。要するに貸金業です。

そして、この融資型クラウドファンディングの別名がソーシャルレンディングです。

タロウさん
タロウさん

ソーシャルレンディングの本質は貸金業です!

CAMPFIREは寄付型、購入型の最大手

CAMPFIREは寄付型、購入型クラウドファンディングとして誕生しました。

現在では寄付型、購入型で最大手のクラウドファンディング業者です。

そのCAMPFIREが融資型クラウドファンディング、つまりソーシャルレンディングとして始めたのがCAMPFIRE Ownersなのです。

左野くん
左野くん

キラキラ系の業者が始めたソシャレンってことか。

CAMPFIRE Ownersが借り手重視になるのは必然

今まで寄付型、購入型クラウドファンディングとして、古い民家をカフェ&宿泊施設に改装したい事業者を応援してきた。

そして、社会性、公共性が高い事業者と、彼らを応援したい山田さんや川口さんとをつないできた。

応援したい山田さんたちの気持ちを事業者に届けてきた。

そんなCAMPFIREが運営するCAMPFIRE Ownersが、投資家よりも借り手重視になるのは必然だと僕は思います。

タロウさん
タロウさん

CAMPFIREは寄付型、購入型と同じ理念、マインドで、融資型のCAMPFIRE Ownersを運営しているのでしょう。

CAMPFIRE Ownersのメリット

ソーシャルレンディング投資家から見ると微妙なCAMPFIRE Ownersですが、既存のCAMPFIREユーザーから見ると大きなメリットがあります。

応援したお金が戻ってくる

CAMPFIRE Ownersはソーシャルレンディングですから、借り手が債務不履行にならない限り、出資したお金は戻ってきます。

寄付型、投資型クラウドファンディングでは、応援するために出したお金は戻ってこない。

ところが、CAMPFIRE Ownersでは戻ってくる。

これは既存のCAMPFIREユーザーにとっては革命的とも言える大きなメリットです。

タロウさん
タロウさん

お金が戻ってこないのが当たり前だった人たちにとっては、戻ってくるのは衝撃でしょう!

お金がもらえる

さらに、お金が戻ってくるだけでなく、分配金がもらえるのです。

借り手からのありがとうメールやお食事券ではなく、現金がもらえる。

共感する人を応援できる上に、自分のお金が増える。

これまで寄付型、購入型をやってきたCAMPFIREユーザーから見ると、信じられないほどの大きな変化でしょう。

右田さん
右田さん

カフェの応援ができてお金も増えるんだから、確かにメリット大きい!ってなるよね。

CAMPFIREユーザーには大きなメリット

お金が戻ってくるのもお金が増えるのも、ソーシャルレンディング投資家から見れば当たり前のことです。

ですが、CAMPFIREユーザーにとっては、1万円を無償で寄付する、1万円の代わりにお食事券をもらうが当たり前です。

そんな彼らにとっては、お金が戻ってくる、お金が増えるCAMPFIRE Ownersには、とてつもなく大きなメリットがあると思うのです。

タロウさん
タロウさん

僕たちソシャレン投資家とは受け止め方がまったく違うと思います。

CAMPFIRE Ownersのデメリット

しかし、ソーシャルレンディング投資家から見ると、CAMPFIRE Ownersには大きなデメリットがあります。

リスクが大きすぎる

案件の詳細を書くことは控えますが、CAMPFIRE Ownersの案件は総じてリスクが大きいです。

途上国の農家の営農支援とか、NPO法人の事業支援とか、元本回収の確実性がどれだけあるのでしょうか?

僕たちソシャレン投資家の目的はあくまでも金儲けであり、農家を応援するために投資をしているのではありません。

リターンに見合わないリスクは取れません。

無担保無保証

今までCAMPFIRE Ownersで募集された案件はすべて無担保無保証です。

リスクが大きいならば、借り手が債務不履行になった場合の担保は必須です。

それがCAMPFIRE Ownersでは無いのです。

民間企業への融資で無担保

特に理解に苦しむのが、民間企業の商品開発資金を融資する案件です。

非営利ではなく営利の民間企業が事業資金を調達するのですから、担保を設定して当然です。

すべて抵当権が設定されているのであれば、せめて代表者の連帯保証を付けるべきでしょう。

担保も保証も付けないけれどお金貸してねって、そんな都合の良い企業に命の次に大切なお金を貸すほど僕はお人好しではありません。

タロウさん
タロウさん

ソシャレン投資家としての本音です!

CAMPFIRE Ownersの評価は立場で変わる

CAMPFIRE Ownersの評価は投資家の立場次第

ここまで読んでお分かりだと思いますが、CAMPFIRE Ownersの評価は投資家の立場で180度変わります。

社会貢献したい、共感したい、頑張っている人を応援したい。

そういうキラキラ系の応援者にとって、CAMPFIRE Ownersは非常に素晴らしいサービスだと、僕は本気で思っています。

逆に、社会貢献は否定しないけれど、農家ではなく自分のゼニのために投資しているんだよと。

そういう僕のようなドロドロ系の投資家にとって、CAMPFIRE Ownersの魅力はゼロです。

左野くん
左野くん

途上国の農家のためのボランティアじゃなく、お金を儲けるためにソシャレンやってるわけだからね。

CAMPFIRE Ownersのような投資があって良い

CAMPFIRE Ownersほど投資家の立場で評価が変わるソーシャルレンディングはありません。

それは、CAMPFIRE Ownersが他とは違う明確な特徴を持っているということです。

世の中にはキラキラ系の投資家もいれば、ドロドロ系の投資家もいます。

そして既存のソーシャルレンディングは、クラウドクレジットを除いてすべてドロドロ系でした。

キラキラ系の投資家のニーズに応えるCAMPFIRE Ownersのようなソーシャルレンディングがあっても良いと僕は思います。

タロウさん
タロウさん

これは本気で思っています。

CAMPFIRE Ownersが変わる可能性

現状では僕がCAMPFIRE Ownersで投資することはありえません。

しかし、将来的にCAMPFIRE Ownersが変わる可能性はあると思っています。

今のままでは大きくなれない

CAMPFIRE Ownersは2021年中に会員数100万人、累計融資額1千億円達成を目標としています。

しかし、ソーシャルレンディング最大手のSBIソーシャルレンディングですら会員数は4万人です。

また、クラウドファンディングの市場規模は2千億円で、その9割がソーシャルレンディングです。

ソシャレン投資家の支持を得られない現在のCAMPFIRE Ownersでは、2年ちょっとで累計融資額1千億円など不可能です。

右田さん
右田さん

年間500億円だからクラファン市場でシェア25%か。ソシャレン投資家を取り込まないと無理だね。

方向を修正してくる可能性

CAMPFIRE Ownersが本気で100万人、1千億円を目指すのであれば、ソーシャルレンディング投資家から支持されるように変わる必要があります。

そして、その可能性はあると僕は思います。

こちらは2019年10月11日にCAMPFIRE Ownersが出したプレスリリースです。

今後の展開について

一般的に従来の金融機関・金融サービスでは取扱いが難しいといわれる、社会性・公共性が高い資金需要にも応えながら、国内のベンチャー企業や上場企業の事業支援、海外新興国(カンボジア、インドネシア、ベトナムなど)の経済成長支援を資金使途としたファンドを揃えていく予定です。

(出典:CAMPFIREプレスリリース

CAMPFIRE Owners立ち上げ時のプレスリリースでは、想定する借り手は社会性の高い企業や非営利組織などで、上場企業は入っていませんでした。

ソシャレン投資家の支持を得るにはどうすれば良いか、CAMPFIRE Ownersも模索しているのではないでしょうか?

CAMPFIRE Ownersの変化に期待

僕たち投資家にとって投資の選択肢が増えるのは良いことです。

そして、CAMPFIRE Ownersが投資しやすいソーシャルレンディングになってくれるならば、もちろん大歓迎です。

口座を開設して投資できる状態にした上で、今後のCAMPFIRE Ownersの変化に期待したいと思います!

より詳しくはこちらから → CAMPFIRE Owners(公式サイト)

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